5 無の箱に真実は広まる


異空間の中、空飛ぶ箱の中に

無数の宇宙が踊る

色のない言葉が回転し

重力を超えた音が消える


時の砂時計が逆さまに回り

数字の輪が浮かび上がる

空虚な景色が溶け合い

霧の中に点滅する答え


透明な虹が消え、曖昧な光が

夜の檻の中で囁く

見えない手が触れ、思考が漂い

意味のない希望が、また漂う


耳の中に忍び込む音階

言葉の粒子が空中に踊り

それは全て、幻影の中の幻想

無限の領域で消失する運命


夢の中の回廊を歩く

終わりのない鏡の迷路

鏡の中の自分が笑い

手の中で泡のように崩れる


永遠の外側に存在するそれは

無の彼方に沈みゆく

誰もが触れられない真実が

虚無の中で広がっていく

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