第8話 20✕✕年9月10日東京下町・砂町銀座商店街

 20✕✕年9月10日 14:30

「5日前早朝、富士の樹海で陸自に発見された若。精密検査入院の後、先ほど東陽町総本山道場に戻るため永代通りをリムジンで走行中に突然」

「あっと、そのままマッツグ明治通り交差点左折で砂銀行ってくれ」

「なりません若。全員首を長くして待ってます。」

「たけにぃさぁー、俺がリムジンから飛び降りて爆走したらどうなる?」

「…砂町銀座に向かってくれ」

「はっ了解しました」


 で今これ↓

「はふはふ ガツガツガツ モグモグ ごくごく」

「「「「「………」」」」」

「うーーーうっめぇーーー ガツガツ モグモグ」

「若、落ち着いて下さい。食べ物は逃げませんから」

「たけにぃ、超久々のザギンホールなんだ。いいから今は黙って飯を食わせろ。にしてもこのカツ丼・カツカレー・純レバ丼にカレーうどん美味すぎて止まらない はふはふ 」


 東京下町江東区・砂町銀座商店街の銀座ホール

 レトロ食堂として地元の大人気店。

 大蔵柔術総本山本部長&武道の守役

 大蔵 たけるは言葉として発せず脳内で呟くw

『かれこれ1時間

 カツ丼・カツカレー・ワンタン麺・元祖純レバ丼・メガ盛り野菜炒めご飯を食べ終わり、今2周目のカツ丼・カツカレー・純レバ丼をカレーうどんと一緒に飲み込んでる。なるほど本当にいるんだ。カレーは飲み物ですって人間が…』

 尊も2m超えの巨漢だが、流石にこれは見てるだけで胸焼けがしてくる。

「ガツガツ そーだ締めのハムカツとソース焼きそばねー。デザートは、ひやし白玉しるこ1 持ち帰りで巴焼き10個お願いしまーす。 はふはふ」

「はーい毎度ありー。凄いね兄さん、身体もデカイけど胃袋もメガトン級だね」


 **********(ちょい遡ります)


 20✕✕年9月4日17時

 武道失踪事件から甲賀の里を息子の大蔵 しょう(36歳)に任せ、東京滞在中の5代目当主・大蔵大和と6代目当主・大蔵武蔵の2人は大蔵本社ビルA棟29F会長室で陸自幕僚長・警視総監・警視庁公安部長3名を交え打合せをしていた。

 すると突然3人の意識が無くなる。

 部屋中が真っ白に染まり視界ゼロとなった。


 大和と武蔵の脳内に7代目担当神サブァアの言葉が届く。

『今回は迷惑をかけた。あい済まぬ』

『『……』』2人も返そうとするが言葉が出ない。

『ああ我の神託は一方的にしか届かぬゆえ、会話も念話も成り立たぬ。』

『此度の転生に重大な齟齬が生じた。

 初代・4代目同様2年後、トヨスから魂を武道の身体に転生共存させ、当主就任時に強力ステータスを与える予定だったのだ。

 いにしえの神システムが時間軸の綻びを自動修正している最中、何故か2年も早く転生が作動してしまった。

 1度動き出すと我のような中級神では停止は不可能。上級神も他世界の管理で手が放せず武道の魂をトヨスに渡らせてしまった。

 このような不手際、詫びて済むとは我も思わぬ。』


『『・・ふざ・・・け・んな・・・・こら』』


『えっオロオロ…対策として日本の武道の身体に我の使徒を降ろしステータスを与え寿命を全うさせようと考えたのだが、既に我の使徒は予定通りトヨスのブドーの身体に降りてしまっていた。今現在地球環境に馴染む使徒は神界にはおらぬ。

 これから育成しても最短で80年後になるのじゃ』


『『・・・ボケ・・神・こ・ら』』


『ん?何か聞こえるんじゃが…

 最後の手段として、神界に"写し魂"というシステムがあってのお。上級神の許可さえあれば本人の魂のみ写す事ができる。

 しかしそれは我よりも桁違いに強力な上級神の神力を使うため、トヨス帝国武道の魂が我を超える力を持つ事になる。当然ステータスもな。

 "写し魂"だから日本の武道の力も我を超える。

 どうであろうかお主等も憤懣遣る方ないであろうが、もう方法はこれしか無い。

 上級神の承諾も取っておる。どうかこれで許してもらえないだろうか』


『『分かった・・何でも・いい・からトットと・武道を戻せ・この役立たず』』


『…気のせいじゃな役立たずと聞こえたような…』


『『だからそう言ってんだよ』』


『うーわもう・すら入ってないし大蔵一族コワ マジでコワ』

『では明日9/5早朝5:00

 富士の樹海でゲリラ訓練中の陸自部隊が、偶然発見するという設定に我で導く。その方らも準備を宜しく頼んだぞ。

 ではこれにて我は神界に戻る。

 あ~大した事では無いので忘れておったが、寿命は2,000年ちょい増えるだけだ。元が人間なので短命じゃなwさらばじゃ~』


「今なんて?」「ん?2,000年」

「「なんだとーー待てコラ役立たず神」」

 綺麗にはもる親子だったw


 **********


「うーーん、うん?寝てたのか」警視総監殿

「不覚…」陸自幕僚長殿

「気持ち良かった」警視庁公安部長殿


「だいぶお疲れの様ですなあ。今日はこの辺にしてどうです銀座で飯でも」


「「「はい、喜んで」」」

 *この物語はフィクションですm(_ _)m


 **********

「あー食った食った。まだ全然足んねぇけど家でも料理三昧だろーから、今日はこれくらいで勘弁しといてやるか。モグモグ」

 リムジン後部席で持ち帰りの巴焼きを食べながら、恐ろしいセリフをはく上級神パワー写し魂武道君。

「ほんとは新大橋通り、亀戸餃子大島店も寄りたいんだが、時間大丈夫かな?たけにぃ」

「はぁ~さっきから黙って聞いてりゃ調子こきやがって💢こら武道みんな待ってるって言ってんだろーがよーおおー」

「おお~久々に聞いたぜ。たけにぃのぶちギレまじタンカw」

「……若。大島は東陽町の逆方向ですので寄りません」

「冗談だよたけにぃ。さてと40日ぶりの我が家サクサクけーろーぜ」


 江東区東陽町にそびえるツインタワー(株)大蔵道場本社ビルA棟1階の総本山道場。

 大蔵家次期7代目当主

 大蔵柔術・超特級師範代序列1位

 若き天才武道家 大蔵武道が失踪事件から40日ぶりに帰ってきた。

 総本山には国内外から門下生の2割、約50万人が押しかけ、最寄駅東陽町は永代通り&四ツ目通りが今朝から行列でパニック状態。

 事故や喧嘩等トラブルを防ぐため、道場は勿論・園庭・A棟にある(株)大蔵道場事務所3F~28F迄を全て開放し武道の帰りを待っていた。

 そしてビル全体で大宴会が行われたのである。


 物語のテンポ・スピード重視のため大宴会描写は割愛いたしますm(_ _)m


 ーーーーーーーーーー


(強力ステータス)

 大蔵家代々当主は就任時に強力ステータスが与えられる。

 その詳細は第2話でブドーが貰ったステータスと同じ。

 但し日本の大蔵家の場合、寿命300年の項目のみ削除され平均的日本人の年月となる。


 (銀座ホール)

 泣くほど美味い純レバ(レバー)丼

 カツ丼も間違いないんだよなあ。


 (亀戸餃子大島店)

 泣くほど美味い亀戸餃子

 レバニラ炒めも絶品です。


【やんごとなきお方】

 第3話で武道失踪の件を皇居に赴き報告した大蔵大和5代目前当主。


 今回は7代目担当神サブァアの犯したミスであると、大蔵武蔵6代目現当主と報告したのだが。m(_ _)m


 このシーン当然本編に何度か書いたのですが、作者の力量不足で上手く描写できず削除しました。

 相手が相手ですので(汗)

 不敬な表現等はもっての他。いやぁ~難しいですねえ。

 申し訳ございません。もっと腕を磨きますm(_ _)m



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