第7話 父親と嫡男

 コンコン「父上ブドーです。」「入れ」

 20時約束の1分前に皇帝私室を訪れた。


「まあ座れ。随分と派手にやったらしいなw」

「では失礼して。もう耳に入りましたかw」

 お互いソファーに腰掛けるとムサーシは、皇帝ではなく父親としての笑顔と雰囲気で接してくる。

 私室内では家族としてフランクな会話をするよう、敬称呼び等は禁じられている。


「まあ戦闘はお前のことだ300人なら問題ないだろうが、影の報告だと光魔法を使ったとか?」

「あの人数に使うのは初めてなので、少し魔力高めにしました」

「ワハハハハ初めてかよ」

「はい、実際試したのはせいぜい20人程ですw」

「それは幸運な20人だなw」

「ええ老人ホームで外からこっそりかけたのですが皆ピンと腰が伸び、中には車椅子から走り出すお爺さんもいましたww」

「wwwそれは職員の方が驚いて逆に寝込むぞww」

「はい今後気をつけます」


 しばらく親子の談笑を楽しみムサーシが本題を切り出す。

「今朝声掛けしたのは訳があってな……ブドー転生完了したんだな。

 ステータスも人間ではない。7代目担当神サブァア様の半分はある文字通り半神だ。初代も4世も20歳になって1ヶ月後に入れ代わった。ブドーには20歳の誕生日に私から話す予定が、その前に降りてくるとは初めてのケースであろうな。」

「!!! 父上には見えるのですか?俺あっ失礼、私のステータスが」

「俺でも私でも麿wでも何でも良い。今は父と嫡男の会話だ普段通り話せ。

 お前の事はステータス含め全て昨夜、脳内に雪崩れ込んできた。」

 それから約1時間

 トヨス帝国と大蔵家これまでの経緯をブドーに話すヤマート皇帝陛下。

 ブドーも現在の大蔵家詳細をヤマートに説明する。


「そうだったんですね…トヨス帝国歴代皇帝と大蔵家歴代当主のみが知り得る一子相伝の神託。自分の正体は父上・爺ちゃん・今後生まれてくる8世にしか明かせないと」

「そうだ神が定めた厳しい掟だ。約定を違えた場合、トヨス帝国は即刻滅びる。」

「大蔵の家はどうなるのでしょう。」

「それはわからぬが、家族構成・年齢・名前等これだけリンクしているんだ、恐らく同じ運命を辿るのではないか」

「それよりブドーよ。お前は1・4・7理論に当てはまる転生者だ。2・3・5・6世には与えられない【Big World】を見せてくれ」

「父上はビッ君を見たことあるのですか?」

「ビッ君?お前神のギフトを略称呼びして罰あたりな奴めw 祖父のヒーリュー4世があらゆる物を出してくれてな。それを元に魔道品(民事・軍事)の発展に繋がっている。ただ日本の1960年迄の品物なんだ。お前の2024年品を是非見たい。」

「w分かりました。では早速」


 ドーン

「毎度ありーもうかってまっか?ぼちぼちでんな」

「「………」」

「あっお呼びでない、こりゃまた失礼しました」

「待てこら勝手に消えるな」

「随分と軽薄な奴だな。大丈夫なのかブドーこんなので」

「これはこれは、ムサーシ・フォン・トヨス6世皇帝陛下殿。

 お初に御目にかかります、それがしビッ君と申します。以後お見知り置きを。」

「「自分でビッ君と読んでるし」」

 その後ムサーシは2024年最新近代兵器含め、ありとあらゆる買い物をした。3時間もかけて…


(購入品詳細は今後その都度描写します。テンポ重視はしょりますm(__)m)


「父上もう無理、日付が変わります。また今度に致しましょう失礼します。」

「ちょっと待て!!まだスマホの説明が途中だろ」

「後はマニュアルでよろしくです。お休みなさい」

 ビッ君を閉じるとブドーは自分の部屋に転移で逃亡、ベッドにダイブした。

「あっ関所破り残党の件、聞きそびれた。気配探知に反応しないから逃亡成功したか、死んでるかのどっちかだろ。めんどくせぇや寝よ」


 トヨス帝国への転生初日長過ぎる1日がやっと終わったブドーでした。


 ーーーーーーーーーー

(大蔵家・トヨス皇族家歴代当主転生について)

 両家とも初代・4代・7代目が転生者となっている。

 本編はストーリー・テンポ重視で詳しく触れないので、ここに詳細を記します。


〈大蔵巌流初代当主〉

 トヨス帝国から日本への転生者で大蔵柔術創始者。ブドーと同じ最強当主ステータスを持ち、明治政府・徳川家・各財閥と太いパイプで繋がり大蔵家の礎を築いた。トヨスからの転生者にビッ君は与えられていない。その代わりブドーと同じ体格・身体能力と最強遺伝子を授けられ、大蔵一族の身体能力は当時から現代まで世界中で恐れられている。


〈大蔵 飛龍ひりゅう4代目当主〉

 初代と同じくトヨス帝国から日本への転生者。

 大正~昭和の戦乱を乗り切り大蔵家を維持。ナチスドイツを嫌悪し、その指導者達を4代担当アルバァ神から得た、最強当主ステータスで暗○したと今も噂されている。米英仏加豪印東南アジア諸国と固い絆を持ち、外交の天才と呼ばれていた。


〈ガンリュー・フォン・トヨス1世皇帝陛下〉

 20歳の時、原因不明の高熱で意識不明に陥る。3日後ワーヒドゥ神が創造した大蔵巌流に、その魂のみ宿り日本に転生する。

 残った身体には初代担当ワーヒドゥ神の使徒が降り、最強当主ステータスを得て大陸統一。トヨス帝国を建国した。ビッ君wで1930年迄の地球製品を入手。トヨスを揺るぎない大国に押し上げ、帝国民から建国の父と今も崇拝されている。。


〈ヒーリュー・フォン・トヨス4世皇帝陛下〉

 20歳の時、原因不明の高熱で意識不明に陥る。3日後魂は大蔵飛龍に転生し、自身には4代担当アルバァ神使徒が降り最強当主ステータスを得た。ギフトの1つ1960年迄のビッ君wを用い、トヨス帝国を侵略国家から守り切る。7代目の転生がどうなるか楽しみにしていたが、ブドーが日本から渡る2年前に役目を終えアルバァ神の元に帰った。ヒーリューとしては享年90歳である。


 **********

 どうでしょうか?説明下手ですみませんm(__)m

 大蔵巌流初代当主の身体は神が創造した(箱物行政)だったんですねw

 どうりで子孫含め、日本人としてあり得ないサイズ。

 箱物行政負の遺産と揶揄されぬよう、巌流さん頑張ったんだね。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る