この世界での名前なんだよ
「それじゃ改めてよろしくなんだよ、流星。」
「は、はい!こちらこそよろしくお願いします。」
「もう、そんなかしこまらなくていいんだよ。気軽にガイアって呼んで欲しんだよ。」
そう、自己紹介するのは、先程の姿が嘘のように可愛らしくなったガイアその
「それで早速なんだけど?流星って名前はこの世界だと目立つと思うんだよ?」
「あーそういう感じの世界なの?」
「そうだよ。いわゆる西洋風の名前が主流な感じなんだよ。だから、できるなら適当な偽名を名乗る方が混乱は少ないと思うだよ。」
偽名、偽名ねー
「なら、ゲームでよくつけてたアルクトスとか?」
「それで大丈夫なんだよ。じゃあ、あなたは今日からアルクトス!よろしくなんだよアル!」
この世界での俺の名前が決まった。
とりあえず、近くに村があるとのことで、そっちに向かって歩いていく。ちなみにガイアは疲れたとのことで姿を消した。正しくは俺の体内に魔力化して、どうとかこうとか。うん、よくわからないね。ちなみにこの状態では、会話は可能。こう、脳内に直接って感じやつ。
ガイア、この世界について教えてくれないか?
(人の生活についてはあんまり知らないんだよ!でも、この世界がすごいことは知ってるんだよ!)
そう前置きしてガイアはそれはもう楽しそうに話しだした。ただ、長かったのでカット。(ひどいんだよ!)
会話の内容を纏めるとこんな感じだ。
1.この世界は剣と魔法ファンタジー世界だよ!
2.魔法はみんな使えるよ!ただしいろんな使い方があるから勉強頑張るんだよ!
3.魔物もいるよ!それ以外もいるよ!私は神獣の中でも一番偉い神龍なんだよ!
4.ダンジョンもあるよ!神様たちの最近のトレンドなんだよ!
以上!なんか説明は長かったのに纏めると短いな!あと、「神様のトレンドがダンジョンってなに!?」
(アル!声にでてるんだよ?)
「出してるんだよ!」
情報収集のために始めた会話は既に雑談となっていた。まあ、ガイアはノリがいいから会話してて楽しんだよ。だから仕方ない。
それで、なんで神様がダンジョン経営することがトレンドになるだ?
(理由は簡単なんだよ。だって、誰も知らないお宝はみんな好きでしょ?)
まあ、全員ではないけど、好きな人は多いと思うな。あくまで1地球人としての感想だが。
(どの世界でも人の感覚は大体同じなんだよ。それでね、神や神獣は信仰されるほどに強くなるんだよ。)
あーわかった。つまりは売名してるのね。
(なんか悪意を感じる言葉選びなんだよ!でも、否定はしないんだよ…)
要は、ダンジョンでプレゼンしてるんだ。俺はこんなダンジョン作ってるよ!信仰してくれれば、こんな感じのダンジョン増やすよ!とそういうわけだ。
…あれ?
「ちょっと待てガイア、おまえさん確か、神龍だよな?」
(…そうなんだよ)
「なのに、お前の祠だいぶボロボロで…」
(仕方ないんだよ!だって私は豊穣と生命の女神の眷属なに混沌龍なんだよ!育てるどころか、壊す側なんだよ!ほんとなんでなんだよ!?)
お、おう、なんかごめん。
(それでも、昔は農地の守り神として、信仰されてたんだよ!でも、この世界平和すぎるんだよ!それにダンジョンが流行ってからはどんどん発展して、今では私に頼る必要がないんだよ!ほんとすごいんだよ!)
とりあえず、怒るか喜ぶのかどっちかにしようぜ?)
「無理なんだよ!」
無理か~。でも、これで使命ってやつもなんとなく見えてきたぞ?つまり俺が呼ばれた理由とは…
(別に私を有名にしてほしい訳じゃないんだよ!でも!せめて!最後に残ったこの場所ぐらいは守りたいんだよ!!だからアル!君にはこの牧場を復興して欲しいんだよ!)
一応確認だけど、それは起きてる限り働き続けろってことだったりはしないよね?
(そんなこと言わないんだよ!アルにはちゃんとこの世界を楽しんで欲しいんだよ!せっかくならダンジョンにも行ってほしいんだよ!)
そうか…なら俺の答えは一つだな。
「別にいいぞ。というか使命なんて言うから、俺はからてっきり魔王でも倒してこいと言うのかと思ったぜ。」
「いいの!?」
突然現れたガイアの声が響く。
「ガイアのおかげで今があるんだから文句なんてないって。そうだ!生活が安定してきたら、定期的にガイアのおすすめの場所を回ろうぜ?目指せ全制覇!」
「うん…うん!私にお任せなんだよ!私がいる限りアルが暇になる瞬間はないんだよ!」
そうして俺たちはこれから訪れる、明るい未来について語り合うのだった。
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作者です。
折角なので2話も公開しちゃいます。
明日も更新しますので、続きが読みたいと思っていただけましたら是非明日も確認をしていただけますと幸いです。
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