7話 「ちょうどあそこに都合よく」「メスだかオスだかよく分からない天使のロリショタがいるだろ」


  「ステータスはどうだ」

 「俺の方はSTRがメインで次にMGPの単発火力型だ」

 「DEX・AGIもSNAも低いから」

 「走り回って戦うタイプじゃないな」


 「私は、RESが高くて、DEXがそこそこ」

 「AGIも問題ないでしょう」


 「回復魔法やサポート寄りのステータスだな」


 「んー、っぽいですね」


 「俺が前衛やるから」

 「回復魔法やサポート頼む」


 「そうですね」

 「私、この大きな翼とか」

 「天使っぽいので」

 「回復魔法とか向いてるのかもしれません」


 「ニナエルは人間だって」


 「むー」


 まだ、ニナエルは自分が天使なのではないかと思っているようだ。


 「ちょうどあそこに都合よく」

 「メスだかオスだかよく分からない天使のロリショタがいるだろ」


 「んー、ショタ」「かなぁ」

 「天使って、その辺わかりにくいから」

 「どっちでもない天使のもいるし」

 「クラシカルな天使は、どっちでもないし」


 「まぁ、ショタでもロリでもどっちでもなくてもいいや」

 「あのショタかもしれない天使に聞いてみる」

 「ニナエル、お前が人間か天使かな」


 「おーい、そこのショタかもしれない天使ー」


 天使に向かって、手を振りながら、声を掛けて近づいていく。


 「なんだぁ?」

 「俺はショタだよ」

 「ロリじゃねぇ」


 「あーそう」

 「まぁどっちでもいいんだけどさ」


 「なんだ人間」

 「お前」

 「天使に対して失礼だな」

 

 「いや、お前の言ってる事は天使に対してでなくても」

 「誰に対しても失礼だ」

 「改めろ」


 「うるせぇ」

 「黙って俺の質問に答えろ」


 「!なんだてめぇ」

 「天使の話でも人の話でもどっちでもな」

 「聞け」

 

 「あそこの大きな翼のついてる少女」

 「あれ、人間だよな」

 「なんか本人、天使かもしれないとか」

 「勘違いしてんだよね」


 「弦太ー」

 「私なんか飛べてますー」

 「翼でぱたぱた飛んで移動できてます」

 「天使っぽいですー」


 ニナエルが、翼でぱたぱたと飛んで近づいてくる。


 「な、人間だろあのロリっ娘」

 「ニナエルってんだけど」


 「天使だろ」

 「あの翼からしても」

 「名前からしても」

 「天使だろ」

 「あの顔だって天使の顔だよ」

 「天使以外ありえねぇよ」


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