第5話 学園と陸軍

「さーてとトヨス帝国学園高等部16歳~20歳迄の5学年制、俺は3年B組金○先生じゃなくて3年1組だったなw普通に数字だし、B組自体無いし、上○彩に会いてぇー」

「…ねえ殿下、夏休みの1ヶ月で頭おかしくなった?○八先生ってなに?」

「おおー噂の金髪縦ロール。3年1組金髪せんせーってかw」

「………」

「荒川土手で干上がって死んでるミミズを見るみたいな目で、俺を見るのはマジでやめろ」

「あかかわ土手って何?殿下ほんと大丈夫」


 **********


 今日は帝国歴170年9月1日

 トヨス帝国学園2学期始業式

 小等部6年中等部3年高等部5年

 義務教育14年間で7歳~20歳まで。

 帝国民は全員教育費無料。これは帝国の莫大な経済力と

【帝国最大の財産は民である。優秀な帝国民を育て国家の柱に据えるのは、我等皇族・貴族の重要義務であると心得よ】

 ガンリュー・フォン・トヨス帝国初代皇帝陛下の遺言・絶対的皇帝陛下命令によるもの。

 高等部卒業後も勉学を極めたい者は、3年制の帝国立専門研究所(日本で言う大学)に進学可能。

 全寮制で学費・生活費無料だが

 毎年競争率80倍超えの超難関選抜試験をクリアしなければならない。


 **********


「ねえ殿下、始業式終わったらどうするの?」

「陸軍と鍛練、模擬戦だよ」

 左隣の席から話しかけてくるのは、噂の金髪縦ロールwジュン・フォン・トクガーワ侯爵令嬢(長女 18歳)

 母親がブドー叔母のセイコー・フォン・トクガーワ侯爵第1夫人

 ブドーの従姉妹いとこ、同学年クラスメートで帝国学園No.1美人。まあ高嶺の花だねw


「相変わらず脳筋放課後なのね」

「うっせーな、今日は魔道戦闘馬部隊・魔道槍術部隊・魔道剣術騎士団、3部隊連合軍300人と俺との勝負だ」

「まだ自分を俺って呼んでるの?うちのお母様に知られたら、また怒鳴られるわよ」

「いーんだよ。公式の場では私とか余とか麿でおじゃるwって言ってるから」

「麿でおじゃるってww受けるー。で俺部隊は何人なの?」

「俺との勝負だから1人に決まってんだろ。」

「ねえ陸軍連合部隊300人相手に1人って、普通なら馬鹿の戯言だけど、殿下ならリアルに勝つんだろうなって想像できるのが怖いのよね。」

「まだ陸軍大将と魔道師団長の許可待ちだけど、来週は1,000人の魔道師団含む総数3,000人相手の模擬戦する予定ですが何か?」

「えっ!!魔道師団って、殿下体術武力は帝国1だけど魔法いまいちじゃない。」

「ああ、そろそろ魔法も魔力も解禁しようかなと」

「解禁って?どういう事」

「だから解禁は解禁だろ金髪縦ロールw」

「その呼び方やめて頂けないでしょうか、干からびたミミズ殿下w」

「おい、やっぱさっきそういう目で俺を見てたな」

「もしかして魔法鍛練も続けていたのかしら?」

「ああ~小等部入る前からずっとな」

 *これは大蔵武道としての嘘です*


「そうだったのね殿下なら何となく納得だわ。でも何で今まで隠してたのかしら?」

「それは魔法無しでどれだけの人数相手に勝てるかって、帝国体術武力大会3年連続優勝者の意地かな。」

「それを解禁していきなりその人数(3,000)って、自信あるのね。」

「ああ、皇帝陛下直轄魔道師団に最初声掛けしたら断られたから、再来週には引き吊りだす予定w」

「本気なのね…」

「少なくとも魔力量は自分でも怖い」

「魔法無しで優勝する人が魔法も使うとなると、もう人間辞める予定なのね」

「既に辞めたかも…」

『ほんとのステータスは数値隠蔽したけど、誰にも見せられねーな。』心の声


「それなら今日が魔法無し最後の模擬戦なのね」

「あ~そういう事になるか」

「分かりましたわ。ではブドー第1皇子殿下。

 私ジュン・フォン・トクガーワ第1侯爵令嬢が、武力のみで行う最後の模擬戦、しかとこの目で見届ける事お許し頂けますでしょうか?」

「うむ、苦しゅうない許すぞ金髪縦ロール侯爵令嬢」

「かしこまりました。御武運お祈り申し上げますミミズ殿下」

 と学園生No.1美女が破壊力抜群、綺麗なカテーシーをぶちかましてくる。

「やめろーーー頼むからミミズはやめてくれーー」

「あら、そこは分かったでおじゃるじゃない麿様ww」

「抜かせ!!終わったらソッコー行くからそのつもりでな。」


 2人のやり取りに聞き耳立てていた

 28名のクラスメート達。

「お、おい絶体行くぞ」

「うん当たり前だろ」

「でもあの殿下が魔法使えるのが驚きなんですが」

「そうそれねぇ、圧倒的にお強いのに魔法まで行使されたら私ますますお慕い…」

「もう分かったから、抜け駆けはダメよ。3年1組殿下親衛隊女子部12名全員で応援に行くわよ。」


 さあいよいよ次回、トヨス帝国でのブドー初の戦闘シーンが、麿も楽しみでおじゃるw


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(魔道戦闘馬部隊)

 スペック詳細は前話にて記載済み。


(魔道槍術部隊)

 動力魔道石J

 槍の重量が魔道石によって1/100になる

 長さ6m

 重さ50kg(500g)

 槍を受ける相手(敵)への重量はそのまま50kgの運動エネルギーが作用される…当たっただけで4ねそー


 皇帝一族・帝国軍・騎士団にて個人登録されており、本人以外が持っても魔道石が作動しない。


 皇帝自身と次期皇帝のみ全ての武器武具等の登録抹消が可能。抹消された魔道槍は瞬時に自爆粉砕する。


(魔道剣術騎士団)

 動力魔道石J

 剣の切れ味10倍増し・重量1/10・自動修復機能により刃こぼれ、ひび割れ等も新品時に復元される。

 長さ1,4m(全長) 1,1m(刃渡り)

 重さ3kg(300g)


 登録抹消自爆粉砕等の機能は魔道槍と同じ。


 *トヨス帝国の剣の形は日本刀と同じですが、魔道石により重量軽減されるので、刃渡り30cmほど長くなります。

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