第2話 このステータスいかれてるかも?

「この気配だと女性3人50秒後だな」

 50秒経過コンコンとノック音

「はい」

「殿下まもなく朝食の用意が整います、身仕度お手伝い致しますので入室宜しいでしょうか」

「うん入ってくれ」

「失礼します」

 若い15~16歳位の俺よりちょい下、同世代娘が2人と30代前半?の仕事出来る綺麗系お姉様1人

 心の声『おおーーーメイドだメイド服着てる本物のメイドだーしかも金髪🎶』

「秋葉原と違うリアルだ~」


「殿下アキバララとは何でございますか?」

 やば思わず声に出てたか

「ん、いや気にするな寝起きでボーとしてるだけだ」

 形状は多少古いが(昭和初期?蛇口を捻るタイプ)部屋内に浴槽付きシャワー室(ユニットバスではない、これも昭和初期?)があり、動力には魔力を込めた魔動石というものが使用され暖かいお湯が出てくる。

 こういう簡単な生活設備や電化製品擬きは魔道具と呼ばれ、トヨス帝国皇帝直轄特別領内でのみ生産される。

 軍事物資・各種兵器を除いた一般生活品は、帝国民には良心的価格で友好同盟国には高値輸出で利益を得ている。

 製作工程及び魔道具製作師は、国家機密管理最上級クラスで帝国軍による厳重警備体制が敷かれている。


「誰も入ってくるな」と伝えると

「「「えっ!!」」」メイド3人で驚きの声。

 無視してサクサク寝汗を流し洗顔歯磨きを済ませる。

 因みに石鹸・歯磨き粉は現代日本製品に比べ全てが香り高い、いやハッキリ言って臭いがきつ過ぎる。

 香水をこれでもかとブッカケてた某女教師を思い出すw

 問題は着替えだが、用意されたシルクっぽい生地の下着をそっこーで身に纏いシャワー室を出た。


 メイド3人は予想通りポケーとした表情だったが「早く服とズボンを頼む」と声掛けする。

「「は、はい失礼します」」

 着替えを済ませると綺麗系メイド姉さんが「殿下、下着のお召し変えもメイド見習いの大切な仕事にございます。」とチクり。

「あ~気にするな俺も18だぞ、着替えは正装礼服以外1人で出来る」

「しかしそれでは示しがつき…」

「だから、めんどくせぇから気にするなっての」

 一瞬3人が固まり動きが止まった。

「あっごめん悪かった、少し殺気が漏れてたな本当にごめんな」と頭をペコリと下げる。

「い、いえ滅相もございません。殿下程の御方が私達メイドごときに頭を下げないでください」と綺麗系焦りまくり(;>_<;)

 若い2人は俺のペコリを見てオロオロしながら泣きそうだし…

『困ったもんだ本当にめんどくせぇ』


 **********


 少しだけ時間が遡るその日早朝

 2度寝から目覚め、日課の荒川周回ランニングに行こうと起床(トヨス帝国に荒川は無いがw)

 すると頭の中にこの世界で18年間のブドー・フォン・トヨスの記憶が流れ込んできた!!

「うーわちょっと待て速い、しかも大量」

 でもお構い無しにドンドン来る来る!!

「待て待てって!!あれ?何で、18年もの人間1人の記憶がこんな数秒で、完璧に情報処理・理解できるってどーなってんだ?」

「俺の脳内はスパコン富岳か理○か○士通か」

 どっちにしろ日本人大蔵武道とトヨス帝国第1皇太子ブドー・フォン・トヨスの18年間に及ぶ記憶が完全に処理できてしまった。

「参ったなあ~やっぱ夢じゃなかったか」

 さてどうするか

【いつ如何なる時でも心は安寧に保つ、さすれば勝利の道筋我にあり】

 ガキの頃から何万回も唱えさせられた大蔵柔術の教訓を心の中で呟き

「どーでもいいけど砂町銀座梅むらの塩うどん&お稲荷さん食いてえ、地下鉄東西線・門前仲町駅前の立ち食い掻き揚げ蕎麦もいいなぁ~」

 馬鹿な事を1人呟きながら、何となくそうしなさいと脳が勝手に導いてくるのでそれに従う。


「ステータスオープン」

「おおー本当に開きやがった、パネルとかじゃなく脳内にだが」


 **********


 *氏名 ブドー・フォン・トヨス


 *年齢 18歳


 *職業 トヨス帝国第1皇太子


 *体型 身長210cm 体重160kg 体脂肪8%


 *種族 人間(辞めたかも、だって寿命300年)


 *レベル 1,000億

 体力〃速さ〃力〃攻撃〃頭脳〃運〃

(〃表記は1,000億の意味)

 魔力∞ 持久力∞ 防御力∞

(∞は無限です)


 *属性 火 水 土 風 光 闇

 空間 生活 無属性

(LV.初級1 中級2 上級3 特上級4 達人級5 大賢者級6 伝説級7 神話級8 魔導神級9 創世神級10 ブドーは全てMax創世神級10)


 *スキル(LV.1~10 ブドー全てMax10)

 剣術 槍術 盾術 斧術 弓術 体術 射撃 投擲 水中武術 錬金術

 建築術 土木術 兵器造成術

 転移(座標) 瞬間移動(目視範囲)テイム(全種族)

 異常耐性(ウイルス 毒 酒 催眠 テイム 性欲)

 探知(物理 気配) 隠密 隠蔽

 暗殺 スリープ 拘束 解体

 回復 鑑定 重力 雷 氷 結界


 *ギフト(世界中で自分だけが使えるLV.当然Max10)


【バイリンガルどこの騒ぎじゃない】

 全言語会話読書き


【コピー】

 生物以外全て瞬時に同じ物を取り出せる 数量1~100万 (対価 魔力1=1個)


【Big World】

 1年~2024年迄の全製品建造物即時取り寄せ

(対価 魔力1=1億円)


【大賢者も泣いて詫びる】

 頭脳内にて2024年レベルのネット・スパコン常時使用


【飛翔】

 最高地上高500,000km 時速マッハ100


【無酸素呼吸】

 酸素無し状態 水中 大気圏外 地中等、10年間連続フルパワー活動可能 1日で全回復


【アイテムワールド】

 容量地球 重量ゼロ 時間無限停止機能 生物可能


【アイテムプログレスエリア】

 容量日本 重量ゼロ 時間進行機能10,000倍 生物可能


 **********


「このステータス絶体いかれてるでしょ。やまとじいじも筋肉ダルマ親父も裸足で逃げ出すよね」

「あっ!!今の俺も筋肉ダルマじゃん。

 しかもブドー君こんな身体だったなんて、地球で大蔵柔術以外ならチャンプでしょ、無敗の王者だよ。

 まあガタイとパワーを活かして剣術、槍術、斧術、盾術、体術はレベル8の神話級だけど、魔力普通で魔法は不得手コンプレックスだったらしいが」

 にしてもだよ

【種族 人間(辞めたかも、だって寿命300年)】って何だよ!!

「俺って今18だよ、ねぇ聞いてる。

 残り282年も寿命残ってるって、どーいう事っすか」


「この【大賢者も泣いて詫びる】って、俺日本では馬鹿じゃないけど脳筋1歩手前とか言われてたな、陰でだが。まあでもこりゃ使えるぞ」

 とにかく落ち着いて深呼吸して

「ん!!これもすげえぜ

 ギフト【Big World】って○m○zonの凄いバージョンって事?取りあえず試しにダンベル100kg2個ポチっとな」

「ただ今ブラックマンデー10年間割引きセール中!!ダンベル100kg×2個で3万円になります即時瞬間発送しますか?」

「フライデーじゃねーのかよ、しかも10年間割引きって…はいお願いします」

「では魔力1引き落とします。日本円にして1億円ですので3万円引いた残額9,997万円がお釣りとなります。今後のショッピングにご使用下さい。」

「はあっ釣り銭って額じゃねーよな、どこの世界に3万のダンベルに1億出す馬鹿がいるんだよ」

「そこにいますよ、私の目の前に(笑)」

「お前かっこ笑い(笑)するんじゃねーよ、昭和かよ」

「………」

「レス返せよ……で黙んなよ、会話はキャッチボールだろ」

 ドーーーンと音がなり振り返るとダンベル100kg×2個が鎮座していた。

「本当に出た…どういう仕組みなんだよ」

「ありがとうございました。またのご注文お待ちしております。ピンポンパンポーーーン」

 効果音を残して脳内から消えた。


 **********


 そこで3人の女性メイド達が気配察知に引っ掛かり、先程のやり取りが行われました。


 んじゃここの家族に会ってきますか。記憶は鮮明にあるので心配無いが、実際会うのは初めてだから緊張するよな。

「さあさっさっと行くぞ」

「「「は、はいぃーー」」」

 3人のメイドを引き連れ最上階のプライベートエリアへと向かうブドー君。

「朝食前にメイドに気を遣うって、やっぱめんどくせぇ」

 さてトヨス帝国の家族との絡みはどうなるか?まあなるようになりますよ w



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る