第四話
魔物の序列をわかりにくかったので難度に変更します。
難度は1~6であらわされる。難度3から退魔師の対応が必要。
魔物の難度3は見習い期間を終えた序列4位の退魔師2人分または序列3位の退魔師1人分
難度4は退魔師の序列3位5人分または序列2位の退魔師2人分
難度5は退魔師の序列2位8人分
難度6は正確な記録がないため不明
プロローグも変更してます。
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久月家が受け入れる孤児は誰でもというわけではない。魔物被害を受け孤立無縁となった者、魔物へ強い憎しみや復讐心を抱いた者が選出される。そういった子供たちに幼い頃から教育を施し久月に忠誠心を持たせ、従順な兵隊を作ることを目的としている。
故に久月家が行っている退魔師育成は公なものではなく、秘匿されている。
孤児の護送の移動手段は数名の護衛との徒歩。
望晦ほうかい山は久月家が本家構える山であり、山頂には一般人が参拝する月の神をまつる神社がある。
久月家本家へとつながる山道は特殊な幻術で隠されており久月家に登録されている者にしか発見、視認することはできず、山道に入っても道が入り組んでおり家の者にしかその道はわからない。
今回選出した孤児は8~10歳の4名、護衛は序列4位の退魔師2名であった。
護衛を見習いを終えたばかりの4位だけにしている理由は久月家が本家を置き直接収めているこの望晦山は強力な結界術により難度2以下の魔物は侵入を拒まれており安全地帯となっているためである。
時刻が昼に差し掛かるころ一行は久月本家へ向かっていた。
「もうすぐだ、あと少しで目的地に着くぞ、みんなよく頑張ったな」
藍鉄色で短髪の若い男の退魔師はここまでの山道とはいいがたい道を上ってきた孤児たちを励ます言葉をかけた。
孤児たちは皆息も絶え絶えであり疲弊しきった状態である
「
同じくらいの若さのあずき色で長髪の女退魔師がそう提案する
「む、そういえばそうだな
霜天が指示を出すと一行は近くの木のそばに腰を下ろし休憩を取りはじめた。
退魔師2人は孤児たちから少し距離を取り話始める。
「霜天、かれこれ3時間は登っています。さすがにここまで休憩なしは私でも疲れますよ、子供たちはなおさらですよ、絶対みんなドンびいてます。」
「いやーすまんすまん、久しぶりに本家に帰れると思うと少し気分があがちゃって。見習い終えて討伐任務で本家から出されて二年もたったんだぜ?やっと拾っていただいた久月家の方々にご奉仕ができるようになる」
「まぁ、私はもっと魔物どもをぶっ殺していたかったですけどね。それはそれとしてこれも任務ですよ?最後までシャンとしてください」
本家で基礎教育が済んで見習いを終えた退魔師は公の退魔局が出す魔物討伐任務の経験を積ませて本家付きにさせる。孤児達が成長すると魔物への態度はそれぞれで霜天のように憎いのは変わらないがそこまでこだわらない者がいれば緋里のように魔物への復讐心が忘れられない者もいる。
二人が話していると突如二人を含め木のそばで休憩している子供たちまで足元に紫色に光る「陣」現れる。
「「!!」」
二人は陣を見る前に魔力を感じて異変に気づく。
二人はとっさに子供たちがいる所まで走る。
この規模の術式陣を出せるのは少なくとも難度3の魔物!
なんの術式かはわからんが子供たちを守らねば!
先に動き出した霜天が子供たちに触れれる距離まで来たところで一行の意識は暗転する―――
「おーい、お兄さんたち大丈夫?」
「うっ、うん?」
金色の眼が特徴的な少女に体をゆすられて霜天は目を覚ます
「俺は、寝てたのか?」
「うん、私以外みんな寝てるよ、お兄さんたちも疲れてたんだね横のお姉さんもまだぐっすりしてる」
ニコニコとした笑顔で少女は答える。
あれ?さっきまで何かに必死になってたはずなんだが....なんだっけ?
なんだか記憶に靄がかかっているような....
「もう十分休憩とったし出発してもいいんじゃない?」
迷いを払うかのような少女の声に霜天は任務を思い出す。
「!そうだな、おい緋里起きろ」
横で眠る同僚と子供たちを起こし、目的地も再び目指す指示を出す
「よし!子供たちはちゃんと五人全員いるな。出発だ」
一行は再び久月本家を目指し歩き出す、最後尾をついていく5人目はうっすら笑みを浮かべ自然に一行に溶け込むのであった。
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