5話「ステータスオープン」


  異世界といったら、まずはあれだよな。


 「ステータスオープン」


 ステータスオープンと言うと、やはりウィンドウ画面が出てきた。


 【徳永弦太を自称する者】


 ん?徳永弦太を自称する者?

 俺は徳永弦太を自称してるわけではなく、徳永弦太本人なんだが。

 

 まぁいいか。


 えっと、異世界転生したんだから、チートスキルか何かあるんじゃないだろうか。


 ディスプレイを操作してると、チートスキルが表示される。


 【チートスキル:モンスターテイムAランク】


 へぇ、俺のチートスキルはモンスターテイムAランクか。

 

 悪くない。

 どころか、妙に馴染んだようなチートスキルだ。

 俺に相応しいチートスキルじゃないか。

 

 ステータスはっと。

 ディスプレイを操作して、ステータスの数値を確認してみる。


 お、これだこれ。

 ステータスらしき数字やそれらしい2~3文字の大文字アルファベットが出てくる。


 【HP:120】

 【MP:30】

 【SNA:35】

 【STR:60】

 【VIT:40】

 【DEX:30】

 【AGI:20】

 【RES:20】

 【MGP:45】

 【LUK:25】

 【CHA:10】


  ぱっとみた感じ、物理攻撃を主に魔法攻撃も使える一撃火力型か。


 RESが20しかないから、回復魔法は苦手そうだ。


 DEXとAGIの低さがきついな。


 DEX30で、攻撃当たるか?

 

 AGIにいたっては20しかないから、避ける事も難しそうだ。

 

 CHA10。

 これはまぁ、別にいいか。


 魅力やカリスマが低いなんて、10なんて、俺らしいと言える。


 CHAが低くても、俺はチートスキルモンスターテイムAランクだから、

何の問題もなくテイムできるだろう。


 ニナエルもステータス画面を見ているようだ。


 「そっちはどうだ」

 「俺は、モンスターテイムAランクのチートスキル持ってたよ」


 「なんですかそれ」

 「私、チートスキルなんて表示されませんよ」


 「はは、ニナエルも異世界転生したのに、チートスキルなしか」

 

 「むー」


 「いいんじゃないか」

 「チートスキルなんて、ない方がさ」

 「人間なんだから」


 「そうですね」

 「私は人間なので」

 「チートスキルなんて使えなくていいんです」


 「そうそう」

 「ニナエルは人間なんだから」

 「チートスキルも戦闘も俺に任せとけ」


 「人間」


 ニナエルは人間とつぶやき、また考えている。

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