第3話 愛の力
アイツは物置小屋でアソコをだらしない格好でかいていて、そんな状態で私に告白をしてきた最低なヤツ。そんなアイツ…いやきよたくんが私と男の間に果敢にも立ち塞がっていたのだ。
「ダメッ...きよたくん逃げて」
私は朦朧とする意識の中彼へ逃げるように言った。しかし、彼は物怖じもせずに男へと距離を詰めて行く。あぁこの男は私のために、私を守るために怯えながらも必死に自分を殺して、男に立ち向かっている。私はせめて彼の無事を祈りながら意識を失った...
俺の女に手出しやがって...許せねぇ
ぐちゃぐちゃにしてやる。俺の全てを使って
俺の女をいたぶりやがって俺のものを勝手に壊しやがって...
俺はポケットに忍ばせておいた包丁を手に取り
男に投げた。
と思っていたが男は軽やかな身のこなしで俺の包丁投擲を避けた。俺は男が避けることを予め予想し、2本目の包丁を足元に突き刺した。
「クッッ」
男は歯を食いしばり足に刺さっている包丁を抜き俺に振りかかってきた。俺は合気道の達人なので包丁を『気』で弾き、靴下に仕込んでおいたまち針を喉元に刺した。男の逞しい首からは血が滴っており、命が失われる瞬間を感じた。
涙が出た。俺は一時の感情で人を殺めてしまった。愛する者を傷つけられたからとはいえ、人を殺めてしまうのはやりすぎた。
殺してしまったことは仕方が無いのでボクは、信頼出来る友達エイダくんのもとへと向かった
「エイダくん、これどうしたらいい?」
「それはどうしたの?」
ボクはこうなった経緯をエイダくんに説明した
「そっかそっか大変だったね」
「あとは僕に任せて、バラすのは得意なんだ」
「ありがとう。僕はもう学校に行かなくちゃなら ないから。あとは頼んだよ」
ボクはエイダにこの肉塊を預け、あやねさんを
起こして、一緒に遅刻した。先生にはしこたま怒られたが、あやねさんと怒られることがもはやご褒美である。ボクはこの時間を堪能した。
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