第4話 トヨス帝国ファミリー

「ほお~ブドーの記憶で皇帝一家Pv.Areaは認識してるが、実際その場に立つと天井まで高くねっ!! 15m近くあるぞこれ」

 20人は楽に座れるテーブルに4名が着席していた。

「おはようブドー。何をぶつぶつ言ってるのかしら?早く席に着きなさい」

「ハルーナ姉上おはようございます。今日も朝からお元気そうで何よりです。」

「うふふ、トヨス家第一皇女として、何時でも健やかな笑顔で接するのは当然の事でしてよ。」

「流石姉上このブドー敬服致します。」

 ハルーナ・フォン・トヨス第一皇女

 髪と目が金色以外、大蔵家の姉陽菜(はるな)にそっくりである。


「「兄上おはようございます!!」」

 声を揃え元気な挨拶をしてくるのはソーラ第二皇子&ウーミ第三皇子

 今年14歳双子の弟達。

「おはようソーラウーミ。2人共いい挨拶だぞ」

「「へへへ、ありがとう兄上」」

 かわいい奴らだ。この2人も金色の髪と目以外、武道の弟達・宙(そら)海(うみ)と同じ顔立ちをしている。


「兄様おはようございます」

「うんミーオおはよう今日も可愛いな」

「まあ兄様ったら朝からはしたないですわ。」

 と最近おませさんになった第二皇女で末っ子のミーオ12歳。

 大蔵本家の末っ子美桜(みお)に瓜二つ。


『ファーストネームも同じ、金髪金眼以外の顔立ち体型も生き写し。

 ブドーの記憶が無かったら今頃大騒ぎしてただろうな💦』

 そう思いながら上座二席の左側最前列席(次期皇帝席)に着席する。

 対面の右側最前列席がハルーナ第一皇女である。


「皇帝陛下・皇后陛下御入室に御座います」

 護衛の近衛兵150人、執事メイド30人全員ビシッと音が聞こえる程の見事な姿勢で両陛下を出迎える。

『うーわ、こいつら広背筋・脊柱起立筋・大臀筋・ハムスト鍛えてんなぁ~見事な立ち姿だ。にしても今朝の護衛が多すぎるのが気になるが』と脳内で何でも柔術に結び付けながら違和感を感じた我らがブドー君w


 勿論ブドー達男子3人も直立不動で迎え、2人の娘は見事なカテーシーで挨拶をする。

「皇帝皇后両陛下、おはようございます。」

 最初の挨拶は15歳以上の第一皇子という決まりがある。

「「「「父上母上おはようございます」」」」

 他の兄弟姉妹達がそれに続く。

「うむ、おはよう。みんな今日も元気そうで何よりだ」

「おはよう。私の大事な息子娘たちが今日も健やかそうで嬉しいですよ。」

 向かって左にムサーシ・フォン・トヨス6世皇帝陛下が、右にリョーコ・フォン・トヨス皇后陛下がそれぞれ席に着かれた。


 **********


(本作品はテンポを重視してるので食事風景は割愛致しますm(_ _)m)


「ブドー今日の夕食後、私の私室に来れるかな?」

「私室ですか?本日午後の鍛練は陸軍ですので終了後にバーベキュー大会があります。その後で宜しければ20時にお伺い可能ですが、如何でしょうか?」

「うむ、構わんぞ。私室だから軽装ジャージで良い待っている」

「かしこまりました。」


 **********


 朝食終了後部屋に戻り、着いてくるメイド達をやさし~い笑顔で

「しばらく瞑想するので1人にしてくれ」とソフトに言い渡す。

「「「かしこまりました」」」

 部屋の外廊下に近衛兵通常護衛が20人、そしてメイド達3人も扉近くに待機しているのが気配探知に引っ掛かる。

 ブドーの人生記憶情報処理が済んでるとは言え、環境の変化に気持ちを落ち着けたい。

『そんな時は瞑想に限るぜ』

 ……30分経過……

『これで良し。トヨス帝国第一皇子の心身に令和日本の精神が何とか馴染んだぞ』

 机上の呼び出しブザーを押す。

「ハイ殿下お呼びでしょうか」

 綺麗系お姉さまメイドが秒で部屋に飛び込んでくる。

「おっ、おう入室スピード速すぎだろ」

 遅れて2人の見習いメイド

「「殿下お呼びでしょうか」」

「…ハハハそんなに慌てなくてもいいよ。学園行く前にこれを渡しておく」

 瞑想前にギフト【Big World】

 略してビッ君テンポ重視…


 メイド3人の年齢に合わせたDi○rのメイクセット1式150,000円×3セット購入。

 何故か包装紙が日本橋○越になってるけど、どんな仕組みなんだろ?

「殿下これは?」

「あ~メイクセットだ、俺は男だから使い方など知らん。そのマニュアル読めば分かるらしい。」


 何故か3人とも顔面真っ赤になりモジモジしながら

「わ、私達にメイクセットを殿下からですか?」

「「あ、開けても宜しいでしょうか?」」

「なーに日頃世話になってるからな、そのお礼みたいなもんだ。開けても構わんが俺は学園行く時間だから感想はまた今度な。」


 コンコン、ドアが開き護衛の近衛兵隊長が顔を出す。

「殿下送迎車が待機しております。そろそろ宜しいでしょうか?」

「おお待たせて悪いね、んじゃ行くか」


 **********


 第六近衛から8人の護衛が魔道戦闘馬に乗り周りを固め、隊長は俺の車の助手席に座る。

 運転手含め護衛は10人、あくまでも表向きはだが。

 皇族には帝国情報公安部からそれぞれ50人の影部隊SPが配属されている。

 皇帝陛下と第一皇子ブドーには別途100人の専属影も付いている。


 学園移動中の車内でブドーは気配探知に『今日は影が80人しかも全員専属?多すぎるな何かあったか』訝しげな表情をすると助手席から「殿下どうかされましたか?」と声がかかる。

「隊長、相変わらず心の変調感知能力が冴えてるねぇw」

「はっ、これも護衛の心得です」

「でっ?何があった」

「はい、実は早朝帝都関所の突破を試みる賊が現れました」

「何人だ」

「その場で始末した者88、捕らえた者12、事前確認数101ですから1人足りません」

「ほお~帝都関所兵を相手に逃げられる奴がいるとは、敵ながらあっぱれだな」

「緊急防御結界にも引っ掛かりません。故に念のため第一近衛隊長ショー・フォン・トヨス近衛総隊長直々の命にて護衛数を増やしております。」

「ショー叔父上直々とは戦争以外では滅多に無い事例だね。」

「はい、拘束している賊を魔道取調特別室にて聞き取り中です。」

「あ~特別室って別荘か、拷問のプロだもんなぁ。まあそこは任せるよ、俺は勝手に調べるけどね」

「そう仰るだろうと総隊長からの伝言です。もし殿下が動いたら陸軍鍛練後のバーベキューは中止にすると陸軍大臣に帝国皇族命を出すそうです」

「俺はバーベキューに命を懸けている。賊の事は全て叔父上に任せると伝えてくれ。」

「かしこまりました。到着です殿下」

「うん、直ぐだぞ今直ぐに通信魔道具で伝えるんだぞ」

「では帰城するぞ」

「オイ聞いてるか?直ぐに伝えろ」

「出発!!」

「彼奴め~こういう時だけ耳が遠くなりやがって。まあしかし賊ねぇ、何かめんどくせぇ事になりそうだな」

 さて学園生活楽しみますか

 夕方はバーベキューも待ってるしねぇ~

 ーーーーーーーーーー

(帝都関所突破未遂?事件)

 武道がブドーのステータス確認前だったので、気配探知能力が日本並み(半径200m)であり賊侵入を察知出来なかった。

 因みに今現在の気配探知能力は(半径200km)である…人間辞めたんだね…


(送迎車)

 皇族用戦闘車

 動力魔道石SSS(1個で原子力発電所を1年間動かせるエネルギー・皇族専用である)

 上記魔道石レベル含め能力は国家機密だが、動く核ミサイル基地とだけ表記。


(魔道戦闘馬)

 動力魔道石C 最高時速200km

 前面25mmレーザー砲1門、左右側面&後方&上空20mmレーザー砲各1門。


 レーザー砲射程距離及び貫通力

 25mm=3kmで鉄板t25貫通

 20mm=1kmで鉄板t20貫通


 自動照準&自動発射・射程距離内命中率100%


 レーザーMax放射数及び発射間隔

 魔道石C使用時25mm50本

 20mm200本

 マシンガンタイプ全数即時連射可能

 レーザー発射速度マッハ50


(一般通信魔道具)

 動力魔道石K 携帯電話

 通話のみ可能、最高距離100km

 皇族及び軍事用は性能が桁外れに違うが、国家機密のため記載できない。


(緊急防御結界)

 城を中心に半径20kmを守る緊急時のみ作動する結界。

 対魔法、対物理攻撃を防ぐが使用魔道石レベルにより強度が違う。

 20km圏内にはレベルS(核ミサイル50発に耐えられる)が使用されるので、逃亡した賊の1人は結界作動前に内部に侵入したか、結界外に逃亡したかのどちらかである。


(ショー・フォン・トヨス近衛総隊長 36歳)

 ムサーシ・トヨス帝国皇帝陛下の弟、ブドーの叔父。

 第一近衛部隊隊長も兼務する。

 近衛部隊は第一~第十二まであり第一部隊のみ5,000人、他は各1,000人総数16,000人で構成されている。

 第一~第五近衛部隊迄は皇帝陛下専属である。

 因みに武道には大蔵翔(しょう36歳)の叔父がいますw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る