第13話 いいおもいをした。だけど……
(本日は2本、更新予定です。1本目)
僕は手を前に出してラジャーナさんを制した。
おっぱいをつかみたかったわけじゃない。
いや、本当は禁断の果実を揉みしだいてみたかったけど僕の理性が魂に囁いていた。
(落ちつけ、寛太。鬼女と交わっても、コトが終われば掟によって殺されてしまうんだぞ!)
鬼女ながらラジャーナさんは美女の部類に入ると思う。
その魅力は絶大だ。
だけど、命を賭けてまでとは思わない。
「ぼ、僕は死にたくありましぇんっ!」
緊張のあまり舌をかんじゃったよ。
だけど僕の必死な様子を見てラジャーナさんは小さく笑った。
「安心しなって。最後までするとは言っていないだろう?」
「と、言いますと?」
「いろいろと溜まっているみたいだから、スッキリさせてやるって言ってるんだよ。この胸と口でね」
「…………」
ラジャーナさんは自分の大きな胸を持ち上げ、ニィッと口角をあげた。
エロい……。
エロすぎるではないか!
はぁ、自分より格上の相手にしてもらうフェラチオとはどんな気分なのだろうか?
ラジャーナさんの小さな牙がきらりとひかったけど、その魅力に僕は抗えない。
どうせマッサージは強要されるのだ、だったら少しでも楽しんだ方がマシか。
「えっと、最後までしなければ殺されないんですよね?」
「そういうことだ。子種を膣内に出さない限りは問題ない」
悔しいが完全に見透かされているな、僕がもうその気になっていることを。
「牙を立てないでくださいね」
「これでも上手なんだよ。あんたのマッサージほどじゃないけどね。ほら、恥ずかしがらずにとっとと脱いじまいな」
「はい……」
すでに僕のあそこは臨戦態勢である。
「へえ、思ったより立派なものを持っているねえ」
無造作に手を伸ばしてきたラジャーナさんを再び制した。
「ちょっと待ってください!」
「ん?」
「きれいにしますので……」
僕は牢屋の排水溝のところまで行って洗浄水のスキルであそこを洗った。
ほら、やっぱり失礼のないようにしておきたいじゃない?
さっきオシッコをしたばかりだし。
でも、初めてのスキルで洗うものがチ〇コだなんて、それはそれでどうなのだろう?
「そんなスキルも持っていたんだねえ……」
ラジャーナさんがアソコを洗う僕を後ろから覗き込んでいた。
「ちょっ、見ないでくださいよ!」
「ククク、そういうところがかわいいんだよな、カンタは。こんな男ははじめてだよ」
異世界の男は、ことに及ぶにあたってアソコを洗わないのだろうか?
「さあ、もうそれくらいでいいから、こっちにおいで」
僕はベッドのわきに立たされ、ラジャーナさんはベッドに座った。
「じゃ、はじめるよ」
ラジャーナさんはゆっくりと僕の股間に口を近づけてきた。
太ももにあたる吐息とサラサラとした髪の感触が心地いい。
長く伸びた舌が焦らすようにゆっくりと近づいてくる。
(早く、早く!)
僕はもう居ても立っても居られない。
そしてついにラジャーナさんの舌の先端が竿の付け根に触れ、そこから亀頭に向けて唾液の軌跡を描きながらゆっくりと這い上がってきた。
イッツ ワンダフル ワールド!
なんだかわらないけど世界は素晴らしい。
やがてアソコの先端が暖かいものに包まれ、僕はうっとりと目を閉じた。
♡♡♡
ことが終わるとラジャーナさんが口をゆすげるよう、僕はプリンの容器に洗浄水を出した。
「まったく、遠慮なく大量に出したね」
「すみません」
だってしょうがないじゃないか。
鬼女のフェラは吸引力が違うんだもん。
はっきり言ってパワーが鬼でした!
「どうだい、少しは機嫌が直ったかい?」
「まあ……」
流されてはいけないとわかっているけど、とてつもなく気持ちよかったのは事実だ。
祐実さんとのことは思い出したくないけど、その記憶が霞んでしまうほどの舌技だったぞ。
「これで、夜のマッサージも頑張ってもらえるね?」
「いちおう……。あの、全員のマッサージが終わったら解放してもらえるんですよね?」
「全員をレベル3でマッサージしたら考えてやる」
考えてやる?
それは確約ではないぞ。
「約束してくださいよ!」
「……………………わかった」
ずいぶんと間があったけど、本当に大丈夫かな?
それでも、僕は希望を捨てずに頑張ることにした。
それから十日が経過したけど、僕はいまだに鬼女の村にいた。
その十日の間に別の男が四人も連れてこられたけど、三日間の労働が終わると全員が解放されていた。
囚われたままなのは僕だけである。
「いいかげん自由にしてくださいよ!」
僕は鬼女たちに訴えたが、村長さんをはじめとした全員が僕の解放に反対である。
「いいじゃないか、このまま一生この村にいなよ。飯はたらふく食わせてやるし、好きな女に相手をしてもらえばいい。あんたならみんな喜んで相手をしてくれるよ」
村長さんはそう言うが、そんな人生はまっぴらだった。
だけど、それを大っぴらに言うつもりはない。
鬼女たちの警戒心を強めて脱出が困難になるのは避けた方がよいだろう。
「じゃあ、夕飯に豚肉の煮込みをもらえますか? それと大きなパウンドケーキも。それからもっと着替えも欲しいです」
あえてそう要求すると村長はにっこりと笑った。
「いいとも、いいとも。ぜんぶそろえてやるよ。そのかわりしっかりマッサージをしておくれ」
「わかりました。それから……」
「まだなにかあるのかい?」
「その、できたら今夜はミンカさんにお相手をしてもらいたいのですが……」
僕がそう切り出すと村長さんは大笑いをした。
「アーハッハッハ! そうかい、そうかい。ミンカが好きって男は多いからねえ。ミンカ、どうだい?」
「べつにいいですよ。そのかわり私のマッサージは特に念入りにね♡」
ミンカさんは鬼女の中でも特に柔らかな巨乳の持ち主だ。
でも、僕がわざわざミンカさんを指名したのはそれだけが理由じゃない。
これは僕の脱出計画の一部だった。
牢屋に戻されると僕は自分のステータスを確認した。
なまえ:モガミ・カンタ(レベル6)
ジョブ:美容魔法師
ちから:3 すばやさ:4 たいりょく:4 かしこさ:6
うんのよさ:マイナス2
スキル:
マッサージ(レベル5):気持ちの良いマッサージ。疲労を軽減する。
洗浄水:髪や体を洗うための水。
鬼女たちには内緒だったが、連日の強制施術によって僕のレベルは6にまで上がっていた。
しかもマッサージのレベルも5になっている。
それにともなって保有魔力量も増えていたのだ。
だけどここ数日、僕は迫真の演技で魔力切れを装ってきた。
おかげで、最近は魔力に余力を残して一日を終えることに成功している。
ステータスの確認が終わると、次は持ち物のチェックをした。
まずは大きな布。
こちらは体を拭くためと言って鬼女たちからもらった。
まあ、実際に僕はよく自分の体を洗う。
朝晩の洗顔は欠かさないし、寝る前は洗浄水で髪も洗うのだ。
だけど、この布は風呂敷代わりに使う予定だ。
ようはカバンの代わりである。
それからお馴染みのプリン容器とスプーン、ビニール袋、リンゴ3個、手つかずの大きなパンが二個、干し肉、前世からもってきたチョコレートの残りとカップ麺、替えの下着と服、そして10万ミルト金貨である。
金貨以外の荷物を布で包んで毛布の下に隠しておいた。
金貨は肌身離さず持っておけるようにポケットの奥に突っ込んである。
僕の計画がうまくいけば、今夜こそこの村を脱出できるはずだ。
どうせ解放されないのなら、自分の手でなんとかするしかない。
わずかに上がった「うんのよさ」(マイナス2だけど……)が僕の心を押してくれていた。
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