4話 裁きの時は、異世界だろうといつか来るので、とりあえず異世界で生きていきます。せっかく異世界転生したんですから。


  気づくと、俺は平野にいた。

 俺は、どうやら異世界転生したようだ。

 体を見るに、5歳ぐらいだろうか。

 異世界転生して、若返ったというより、随分幼くなったもんだ。


 隣には、俺と同じ年ぐらいの大きな翼のロリっ娘がいる。

 

 きっと、俺と一緒に異世界転生したんだろう。

 名前は、ニナエルかな。


 「うーん」

 「ここ、どこですか」


 ニナエルらしきロリっ娘が気づいたようだ。


 「さぁな、地名とかは分からないが」

 「異世界ってやつだ」

 「よろしくな、ニナエル」


 「私、ニナエルって言う名前なんですか」


 「ああ、お前はニナエルだ」


 「俺は、徳永弦太だ」

 「よろしくな」


 「徳永弦太」


 ニナエルらしきロリっ娘は、自分の事も俺の事も半信半疑だ。



 ニナエルは、俺の名を呼んでから、少し黙っている。


 「ねぇ弦太」

 

 少し考えていたのか、言葉が続いた。


 「なんだ」 


 「弦太は死なないの」

 「死んだ方がいいよ」

 「弦太のためにも」

 「早く死のう」


 「俺は死なない」

 「ニナエル、お前の事も死なせやしない」

 「生きよう、ニナエル」

 「この異世界で」 


 「俺達は異世界転生したんだ」

 「前世の罪が帳消しになるって事はないが」

 「それでも生きよう」

 「裁きの時は、異世界だろうといつか来る」


 裁きの時は、異世界だろうといつか来るので、とりあえず異世界で生きていきます。

 せっかく異世界転生したんですから。


 「私の事を守ってくれるの」


 「当然だろ」

 「約束も契約もした」

 「誓いもした」

 

 「じゃあ」

 「私の事を守って」

 「弦太、よろしく」

 

 「ああ」

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