第15話《乗り換え不可能》
※※※◯◯◯駅という今ネットで話題の都市伝説を探るべく、△△駅に乗った恐怖の体験を映像化したものです。※※※
――ショッキングな内容も含まれますので心臓の弱い方はご視聴をお断りします。――
◇◇◆◆◇◇
【洒落怖掲示板投稿】
「昨日、△△駅から電車に乗った。◯◯◯駅に行けるって噂、試したかったんだよ。だけど、何かが違う。気づいたら戻れなくなってて…助けてくれ」
― 投稿者:20代男性
映像が再生される。私はニュースキャスターとして、ネットで話題になっている「◯◯◯駅」の真相を解明すべく、カメラマンと一緒に△△駅に向かった。
「さて、これから噂の駅を目指します。」
そう言いながら終電のホームに立つ。周りには老若男女、十数人の乗客がいるが、どこか不自然に静かだ。視線を合わせようとせず、皆、無言のまま座っている。
「こんな時間にしては、乗客が多いですね…」
カメラマンが違和感を口にする。私も妙な寒気を感じていた。
電車が動き出すと、外の景色が見えなくなった。窓の外は闇で覆われ、まるでトンネルの中を永遠に進んでいるかのようだ。突然、車内にかすかな囁き声と足音が響き渡る。
「今、聞こえました?」
カメラマンが不安そうに私を見つめる。
「ええ、確かに…何かが。」
次の瞬間、電車の照明が一瞬消え、薄暗い中で乗客全員がこちらを見た。彼らの顔はどこか青白く、無表情だ。
「次は◯◯◯駅です。」
アナウンスが流れたが、その駅名はどこにも表示されていない。
電車が停まると、乗客たちは一斉に立ち上がり、無言で降りていく。まるで何かに誘われるように…。
「ここ、どこなんでしょうか…?」
声を震わせながら、私はカメラマンに問いかけたが、彼も同じく青ざめていた。
私たちも、降りるしかないのだろうか?
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