第35話 大騒動の予感

 202✕年 4月 24日 5:00


 大蔵道場総本山 朝稽古30分前


「おい!!何でこんなもんが東陽町にあるんだよ!!てか自宅の窓から見えたとき羽田空港かと思っただろーが!!」


「えっ!!そこなの!!驚くとこが羽田空港って…流石 武蔵さん、器がデカイなあw」


「朝起きて"C-17グローブマスターⅢ"が自宅の窓から見えるなんて幸せじゃないの。」


涼子武道ママは少し黙っててくれ」


 東陽町本社ビルA棟とB棟に挟まれた大蔵家所有の庭(社員には憩いの場として公開している)に突如"C-17グローブマスターⅢ"が現れた。武道からのグアム土産の1つらしい。


 何しろ全長53 m 幅52m 高さ17mの代物を、何の違和感もなく置ける個人宅の庭なんて、東京23区内に幾つあるだろうか?


 "C-17グローブマスターⅢ"の場合、最低着陸必要距離1,000 m。

 つまり安全な離着陸には、それ以上の滑走路が必要になるって事。すると大蔵家以外庭に据え置くなんて無理だし、まあ自宅に飛行場作れる方がいれば可能かもww(それでも米軍こめぐんの現役輸送機C-17を入手するのは絶体に不可能ですが。)


「今日明日にも返還要請が来るぞ」


「別に構わないよ。米軍こめぐんが勝手に持ち帰るのが条件だけどね。滑走路無いし大蔵家私有地だから立ち入り料金1日当たり10億請求してやるww」


「そうじゃない。昨日のLIVE配信観てにそんな事を言える国なんて地球に最早存在しない。圧力受けた日本政府が泣きついてくるって事だ。」


「えっ!!美幸だけ女神様呼び!!まあでも政府には突っ張ねてもらうよ。お土産は凄いのがあるからww」


「まさかとは思うが…お前…奴等全員…」


「大学帰ってきてから詳しく説明するよ。稽古前に麻衣ちゃんと美幸み~ちゃん迎えてくる。」


「分かった…今朝の稽古師範はお前に任せる、たけると2人でやってくれ。

 涼子、9時の皇居の件で父上と話してくる。その後すぐ総理官邸に向かうスーツを出しといてくれ。」


「はい貴方。色々楽しくなってきたわね。」


「その台詞、内閣の人間が聞いたら泣くぞ…大蔵一族にとっては新型光子エンジン問題にけりが付くからいいんだがな。行ってくる。」


「やっと桶狭間のリベンジね!!」


「それは聖子武蔵妹に言え!!妻が今川、妹が徳川ややこしいってのw」


 **********


「「………」」


「何してんだ…予想はしてたが…」

「みんな~止めてお願い」


 学友達

「「「おおー女神さまーー」」」

「ほんものだぁーー」

「女神さまにおかれましては御機嫌麗しゅう…」


「おい分かったから止めろ!!毎日会ってて、ほんものだぁーーじゃねえっつのww」


 A君「いやでも明らかに違うよね雰囲気とか」


 Bさん「そうそう女神パワーかな?」


 Cさん「私たち女性の憧れよね♡」


 D君「カバン持ちでも何でもします女神さま」


 E君「あれ?武道いたのか?」


 Fさん「ホントよ、軽く邪魔だわ」


 武道「………いつまでやるんだ如何にもネタ合わせしました的な小芝居」


 H君「やっぱバレバレだよな」


 Iさん「教祖様だもんね。なむあみ~」


 全員「なむあみ~じゃない!!!」



 学友たちは全員今まで通り接してくれました。表向きは…


「いやだって配信見ただろ…」

「あれはダメだ逆らったらアカンやつだ…」

「1人で世界征服できるよね?」

「うちの家族全員武道教に入会するって…学友特典あるかな?」

「私たちは既に、女神美幸親衛隊の結成準備始めたわよ!!」

「あっそれだな俺もおっかない武道より女神の方がいいな」

「ブブー残念ね女子限定だから」

「何だよそれ、いいよ男子部作ろーぜ」

「さんせーい、それで行こー」


 **********


 4月 24日 13:00



『武道いまいーか?』

『大丈夫だよ父さん気配探知でそろそろかな?って予想できてたから』


『お前には敵わんなw悪いが夜まで待ってられなくなった。例の60人ポケ収納してるんだろwそれ食べ終わったら総理官邸に転移で来てくれ。』

『おっ!!流石大蔵家の現役当主。探知で昼飯っての分かるんだね』


『ああ俺の神力神パワーだと精々半径1万kmだがな』

『いやいや東京からシカゴには少し足りないけど、カリフォルニア州ならカバー出来るから十分でしょ』


『銀河系内全てカバー出来るお前に言われてもなw』

『ははは、み~ちゃんと一緒に食べてるから13:30でいい?』


『構わん、実は女神様にも来て欲しいんだ。閣僚全員が武道教に入門したいそうだwそこで美幸女神には国母の称号を授与したいらしい。』

『えっ!!国の母ってこと?』

『嫌です。丁重に辞退します。』


『おお、美幸と麻衣も念話を使えるようになったんだな、話が早くて助かる。国母の件は政治家から出た話しじゃない。今朝父上と2人で報告に伺った際、やんごとなきお方から直接打診されたんだよ。』


 教祖武道『ああ~それ断れないやつだ』

 女神美幸『……』


『まあとにかく2人で来てくれ、学長と医学部教授には文部○学省から連絡済みだ。じゃあ頼んだぞ。』


 バタン!!テーブルに突っ伏す女神様。

「人間諦めが肝心だぞw俺はとっくに諦めている。」

「どー君は人外じんがいだからいーのよ!!自分の子供もまだなのに国の母って、おかしいでしょ。」


「お、おおー子供か…じゃあ何だその…作るか?子供」


 顔面真っ赤っかの女神様

「う、うん…私はいいけど、どー君は良いの?その年齢でお父さんになるのよ?」


「ドンと来い、シンクロナイサーだ」

「ナンクルシーサーね」


『それを言うならナンクルナイサーだww』


『『くっ親父!!お父さん!!』』


『ゴメン、つい探知で聞こえちゃってw』


「結界Max」

『Maxで張る必要ないんだっちゅーの』


 ーーーーーーーーーー


 楽しそうなランチタイムも終わり、次回いよいよ米国こめこくに引導を渡す打合せin総理官邸です。どうなることやら。


 どうでもいい事ですが、学友達の会話でFさんの次がH君となってます。アルファベット順ならG なんですww樹海でGはお腹いっぱいなのでm(_ _)m

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