第13話 進捗

ドッカーン!!ばっキューン!!ばしちこ!

やぁボクの名前はきよた!イケメンさ!

なんでイケメンかって?学園のマドンナあやねと付き合っているからだよ。ふふ。

そんなボクも今はあやねやその他肉塊どもを守るために修行中さ!この前の丸山家爆撃は自分の力不足を痛感した。だから今合気道を限界値まで極めているのさ!どうやって極めているかって?1秒間に4000本包丁がボクに向けて放たれる。ボクはそれを合気で流している。

まぁ最初の方は死ぬほどキツかったけど、もう3日寝ずにやっているおかげで、この程度のこと全く苦ではなくなった。

「ふう、このくらいにしとくか。」

たったったっと可愛らしい足音をたてながら、ボクに近づいてくるのは圧倒的萌であるあやね「きよたー!修行お疲れ様!疲れたでしょ?ご飯にする?お風呂にする?それともわ た し?」

「じゃああやねにしようかな!ぱくぱくうーん美味しい!」

ボクは実際にあやねの頭に噛み付いた。かなりガチめに噛み付いた。途端ガリっと鈍い音がボクの鼓膜を貫いた。と同時に口内が鉄の味でいっぱいになった。

「えっなんだこれ?」

「ふふ、きよた実は私……合気道を修行し始めたの!」

「えっそうなの?」 「うん!」

パチン!

ボクはあやねの頬を叩いた。

「何をしているんだ!」

ボクは本気で怒った。合気道を生半可な覚悟で習おうとするとイタイ目を見るのだ。絶対にやめとけと、師範からも嫌という程伝えられた。

「ふぇ?」

あやねは状況が理解出来ていないようだ。

「私はただ、きよたばっかり守られるのが嫌なの…彼氏を守れない彼女なんて嫌なの…」

頭に血が上っていた。さすがにあやねのことを

思いやってあげなかった。落ち着こう。

「ごめん。あやね叩いたりして。でも本気で危険なんだ。合気道を中途半端に習うと、自分の身体を壊してしまうんだ。」

「そうなの?」

ボクは頷いた。本当に危険なのだ。

「もうしないって約束できる?」

「……」

なかなか渋っているようだ。

「分かった……」

了承してくれたようだ。良かった。ボクはあやねにキスをした。そうするとあやねは機嫌を治して、自分の部屋へと戻って行った。

それにしてもあやね才能ヤバくないか?

えっだって3日だぞ。3日で『気』を頭だけに

集めて自分の身を守ったんだ。えやばいな。

ボクが直々に指導してみようかな。ありだな。

いつか機会があれば教えてみよう。

修行終わりは一緒にお風呂入って、お背中お流ししますとかやっちゃってぇ♡♡

ボクは頭を振り邪な考えを消した。


話は変わるが、合気道について話そう。

技は五段ある。習得段階では

一段 『集』 これは『気』を纏うもの

二段 『流』 手や脚などに『気』を纏い受け流す

三段 『放』『気』を手脚に集中し放つ

四段 『輪』 血液内に『気』を流し筋肉収縮を促 す

五段 『索』 気を自分中心に同心円状に展開する

これら全てをマスターし一人前と言われる。

あやねは『集』を部分的に纏うという高等技術をやってみせた。才能か血統か……

ボクは初心に戻り今は『流』の極めている。

明日からは『放』を修行しよう。

そう考えてイメージトレーニングをして、

ボクはふかふかのベッドに眠りについた。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

はらはらわくわくどきどき〜絶望の学園編〜 原玉りゅうだい @haratamaryudai0113

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ