第4話「覚醒、世界を守る力」

守はグレイザーであった記憶を取り戻し、超戦士グレイザーへ再び変身を遂げた。


「何っ!?……グレイザーだと!?」

「大谷さんを離せ……この偽者野郎ー!!」

グレイザーのパンチがオルタナティブ―グレイザーを殴り飛ばし大谷を助ける。

「ぐあっ!?」


「グレイザーが……復活した……」

「はぁ……はぁ……守君……記憶が蘇ったのか……」

「ええ、皆のお陰でもうバッチリです!」


「ぐっ……だが、復活した所で倒せばいい話だ……」

オルタナティブ―グレイザーは立ち上がる。

そして、オルタナティブ―グレイザーは数体の闇の傀儡を召喚した。

「いよいよ本気って訳か……」

グランドが『グランドソード』を構える。

そして、グレイザーも合流し、構える。

「あんたがグレイザーか……ちょっと手ぇ貸してくれ」

「ああ!勿論だ!」

「フンッ……行け!!」

オルタナティブ―グレイザーの指示で闇の傀儡達が一斉に襲い掛かる。


グランドとグレイザーも応戦。

次々に闇の傀儡達を倒して行く。


「ぐっ……このっ!」

オルタナティブ―グレイザーがグレイザーに襲い掛かる。

「うわっ!?」

「お前さえ倒せば……」

「くっ……負けるかー!」

グレイザーの反撃。

オルタナティブ―グレイザーを蹴り飛ばす。

「ぐっ……」

そこにスカーからオルタナティブ―グレイザーに通信が入る。

「一度引け……流石に不利だ……」

「何っ?逃げろってのか?」

「体勢を立て直すんだ。引け」

「チッ……分かったよ……」

オルタナティブ―グレイザーは退散。


「待て!」

しかし、オルタナティブ―グレイザーは姿を消した。

「くっ……逃げられた……」

グレイザーは変身を解除。

グランドも変身を解除した。


「大丈夫か?」

優が守に尋ねる。

「ああ……大丈夫……戻ろう」

「ああ……」


3人は藤波博士の研究所に戻った。


「いや〜しかし、記憶が戻って良かったな」

藤波博士達に記憶が戻った事を説明。

「ええ……ご心配をお掛けしました」

「本当に心配したんだから……」

晴香も安堵の表情を浮かべる。

「そうだ!守君、私に話があるって言ってたよね?守君が姿を消す前の事だけど……覚えてる?」

「え?ああ……覚えてるけど……ごめん、それはちょっと待ってくれる?」

「う……うん……まぁ、記憶が戻ったばかりだし、良いけど……」

「大谷さん、一度優君達の世界に帰りたいんですけど……」

「え?それは構わんが何をしに?」

「向こうに置いて来てしまった物があるので……」

「そうか……優君連れて行ってやってくれ」

「ハァ……仕方ないなぁ……」

優は再び『グランドチェンジャー』の次元移動能力を使い元の世界へ。


優達の世界ーー


「で?何処に行くんだ?」

「こっちの世界で僕が使ってたアパートに……」

「そうか……ならとっとと行くぞ」

「うん……」

守が生活をしていたアパートに向かう2人。


その頃、グレイザーの世界では……。

「守さん何を取りに行ったのかな?」

瑞稀が大谷に尋ねる。

「まぁ、しばらくはあの世界で暮らしてた訳だし、貴重品とかも少しはあるだろう……」

「まぁ……それはそうでしょうけど……あっ!そういえば晴香さんに大事な話があるみたいでしたけど……なんなんですかね?」

「さぁ?私も聞きそびれちゃったし……」

「お二人はお付き合いしてるんですか?」

「おいおい!いきなりそんな質問かよ……」

「ん〜?どうなんだろう……付き合ってるのかな?……大学の頃からずっと一緒だったけど……そんな実感は無かったし……」

「え〜そうなんですか?2人お似合いだと思うのになぁ」

「でも2人はアメリカでもずっと一緒だったじゃないか。日本に戻って来るタイミングも一緒だったし」

藤波博士も入って来る。

「まぁ……それはそうなんですけど……」


優達の世界ーー


守が暮らしていたアパートに到着。

「ここだ……」

「ボロいアパートだな……」

「まぁ、記憶を失ってたし、仕方ないよ」

中に入って早速必要な物を取り出す守。

そして引き出しから小さな箱を取り出す。

「それは?」

「フッ……ずっと晴香に渡そうと思ってたんだ……」

そう言って守が箱を開けると中には指輪が入っていた。

「今度こそ渡せよ」

「ああ!」


その頃、グレイザーの世界では再びオルタナティブ―グレイザーが闇の傀儡を率いて襲い始めていた。


「ハハハッ!さぁ来いグレイザー……今度こそお前を消してやる」


「なんて事だ……守君が居ない隙にまた奴らが現れるとは……」

「博士、今は私達も逃げるしかありませんよ!」

「クソッ……俺が奴を食い止める。瑞稀君は2人と一緒に逃げるんだ!」

大谷が一人で戦いに……。

「大谷さん……藤波博士、晴香さん、行きましょう」

「ああ……」


大谷が銃を構え闇の傀儡に攻撃。

しかし、闇の傀儡には通用せず、大谷に襲い掛かる。

「ぐっ……このっ!」

必死に抵抗するが、闇の傀儡の力に人間では対抗出来ない。

「くっ……うっ……」

「はっ!」

そこへ闇の傀儡を蹴り飛ばし、大谷を助けた人物が!

「ハァ……ハァ……君は……」

「遅くなった」

そこに居たのはガイだった。

「ガイ君……」

「来てくれたんだ」

「え?誰?」


「連絡を受けてくれたんだな」

「ああ……守が帰って来たと聞いたが……」

「そうなんだが、元の世界で忘れ物を取りに行ってるよ」

「なるほど……じゃあ、アイツが戻るまで踏ん張るとするか」

ガイは『変身』

ガイオー『パラディンフォーム』が登場。


「変身した!?」

瑞稀が驚く。

「彼はガイオー。守君と一緒にこの世界を救ったヒーローよ」

晴香が説明。

「へぇ〜……」

ガイオーは『ガイソード』を構える。

「行くぞ……」

そして闇の傀儡に向かって行く。

「ガイオー……この世界のもう一人の戦士か……」

ガイオーが次々に闇の傀儡達を倒して行く。


「強い!」

「当然だ。彼もグレイザーと並ぶ勇者なんだからな」

ガイオーの善戦により闇の傀儡達は全滅。

「手応えの無い奴らだ……」

「チッ……」

オルタナティブ―グレイザーがガイオーの前に現れる。

「グレイザー?」

「奴はグレイザーを狙う偽者だ!」

「なるほど……じゃあ敵って訳だな」

「ガイオー……貴様も邪魔な存在……グレイザーの前に貴様を消してやる!」

「面白い」

ガイオーとオルタナティブ―グレイザーが戦い始める。

しかし、流石にオルタナティブ―グレイザーは手強い。

ガイオーも苦戦する。

「ぐっ……」

「フンッ……良く頑張ったがここまでだ……消えろ!」

オルタナティブ―グレイザーが『グレイバスター』を構える。

だがそこに!

優と守が帰って来た。


「大谷さん!」

「優君!守君!」

「大丈夫ですか?」

「ああ……」


「グレイザー……ようやくお出ましか」

「オルタナティブ―グレイザー……お前の狙いは僕だろ!」

「ああ……だが、先にコイツを殺す……大人しく見ていろ」

「おい!……お喋りしすぎだ」

「あ?」

ガイオーがオルタナティブ―グレイザーの隙を突き反撃。

「ぐあっ!?」

オルタナティブ―グレイザーを退ける。

「ガイオー!」

守と優が駆け寄る。

「まったく……遅いぞ」

「ごめんごめん。でも皆を守ってくれてありがとう」

「大した事じゃない」

「ここからは僕達も戦う。行くよ優君!」

「ああ……ちょっと世界を救って来るか」

優は『グランドチェンジャー』で『変身』

守は『グレイアクセラー』で『変身』

超次元戦士グランドと超戦士グレイザーが並び立つ。


「行くぞ!」

グレイザーがオルタナティブ―グレイザーに戦いを挑む。

「来いっ!」

グランドとガイオーも応戦。

3人でオルタナティブ―グレイザーを追い詰める。


「ぐっ……流石に3人相手では不利か……」

オルタナティブ―グレイザーは再び逃走を図る。

「逃がすか!!」

ガイオーが『ガイソード』を投げ付けオルタナティブ―グレイザーの退路を塞ぐ。

「なっ!?」

「今度こそトドメと行くか」

グレイザーとグランドはそれぞれ必殺技を発動。

グレイザーは『グレイバスター』を構える。

グランドは2つの武器を合体させ『グランドバスター』を構える。


「喰らえ!コレが世界を救う力だー!!」

グランドとグレイザーの必殺技の同時攻撃を受けるオルタナティブ―グレイザー。

「ぐわぁぁぁぁっ!?」


オルタナティブ―グレイザーは倒された。


戦いの様子を見ていたスカーとブラウ。

「チッ……グレイザーの野郎……完全に復活しやがった……」

「フンッ……まぁ良い……いづれ奴は消すさ……俺の手でな……」


戦いが終わり、優と守は仲間達の元に。

「皆……遅くなってごめん」

「守君、忘れ物は持って来れたのかい?」

「ええ、バッチリです……晴香……コレを……」

そう言って守は指輪の入った小箱を晴香に……。

「えっ……」

「晴香……遅くなっちゃったけど……僕と結婚して下さい」

晴香は嬉しさのあまり涙が溢れる。

「はい……」

「くう〜……ようやくこの時が……」

泣き出す藤波博士。


「優君、ありがとう。君のお陰で僕は大切なモノを取り戻せた」

「いや……俺は何も……」

その時、『グランドチェンジャー』に収められていた何かが光出した。

「何だ?」

それを取り出して見ると……。

「それは……ヒーローズソウル!」

「何だ?それ」

そのアイテム『ヒーローズソウル』にはグレイザーの顔が描かれていた。

「それは君とグレイザーとの間に絆が生まれた証拠だ。これから先、きっと力になってくれる」

「そうか……」

「グレイザーの力の一部がそれに込められているのか……きっと役に立つよ。使ってくれ」

「ああ……」


こうして守は元の世界に戻り、優達と別れた。

優達は自分達の世界に帰って行く。


続く……。

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