18 謎電波を受信した
謎の電波が闇を裂いて
空の裂け目に光の声が走る
音のない響きが
脳裏に描く模様は無秩序の連鎖
手元の時計は時を忘れ
秒針は震え、
震えながら宙に溶け出す
電波は言葉を探していたのだろうか
それとも意味など持たぬまま
ただ、存在を主張するために
無限の波形を描くのか
耳をすませば
遠くに消えゆく都市のざわめきが
電波の彼方に滲む
目には見えぬ形が踊り
触れることのできない触感が
皮膚をかすめて
それは幻か、現実か
この世界は電波で編まれた夢かもしれない
誰も知らぬ場所から送られてくる
言語のないメッセージたち
光に満ちた暗号を解くたびに
世界はまた一つ、形を変える
電波の海を泳ぐ心は
どこへ向かうのか
誰も知らぬ
だが、次の波がやってくるたびに
またひとつ
新しい世界が生まれる
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