詩小説『仮面世界』

@mizuki-mizuka

第1話 仮面世界

その仮面で受け止めて混ざってしまえば分からないよ気持ちの在り処なんて


どんな伝え方が僕たちには"正しい"?いつも探しながら手探りな日々求めるより求めないが楽だねそれは分かっているよ分かっているでしょ?だけどどこか穴がポッカリ


音を変えない海の波を聞いて僕は神様を疑っていました信じながら疑っていました信じたいから疑ってしまいました


弱さは軽薄ですか強さが重厚ですかそれって本当ですか


この仮面で走り出して迷うことには理由があるはずで些細な感情だけで満タンパンクだけどもう間違えたくないね大事なのは本音の在り処あなたにしか分からないものいつだって自分にしか…


どんな捉え方が僕たちには"必要"?請け負いの優しさなら続かない我慢するよりしないが楽だねだけど傷付けてしまういつも傷付けていた…だからこんなに穴がポッカリ


涙を流さずに泣く雨に濡れて僕は神様を思い出しました思い出しながら触れました触れたいから思い出しました


孤独は罪ですか同一が美しいですかじゃあ何が正しいのですかもう、どうでもいいよ


その仮面を何枚剥がしても見つめた先が自分じゃないなら一生生まれないまま生まれてく濁らせた自分を解放してよ大事なのは本音の在り処あなたにしか分からないものいつだって自分にしか


共感が欲しいですか自信が欲しいですか本当はどうしたいですか


人や世間が騒がしくて耳を塞ぐ時世の中の言う美しさなんて全部捨てたくて例え一人、立ち尽くしたままでも必ず救い出し合える誰も何も諦めてない嘘じゃないよ


この仮面で走り出してその内側でずっとずっとずっと、泣いていたんだ。


ねぇ知ってた?神様どこにも居なくても


気付いたなら気付けたなら自分にとっての美しさで染めて魅せてこの手も世界も瞳も何もかもを僕が僕を染めるんだ


その時きっと波は変わる捨てた仮面だけが揺れてるんだ

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