バケモノ同士

焼きたてのパンを、店に並べる。香ばしい匂いが店内にまた広がって……あら、子供が窓に……。物欲しそうに見ている目が可愛くて、店に出て試食程度にパンをあげた。子供は喜び、パンを片手に颯爽と走っていった。黄金色の尻尾を、揺らしながら。


私は自身の尻尾を揺らしながら、子供を見送った。

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