6話 「私の翼は、股間についてるものじゃないんです」「一緒にしないで下さい」「不愉快です」


  「人間って、こんなに大きな翼がついてるのかな」


 ニナエルは、背の翼を見て、疑問に思っている。


 「ついてるついてる」


 「弦太はついてないよ」


 「俺もついてるよ」

 

 「えーどこですか」

 「服の下に隠れるような小さい翼なんですか」


 「異世界転生してからまだ確かめてないから」

 「どうだろうな」


 「俺もニナエルも」

 「股間についてる者を服で隠すだろ」

 「人間だからな」

 「モンスターは、股間を服で隠さないのもいる」

 「それは、分かりやすくモンスターだろ」


 「翼と一股間を緒にしないで下さい」

 「私が、股間についてる大きなものを露出してるみたいじゃないですか」


 「それに、股間を露出してる変態さんの人間もいますし」


 「モンスターだって、股間を隠す種族のモンスターなのに」

 「股間を露出して隠さない個体のモンスターもいるしな」


 「それは、個体というより変態だよ」


 「変態という個体ともいうだろ」


 「まぁさ」

 「人間ってのは、股間に色々ついてるだろ」

 「けど、人間だ」

 

 「モンスターってのは、股間に色々ついてないのもいる」

 「それは分かりやすく、モンスターだろ」


 「ん。ん。ん。ん-」


 ニナエルは、納得がいかないようだ。


 「私の翼は、股間についてるものじゃないんです」

 「一緒にしないで下さい」

 「不愉快です」


 「あ、不愉快だったのか」

 「ごめんね。なんか」

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