脱走
デカい爆発音が塞いだ耳をつんざく。
直後、さらに追い打ちをかけるようにし、サイレンが鳴り響いた。
機能を失った部屋から、防弾チョッキを着た僕らが外の世界へ参上。
30秒もしないうちに警備隊が集まってきて、僕らは取り囲まれる前にテーザーガンで彼らを倒して行った。
リコちゃんの手を引いて非常階段を駆け上る。
だんだんと近づいてくるゴールに2人とも笑顔が溢れた。
非常階段の最上階、つまり、地上へとつながる道が、扉の前に来た時、その高揚感はかき消された。
「それで、2人でどこ行くって?」
研究員らしき人が扉から出てくる。
「誰ですか、アンタ」
俺は訝しげに聞いた。
「オリジナルに向かってなんだその態度は。君は、僕のクローンなんだよ?」
男が答えた。
え、僕が、クローン?
確かに、男の顔つきは僕に似ていた。
「まぁ、そんなこと、どうでもいいんで、そこ、どいてください」
テーザーガンを構え、ぶっ放した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます