第2話 遠藤周作 

大倉輝子、会議の後…


輝子「自分で云ったとはいえ、わざわざ探すのは面倒だな…。 そうじゃ!最近は我が部隊以外も新人採用をしていたな、そこから探そう!」

輝子「ということで、なんかいい感じの人材をくれ。」


人事「そうは言われましても…。」


輝子「ん〜もう!面倒だから異能者のリストをよこせ!」


人事「はい、これです…。」


輝子「ふむ… んーそこまで良いのがおらんな。」


人事「はぁ…。」


輝子「強いて云えばこの吉行というやつじゃな。」


人事「左様ですか…。彼は新人の中では最も優秀です。」


輝子「おい!他は!他にはおらんのか!」


人事「一応いますが、問題児なんですよ…。隊員同士での喧嘩は絶えないし、敬語は使えないし、基督だか何だか云っててよく分からないやつです。」


輝子「強いのか?」


人事「まぁ実力は相当なものらしいですが…変な奴な上に問題児ですよ?」


輝子「構わん、性格は最悪こっちで何とかする、会わせてくれ。」


人事「承知しました。」


輝子「ちなみにそやつの名は?」


人事「遠藤周作です。」

訓練場にて…


輝子「君が遠藤周作か?」


それはぱっと見、年端もいかない少年のような見た目だった。

赤みを帯びた髪を少し伸ばし、耳にはピアスをつけている。


遠藤「そうだけど、何か用?」


輝子「単刀直入に聞く、猟犬に入る気はないか。」


遠藤「猟犬って…あの猟犬?」


輝子「どの猟犬かは知らんが多分その猟犬じゃ。」


遠藤「入れるんですか?」


輝子「んーまぁ今から貴様に少し話を聞こう。面接というやつじゃ、其の後試験を行い合格したら入れる。」


遠藤「ふつう逆じゃない?」


輝子「まあこっちの都合じゃ。」


遠藤「ふーん、じゃあ面接やって。」


輝子「では、名前は。」


遠藤「遠藤周作です。」


輝子「異能は?」


遠藤「『沈黙』です、自分の周囲に微弱なブラックホールを生み出すことができます。」


輝子「強いか?」


遠藤「強いです。」


大倉輝子はこの時点で遠藤周作を気に入っていた。

物怖じしない態度と見るだけで分かる強者感。

異能力も好ましい。


輝子「よしじゃあ採用!」


遠藤「速くない⁉」


輝子「まぁな、じゃあこの紙に書いてある内容に納得したら書いてある場所に来い。」


遠藤「はーい。」


輝子「遅刻は厳禁だからな。」


遠藤「はいはーい。」


因みにこの状況を見ていたものによると、大倉輝子が民間人と福地桜痴以外に丁寧に接するのはとんでもなくレアらしい。


そして遠藤周作が敬語を使っていたことも相当レアらしい。





_____________________________________

オリキャラ紹介


名前・遠藤周作


年齢・十八歳


異能力・沈黙

自分の周囲に微弱なブラックホールのようなものを生み出す能力


能力元ネタ・沈黙 布教が禁止された江戸時代で司祭がもっかい布教しようとする話

異能の内容とは関係ない 






  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る