第13話 報奨金の受け渡し
冒険者ギルドの受付に立っている男性に、ウチの騎士さまが声をかける。
「失礼。先日の魔物討伐の報奨金の件で、お邪魔しました。『白狼の牙』どのに、この報奨金を渡して頂きたい」
その言葉を聞いて、受付の男性が納得した表情を浮かべる。
「ああ! あの事件でしたか。承知しております。では、報奨金を受け取りますので、受領書をお持ちします。あちらのベンチで少々お待ち下さい」
そう言われて、受付前のベンチに座る事を促される。騎士さまと僕は、そちらに座って少し待つ事に。
そんな所で待っていると、長い白髪の女性が受付に現れる。あの後ろ姿、見覚えがある。間違いなくあの時の女性だ。
女性は、受付に立つ別の女性と話をして、何かの紙を提出する。受付の女性はそれを受け取り、サインか何かをして一旦その場から離れる。
その隙に騎士さまが女性に声をかける。
「あの時はお世話になりました。先日の魔物討伐の時に、派遣された騎士です。本日はその報奨金を持参しました。後で受け取りをお願い致します」
サファイアブルーの瞳を丸くして、白髪の女性は答えた。
「あ。あの時の。対応が早いですね。お疲れ様です」
深々と頭を下げる。謙虚な人だ。
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