第15話 根幹にあるもの
「おまえっ、やけに
ロールプレイも何も忘れて
「『夢の世界に囚われた
対する
ここは
いるのは私たち三人だけ。
どうやら私はあの空間から
そう、
私がこの部屋に来る直前に
ということらしい。
なんで二人がここに、の問いかけに対し、私が、
「王宮でチョウリンさんを名乗る神様と会って二体の化け物に襲われて、
と拙い説明を行い、
「
と答えたところ、
対する
「
いや、神と遭遇するかもなんて話は聞いてないけど。
「目的の為ならだれ巻き込んでもいいって言うのかよ」
「否定はしない。任務達成が俺の第一とするところだ」
「新たな犠牲者が出るところだったんだぞ」
「じゃあ
「時間をかければ僕たちだけでも発見できた情報だ。それに
喧々囂々。
二人のいさかいは止まりそうにない。
「──」
今一番気にするべきことは
だけど、私の安全が確保されずにたてられた作戦は、気に食わない。
「『おしまい、おしまい』」
ぽつりとつぶやき、元の姿に戻って二人に向き直る。
私の言葉を伝える。
「二人とももうやめ! もうおしまい!」
二人の動きがぴたりと止まった。
「
「
「
人生で一番大声だったんじゃないかというほど叫んだ。
のどが痛い。
それでもこうしないと二人を止められないと思ったから。
コホコホと咳き込む私に
「ごめん、
「……私も大きな声出してごめんなさい」
「……
「……それで?
「
「夢の世界で肉体が破壊されれば元の世界に帰れる。
私はしょせん始めて一週間弱の初心者だから、私の説明だけじゃダメなんだろうな。
あ、でもまって。
「あの、
聞いたことを思い出しながら、途切れ途切れに説明していく。
「
「それだったら──」
「
私?
「
「
「ちゃんと許可は取ってる」
何か言おうとした
私が
「……
「…………ああ、貴重なものだから予備もない」
そっか。
うん。
そっか。────短い間だけど、楽しかった。
開いた本を持つ仕草をすれば淡い光とともに
「これを渡せばいいんだよね」
「ああ、そうだけど……」
「
不思議。
私の加入に消極的だったり、
「…………」
瞬き一つ。
短い時間で気持ちを切り替え
たとえ他を捨てても貫きたいものがある。
私は、二人を見て笑った。
「ないよ。
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