ドラえもん短歌

押田桧凪

第1話

宇宙までとばして解決したのかな栗まんじゅうは指数関数


「知己」という言葉を知ったジャイアンに「心の知己」と呼ばれたのび太


声変わり前のあなたお兄ちゃんに会いたくて ジャイ子はひとりタイムマシンへ


つるつるの坊主初日の学校は通りぬけフープで登校したい


タケコプターちゃんと充電しといてよ、ずっとぼくのそばにいてよ


のび太くん、実物見れたよ。あやとりで教えてくれた東京タワー


もしも「きみが過去になってもぼくだけは覚えているよ」ボックス


「何歳に見える?」と訊いたしずかママ ひらりマントで躱す冗談


動物用と知ってて食べたきびだんご(桃太郎印の) 君に懐いてみたかったんだ


みなもとの血だけは絶やさない過激派パパにタイムふろしき


うまい棒、チロルの値上げ 今だからほしい「十円なんでもストア」


ドラえもん 今度は望みを聞く側に。どこでもドアでどこに行きたい?


ドラえもん じゃんけん不利だね。ううん、違う。まるい赤ちゃんみたいな手だね


池がほしいとスネ夫の豪邸あこがれて、使用人を目指す人生


アンキパン食べたおかげで鏡文字読めるようになりました、とさ


「テキトー」がテキオーとうに見えるくらいひみつ道具が恋しいのび太


カタカナに乗るとするなら『ワ』がいいな コエカタマリンが描く将来


ドラえもん 嘘だと言って、泣かないで。800エイトオーオーの効果は切れた


耳がある頃のあなたお兄ちゃんに会いたくて ドラミはひとりタイムマシンへ


会いたいよ。押し入れ、空き地、引き出しも いそうな場所は全部見たのに

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ドラえもん短歌 押田桧凪 @proof

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ