Word4. 「未来」
未来って。
くそみたいだ。
誰でも未来があると思ったら大間違い。
毎日に未来があることを信じてはいけない。
だから明日というものがあることを、
僕は信じない。
もしかしたら未来がないかもしれない。
それはいつでも同じだから、
僕は明日を信じない。
だから何をしたって、
誰といたって、
未来のために意味はない。
だって、
未来なんて無いのだから。
そう思っていた。
それが当たり前のはずだった。
でも毎日、朝は来る。
きらきらな太陽が僕らを照らして、
また今日が始まる。
未来なんて来るはずがないのに。
明日なんて来るはずがないのに。
周りは当たり前のように未来を受け入れて、
当たり前のように未来を生きている。
未来なんてないはずだった。
明日なんてないはずだった。
でも君は明日を信じていた。
明日が来る確率は、
誰よりも少ないのに、
君は未来を信じていた。
だから僕も未来を信じた。
君がいる未来を信じた。
だって僕が信じないと、
君だって信じられないと思ったから。
僕が信じないと、
君は明日を迎えられないから。
だから僕はみた。
東の方向を。
ほら、今日も朝が昇る。
一人一人の朝、
自分だけの朝が。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます