第1章 12話 みかんとずっと一緒①
「あっ」
アイリーナな声をあげた。呪いに驚きすぎて、大事なことを忘れていた。
「みかん、ちょっといい?」
アイリーナはみかんを地面に立たせ、みかんの目に手をかざす。さっきと同じ、健康診断だ。
霊力で探るが、みかんの目に異常はない。
呪いはみかんには移っていない。
「なにしてるの? 君」
シーファウが興味深そうにアイリーナを覗き込む。
「よかったー」
アイリーナは大きく息をついた。
……これからも、みかんが健康に育ちますように。
空を見上げ、天に向かってかしわ手を打った。
「なにしてるの? 君」
シーファウがもの珍しそうにアイリーナを覗き込む。
「わんこの目に手を当てて、それから、空に向かって拍手? 本当、なにそれ」
拍手って……。
アイリーナは言葉に詰まった。うっかり前世での儀礼をしてしまった。かしわ手を異世界の人にどうやって説明したらいいんだろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます