第36話
プレゼンが終わって教室へ戻ると待っていたクラスメイトに結果伝える為に教卓の前に立つ。
「プレゼンの結果だけど満場一致で隣のクラスの大正浪漫喫茶に負けました」
結果に関して非難されると身構えていたけどクラスメイトは予想に反して仕方ないとばかりに笑っている。
隣のクラスの彼女が今回のプレゼンに出てくる事はみんな予想していたので最初からある程度結果を予想をしていたのかもしれない。
理由はどうあれ暗い雰囲気にならずに済んだのでそのまま彼女からの提案を切り出す事にした。
「それで隣のクラスからの提案なんだけど、うちのクラスさえ良ければ一緒に大正浪漫喫茶を合同で出店しないか聞かれたけど、みんなはどうしたい?」
「せっかくならやってみたい」
「楽しそうだから賛成で」
プレゼンに負けたばかりで隣のクラスと合同でやる事に多少の反発があると予想していると今回も予想に反して反対意見は出ず、好意的な意見が出る。
最初に数人が言葉にして発言した事で様子見をしていた他の人も口々に賛成する。
どうやら反発を心配していたのは僕だけみたいでプレゼン勝負で負けた事を気にする人は居ないようだ。
それよりもみんなが既に文化祭を楽しむ事に意識をシフトしているようでメイド喫茶でも大正浪漫喫茶でも楽しそうなら問題ないとばかりにクラスの意見は賛成という事で決まった。
先生が席を外しているので教卓の陰でスマホを周りから見えないようにして彼女に連絡を入れるとすぐに教室の扉がノックされた。
「どうぞ」
すぐに声を掛けるとプレゼンの時の和装のままの彼女が教室へと入って来た。
「お邪魔します。本来なら授業中なのに隣のクラスに入って来るのって中々非日常感があるね」
そんな風に軽口を叩く彼女はそのまま教卓の前に立つ。
クラスメイトの視線が彼女が教室へと入るなり和装姿の彼女へと集中するのがわかった。
「このまま説明して貰っても良いかな?」
余計な前置きをせずクラスメイトの意識が彼女に集中しているのでプレゼンと同じ説明を彼女にお願いをする。
「改めて、隣のクラスの姫柊です。今から大正浪漫喫茶の説明を始めたいと思います」
簡単に自己紹介をすると彼女は慣れた様子で説明を始めた。
内容はプレゼンの内容を生徒向きにした物で先生向けだった日本文化云々の部分が省かれていて、メニューや衣装に関する事など必要事項だけに絞られている。
説明を聞いたクラスメイトは口々にこれは負けても仕方がないと言って笑っている。
むしろ一緒に大正浪漫喫茶が出来るのだから逆に負けて良かったとまで言っている生徒までいるぐらいだ。
それはそれでどうかと思うけど、禍根も無く話が進むのならと思って聞かなかった事にする。
一通りの説明を終えた彼女がクラス全体を見回して質問が無い事を確認すると、役割分担の話になる。
「この中で和服の着付けが出来る人と抹茶を点てる事が出来る人いる?」
彼女はまず一番人材の不足しそうな所から確認をしていく。
クラスを見回しても当然誰も手を挙げない。
それを確認すると隣に立っている僕に責めるような目を向ける。
その目は何で着付けが出来るのに手を挙げないのかと雄弁に語っている。
僕は彼女の目の圧力に負けて話を前に進める為にも控えめに手を挙げる。
それを見て彼女は満足そうに頷くと圧力を緩めた。
「まずは一人目の人材確保という事で、後は見込みのある人に教えて着付けが出来るようになって貰う事になるかな」
そう言ってスマホにメモを取ると続けて調理係や装飾の係ホールスタッフを決めを時間が許す限り進めていった。
放課後の帰り道を彼女と歩きながら文化祭の役割分担について話をしながら帰る。
幸いな事に殆どの役割分担は問題無く決める事が出来た。
問題は着付けや抹茶を点てたりなどの専門的な技術や知識が必要な分野の人材確保になる。
「女子の着付けは私がやるとして、男子を篁君がやったとしても時間がかかりすぎるからやっぱり後数人は欲しいかな」
彼女の意見には僕も全面的に同意する。
「そこは実際にやって教えるしかないと思っているけど、最悪は僕が一人でやるとなるとホールスタッフの人にはかなり早く集まって貰う事になるかな」
「だよね。それはお互い負担になるから避けたいんだけど」
そこで疑問に思った事を聞いてみる事にした。
「ところで隣のクラスに着付けが出来る人は居ないの?」
先程から僕のクラスを中心に話を進めているが彼女のクラスがどんな状況なのか何も聞いて無い事に気付いた。
「私のクラスはね、残念ながら着付けが出来る人も抹茶を点てる事が出来る人も誰も居なくて」
自分のクラスの惨状を語る彼女は何とも気まずい感じで白状した。
「それでよく大正浪漫喫茶をやろうと思ったね」
皮肉ではなく、困惑から呆れ半分に言うと彼女は困ったように笑った。
「この前、浴衣で後楽園に行った時に行った時に同じ学校の人に会ったでしょ、あの時に浴衣姿を見たクラスメイトがせっかくなら文化祭でも和装で何かやろうって言い出して、後は、浴衣姿を見てないクラスメイトも見てみたいって賛同して多数決で決まったんだよね」
それはまさに文化祭特有のノリでうちのクラスと似たり寄ったりだった。
「隣のクラスがどれだけ君を中心に出来ているかわかったよ」
一人の浴衣姿が見たいからとクラスが一致団結して為に文化祭の出し物を決めた事に対して呆れとも関心ともつかない気持ちになる。
自分の一挙手一投足で決まるクラスの現状を彼女がどう思っているのか、聞いてみたい気はしたけれど、この手の事は知らぬが仏と思って口を噤む。
世の中は知らない方が良い事も多い。
他人の好意や気持ちなんてその最たる例だろう。
彼女はこの話を続けたくなかったのか話題を元の文化祭の役割の話に戻す。
「結局抹茶を点てる人が見つからないけど、誰か出来そうな人を知らない?」
ここで僕が知らないと言う事は簡単だ。
だけど彼女の言葉は質問の形でも、彼女の表情は僕にいい加減に白状しろと言っている。
今年に入ってから何だかんだで彼女にはお世話になっている事もあって僕は結局正直に話す事にする。
そろそろ彼女への借りを色々と精算するべきだろう。
ここで機会を逃したら彼女へ借りを返す機会なんて滅多にないかもしれない。
僕は黙っていた都合上若干の後ろめたさを含んだ声で正直に言う。
「一応、僕が出来なくもないけど」
正直に白状すると彼女はやっぱりという表情で笑った。
「それで何で黙ってたの?」
「一応着付けの方で手を挙げたし」
一人一役までという明確な決まりはないけど、言い訳として言ってみる事にする。
それを見透かしたように彼女は続きを促す。
「本当は?」
「目立ちたくなかったし」
「体育館でピアノを演奏するのに何を今更、少しくらい目立っても関係ないって」
彼女に言われるまでもなく当然僕も今更な事は理解している。
だからこれは僕の悪足掻きだ。
下手に目立ったりせず、人と変わった部分は隠して出来る限り普通の人に見えるように振る舞う。
それが普通じゃない僕が平穏に過ごす為に決めた事だ。
確かに僕は自分の持つ病気を駆使してでもピアノで彼女の期待に応える事を決めた。
それはピアノに関する事だけで、他の事に関しては未だに覚悟を決め切れずにいる。
「それはそうなんだけど。色々と気持ちの整理が出来てないというか」
煮え切らない気持ちを中途半端に言葉にすると、彼女はポケットからスマホを出して何かを確認する。
「篁君はこの後時間ある?」
この後も彼女と別れた後でピアノの練習をするつもりだったので何も予定を入れていない。
「ピアノの練習するくらいだけど」
「それなら少し付き合って」
そう言って連れていかれた駅前で和菓子を色々と買った彼女について歩いていると僕がいつも帰る方向の路線に乗った。
「ところで篁君の家はどの辺?」
彼女に聞かれて深く考えずに答える。
「八つ先の所だけど」
「じゃあ、そこで降りるよ」
「は?」
もうバスは走り出していて今更戻る事は出来ない。
仕方なく諦めて彼女に理由を尋ねる事にした。
「唐突に何でこんな事をしたの?」
最近の彼女は突発的に行動する事が多い。
そのどれもが僕を窮地に追い込む事なのでそろそろ理由を聞いておきたいところでもあった。
「篁君逃げられない状況にならないと何もやろうとしないでしょう?」
何気なく言われた言葉は僕の内面を的確に表している。
確かに僕は逃げられない状況になるまで自分から行動する事はせず、いつも何か行動する理由を探している。
「そうかもしれない」
「実際は自分で思っているより、色んな事が出来るのに」
「それはどうかな」
「料理やピアノも出来たでしょう?」
「それは教えて貰ったからね。一人ではとても無理だよ」
そこに関しては教えて貰いながらやったから出来ただけで自分一人でやっても多分出来ない。
「それは出来ないんじゃなくて、やらないだけだよ」
最近の彼女は僕を随分と過大評価しているみたいだ。
ここでそんな事はないと言えれば良いのに僕はそこで黙ってしまった。
幸いな事に、目的地に着いたので答えずに話を逸らす事が出来た。
「ここで降りるよ」
降りた先は都市部から離れた閑静なと言えば聞こえは良いけど、過疎化が進む住宅街の近くだ。
「ここから少し歩くけど平気?」
「うん」
聞いてから彼女は僕よりも随分と健脚だったと思い出す。
そこからは自宅までこの近辺の話を話している間に自宅に到着した。
僕は彼女を自室ではなく、リビングに通してお茶の支度を始める。
食器棚から抹茶茶碗と茶匙に茶筅を取り出して机の上に並べる。
それを彼女がスマホで撮影して何かスマホで入力しているのを横目で見ながら準備をする。
まずはお湯を沸かして次に抹茶茶碗にお湯で温めて中身が冷えないようにする。
この辺りは紅茶と同じでやっている事で特別珍しい事でもないけど、好みが分かれそうではあった。
次に抹茶の粉を篩にかけて点てやすくする。
一杯分の粉を入れた抹茶茶碗にお湯を注ぐと、初めに底の抹茶を分散させるようにゆっくり混ぜ、次に茶筅を底から少し上げ、お湯が回らないようにして手首を前後にしっかり振る。
泡が立ったら茶筅の先を泡の表面まで上げ、ゆっくり動かし泡を細かくして最後に、中央に泡が盛り上がるように、静かに茶筅を上げた。
「どうぞ」
点てた抹茶を彼女の前に置いて反応を見守る
最近はすっかり他人に抹茶を点てる機会が無かったので正直言って出来映えに不安が残る。
彼女は抹茶を一口飲むと帰りに買っていた和菓子を買った時に付いていた爪楊枝で食べる。
「抹茶は単品で飲むと私には苦いけど、甘い和菓子とセットで食べると美味しいね」
とりあえず、久しぶりに点てた割には上手く出来てたようで少しだけほっとした。
「ただ、これを篁君以外の人が同じくらいのクオリティで文化祭までに出来るようになってもらうのは難しいかな」
これが単なる抹茶の試飲ではなく、文化祭で実際に出来るかお試しで、僕には簡単に出来る事でもこれをそのまま他人が出来るようになるかを自分が他人に教えられるかを考える。
手順だけなら僕でも説明は可能だと思う。
技術的な部分は言葉での説明だと上手く説明出来ないので実演して実際の動作は見て覚えて貰う感じになってしまう。
それを汲み取って覚えてくれる人はどのくらいいるのか。
それは今まで積極的に人と関わらずに過ごしてきた僕には誰かに技術を伝える事はなかなかの難問に思えた。
家庭科室で抹茶の試飲を隣のクラスと合同で行っている。
家庭科室にある適当なカップに少量の抹茶を人数分用意してみんなの反応を見る。
試飲をした人達はみんな周りの反応を伺って何も言わない。
そこで最初に発言したのは彼女だった。
「やっぱり、お菓子が無いと苦くて飲みにくいね」
そう言って抹茶に躊躇いなくミルクと砂糖を入れる彼女に僕は思わずツッコミを入れる。
「日本文化はどうした? というか抹茶への冒涜だよ。千利休だってブチギレ案件だよ」
怒りで口調が変わった僕に若干に引きながらも彼女はいつもと同じように少し冗談めかして反論する。
「文化は大事だけど、あまり頑なにすると次の世代に受け入れて貰えないから、次の世代に伝える為にはある程度の寛容さは必要だと思うの」
その結果が抹茶オレだとでも言うかのように彼女は元は抹茶だった今は牛乳が混ざって薄い緑になった液体を示す。
そのままクラスで抹茶オレをメニュー加えるかを多数決で決める流れになる。
普段から抹茶に馴染みのない人は、あの苦味が苦手な人も多いようで結果は賛成多数で追加が決まった。
文化や伝統を守るには、どうしても一定の人数が必要になる。
文化や伝統を守るには許容も必要と思って僕は抹茶オレを許容する事にした。
それからは抹茶の点て方に興味を持ってくれた人に手順を一連の動作を細かく分割して実演も交えて教える。
やっぱり一連の流れで見ると難しかったり、わかりにくい事でも細かく手順を区切って見やすいようにゆっくりやると僕の慣れない説明でも汲み取ってくれる人は多かった。
この辺りの事は夏織さんにピアノを教えて貰った事が活かされている。
自分が教えて貰った通りに他人にもゆっくりと細かく区切って教えれば分野は違っても相手に理解して貰う事は出来る。
後は残りの期間にどれだけ上達するのかは本人の努力次第だ。
殆ど話した事のない人を相手にどうにか抹茶の点て方を教えた僕を彼女は隣の机でコーヒーや他の飲食メニューの方を担当しながら満足そうに見ている。
一旦自分の役目が終わった僕はなんとなく居心地の悪さを感じて彼女に話しかけた。
「こっちはどうにか出来そうだけど、そっちはどう?」
「他の飲食メニューは家庭科の授業でやった事だし、パスタは茹でるだけでソースはレトルトだから問題無いよ。コーヒーだけは豆から挽く本格的なやつだからその辺の練習は必要そうだけど」
インスタントの粉のコーヒーしか家になく、焙煎された豆から抽出されるコーヒーを眺めていると何だか理科の実験みたいで好奇心が刺激されるのを感じながら、自制心を働かせて視線を彼女の方に戻す。
「順調そうで良かったよ。それにしてもよくコーヒーのセットを予算内で準備出来たね」
僕の記憶では和服のレンタルと抹茶の道具と和菓子で予算が圧迫されてコーヒーは粉のインスタントにする予定だったはずだ。
「うちのクラスの子が家が喫茶店をしているからって型落ちの古いコーヒーメーカーを無料で借りれて、豆は仕入れ値で売って貰えたから」
彼女からの種明かしでそれなら予算内で済むのかと思いつつコーヒーの抽出が気になって見てしまう。
「そんなに気になるなら後でやり方を教えて貰ったら?」
「いや、本番では僕は抹茶と着付けの方を担当する事になると思うから」
個人的に非常に興味はあるが、抹茶も着付けも出来る人が少ないので僕がコーヒーを担当する事はないだろう。
それなのに自分の興味で相手の手を煩わせるのは流石に気が引けた。
「まあね、本格的な抹茶は篁君が中心になるけど、抹茶オレの方は抹茶を点てた後に牛乳と砂糖を入れなくても最初からミキサーで抹茶の粉と牛乳と砂糖を混ぜたら誰でも作れない?」
手順を大幅に簡略化したそれは多分市販の抹茶オレと殆ど同じ作り方だろう。
機械化のメリットは誰が作っても同じクオリティで作れる。
対して人は作る人によってクオリティに差が出る。
文化祭のような場面では練度の低さをカバーする為に可能な所は機械を使うべきで、それは社会に出ても一緒で誰か一人に頼ってその人が居ないと回らない状態よりも標準化して誰でも一定のクオリティで出来る方がいいのだろう。
彼女の言っている事は間違ってはいない。
けれど技術を持つ人間としては、伝統が機械に取って代わられる状態がなんともか言えない寂しさがあった。
「作れると思うけど、風情が無くて好きじゃないかな」
「でもそれだと篁君が大変じゃない?」
「どうかな、他のメニューもあるから一人に負担が集中する事もないと思うけど」
「朝から着付けをして、抹茶も点てて午後はピアノもあるし」
確かに改めて他人の口から聞くと中々のハードスケジュールに聞こえるけど、ピアノ以外は殆ど練習が必要ないのでそこまで負担には感じていなかった。
僕はそこでようやく彼女が何を気にしていたのかを察した。
「ピアノ以外は殆ど練習も必要ないからそこまで負担にはならないよ」
彼女は自分がピアノを演奏するようにした事に加えて自分が思っていたより、クラスの事でも負担をかける事を気にしていたのだろう。
思えばプレゼンの後にわざわざ合同で出店を持ちかけたのは、クラスの事でピアノの練習時間を必要以上に減らさずに済むように彼女なりの配慮だったのかもしれない。
準備でも着付けだったり元々出来る事でクラスに貢献して僕が人の輪に溶け込めるようにしてくれていた。
「本当に大丈夫?」
そう改めて確認する彼女が心配そうにしているの理由が思い当たらず首を傾げる。
「だから、心臓とか体調とか問題ない?」
ちゃんと言わないと伝わらないと思ったのか彼女は周りに聞こえないように声を潜めて聞いてきた。
「大丈夫だよ。そんなに無理はしてないから」
僕の場合は見た目で体調や病気の状態を判断する事は出来ない。
だからこそ彼女も心配してくれていたのだ。
むしろ僕と同じで外見上判断が出来ない彼女の体調は問題ないのか、この機会にきちんと確認しておく。
僕よりも精力的に動いている分負担の方も僕の比ではない。
「僕よりかなり動いてるけど姫柊さんこそ平気なの?」
「私も平気」
自己申告する彼女の表情は笑う目元にうっすらと隈が見えて心なしか顔色が優れないように見える。
「本当に大丈夫? うっすら隈もあるし心なしか顔色が悪い気がするけど」
「まさか、篁君にバレるとはね。一応メイクで隠してるんだけど。少し寝不足なだけだから大丈夫だよ」
大丈夫だと言う彼女の表情は一部の隙もない笑顔で僕程度ではもう表情から何も読み取る事が出来ない。
「無理だけはしないようにね」
せめてそれだけ言って自分の持ち場に戻る彼女を見送った。
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