第8話 23週目 一旦の安らぎと産まれたときの覚悟
23週目に突入しました。
ここからは1日・1週で赤ちゃんの状況が変わります。生存率は22週だと3-4割程、23-24週で7-8割程、25周で9割といった具合です。(アバウトな数値ですが)
そういう意味では23週に入れたことは喜ばしく思えました。赤ちゃんの方は2人とも約500gと週数通りの成長で問題ないことが何よりでした。ただ、500g以上と以下でも生存率や予後に影響するという話も聞くので、本当に繊細だと感じます。
そうはいっても、もしもの時の為に備えないといけないので、今週は新生児科の先生との面談がありました。新生児科の先生からは、今産まれた場合の赤ちゃんへの処置についての話があり、肺機能が発達していないので呼吸は人工的に行わなければならない、血管が細く弱いため出血をしていないかなどの確認が重要といった話がありました。
先生の話に特に不明点はなかったですが、やはり双子の場合は致死率なども高いのかなどの質問はぶつけましたが、回答としては産科・新生児科一丸で全力を尽くしますとのこと。一方で、単純に同時に処置を行うため、それで助けられない場合も少なからず、といった表現でした。こっちも切羽詰まっているので意地悪な質問をしましたが、正直専門家からしても、赤ちゃんの場合、本当に人それぞれといった感じのようで、確定的なことは言えないのだろうなと本音では思っています。
妻は説明を聞きながら泣いていました。私は横からポケットに入っていたハンカチを渡すしか出来ませんでしたが、私自身も先生の話が今にでも産まれる前提で話しているように感じ、妻はより一層の恐怖と闘っていたのだと思います。
現状は少しの張りはあるものの、張り止めの点滴を打ちながら何とか状態は落ち着いています。ただし、落ち着くということはまた張り止めの点滴を下げていく、やめていくということになりますので、その時に何が起こるか分からないという不安と常に向き合う必要があります。
この安らぎ、何も起こらないひとときがまだまだ続いてほしいと願います。
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