第6話 死屍累々
そこには、まさに死屍累々という言葉がちょうど当てはまるような、そんな光景があった。
魔物は二十体はいるだろうか。それらはすべて死んでおり、うず高く積まれていた。しかもすべては、何か硬いもので殴打されたような跡が、頭や腹などにあり、それらが致命傷になった事がうかがえた。
「どうやったらこんな事ができるんだ……?」
騎士さまの言葉ももっともだ。
二十を超える魔物の群れなら、討伐にあたる騎士や冒険者も相応の人数が必要になる。しかしその場にはそれをした人間は、ひとりしかいなかった。
うず高く積まれた魔物の死体の傍らで、地面に座って火を起こしてお茶を淹れ、それを飲んでいるひとりの女性がいた。まさか彼女がひとりでこれを討伐したのか? にわかには信じられなかった。
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