プロローグ②
「じゃあ、ちょっと外を覗くだけ……」
アイリーナは手を合わせた。シーファウは困り顔をする。頬杖をつくと、長い髪がさらっと揺れた。
彼の髪の長さは、アイリーナより少し短い。アイリーナは肩が隠れるくらいの長さだ。
アイリーナもシーファウも、金の髪に、青系の瞳だ。
だが、彼のほうがずっと優美だ。人によって
髪や目の印象は変わるのだと、アイリーナは彼に逢って始めて知った。
アイリーナは今日は一度も外に出ていない。広い場所で手足を伸ばしたかった。
ドアから外を覗く。草の香りにアイリーナは深呼吸した。
だか、途端に『あれ』が輝いた。
アイリーナは苦い思いでうなだれる。
こうならないようにと、何度も祈ったのに……。
たまには外に出てもだいじょうぶだと、シーファウに示したかったのに。
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