第1章 13話 みかんとずっと一緒②

「今のはー、みかんに呪いが移らないためのおまじないです」


「……って、呪いがそんなにぽんぽん移動するわけないのに」


「そんなこと分からないですよ。わたしはみかんの家族として、いろんなことを先読みしてみかんを護るんです」


 みかんがうれしげに、アイリーナの脚にすり寄る。


「ねー、みかん。わたしたちは護り合うんだよねー」

『ねーっ』


 せっかく、この異世界で再会できたのだ。

 もう二度と離れたりしない。ずっと一緒にいられるように、最善を尽くすのだ。


「ねーっ。みかん」


『ねーっ!』


 アイリーナたちはにこにこと見つめ合った。みかんは抱っこをねだる。


「これが家族を護る方法……」


 シーファウは興味深そうに、何度も空に向かって拍手していた。


 遠くで、レンバードがアイリーナを呼ぶ声がした。


「あっ、レン兄さま」


 レン兄さまなら、なんとかしてくれるかもしれないっ。

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