猟犬採用試験

銅 円香

第1話 人員不足

猟犬の定期会議中…


輝子「足りんな!」


立原「え、何がスか?」


輝子「人手がじゃ。最近貴様が入ったがそれでもまだ5人、しかも基本貴様は潜入任務でいないではないか!何とかしろ」


立原「いきなり言われても困りますよ…」


条野「でも実際、人数不足は大きな問題ですよね」


輝子「そうであろうそうであろう!」


条野「しかしそう簡単には人を増やせませんよ…強力な異能力者というだけでも少ない上、手術が必要なので余程のことがない限り自ら入ろうとする人はいないのでは?」


条野(それに副隊長がこれだし)


鉄腸「ならば、こちらからスカウトすればよいのでは?」


条野「あぁ、いたんですか」


鉄腸「会議なのだからいるのは当然だろう?」


条野「だって貴方基本会議では話せないじゃないですか」


輝子「そこ、喧嘩をやめんか!じゃがスカウトというのはいい案だな」


条野「まあ確かに…」


鉄腸「ということで隊長、いかがですか?」


福地「…」


輝子「隊長?」


福地「あぁすまん、居眠りしてもうてた」


条野(もうこの人会議にいらないのでは?)


福地「して、新しい猟犬のメンバーだったか?別によいが…実は上が他国に恩を売っておきたいとかなんとかでこの部隊は一時的に北米に派遣されることになっているんじゃ」


条野「えっ!?なんでそんな重要なこともっと早く言わないんですか!


福地「だって忘れてたし…仕方あるまい… ほら最近、組合とか何とかが壊滅しただろう?その残党を何とかしてこいと」


条野「まったく…それで?いつから派遣なんですか?」


福地「明後日だ」


一同「え!?」


福地「いや、あの…明後日から一週間だ」


条野(もうやだこの人)


鉄腸「しかしそうなるとスカウトをするのは派遣が終わってからか?」


輝子「いや、そうすると立原が参加できない、

此奴は十日間しか休みを取ってない」


立原(え、俺も参加するの?)


条野「となると立原くんは抜きで新たな人材を探せば良いのでは?」


輝子「いや,それは何だか癪じゃないか?」


立原(ひどくない?)


輝子「いっそのことその派遣を新人試験にすれば良いのでは?」


福地「はっはっは!よいではないか!」


条野「でもそれだと明日までに人員を増やさなければいけないのでは?」


輝子「まぁ、何とかしろ」


条野「え⁉何とかって?」


輝子「よし!貴様ら一人ずつ人を探してこい!明日までだ!」


立原「そんな無茶な…」


条野「えーでは、これから明日の朝までに一定の強さを持ちつつ、身体強化の手術を受けることに同意した異能力者を連れてくること、ということですね?」


立原(改めてまとめると無茶だな)


福地「では!各々よい人材を連れてくるように!」


一同「了解!」

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