第5話「古代の罠を突破せよ!」

暗く湿った遺跡の中、大輔、アリア、ルカスの3人は慎重に足を進めていた。石の壁には古代の文字や模様が彫られており、ルカスがその意味を解読しながら進んでいく。


「ここに何か書いてあるな…『勇者、汝の心を試す者』…なんだか不吉な予感がするぜ」

ルカスが呟く。


「気をつけろ、罠がどこに仕掛けられているかわからないからな」

アリアが剣を構え、周囲を警戒しながら進んだ。


大輔は、初めての遺跡探索に緊張しながらも、2人の後をついていく。突然、アリアが足を止めた。


「待って、何か動いた…」

アリアの目が鋭く光り、彼女の可愛らしい顔立ちが一瞬で真剣な表情に変わった。


その瞬間、床の石がガシャンと音を立てて沈み込み、天井から無数の矢が飛び出した。


「伏せろ!」

アリアが叫び、3人は瞬時に身を低くした。


矢が頭上を飛び交い、壁に突き刺さる音が響く。大輔は心臓が凍りつく思いでその場に伏せたが、アリアとルカスの冷静な対応に感心せずにはいられなかった。


「なんとか避けられたけど、気を抜くな、ここはまだ始まりに過ぎないわ」

アリアが立ち上がり、剣を再び握り直した。その顔には、強さと同時に可愛らしさが漂い、緊張感の中にもどこか安心感を与えてくれる。


「次はどうする?どこかにこの罠を解除する仕掛けがあるはずだ」

ルカスが壁を調べながら言った。


「大輔、君の力で周囲の動きを止められるなら、罠を避けるのに役立つかもしれない」

アリアが提案する。


「よし、やってみる」

大輔は覚悟を決め、再び時間を遅らせる力を発動させた。周囲の動きがゆっくりとスローモーションになる中、ルカスが壁の彫刻を調べ、隠されたスイッチを見つけた。


「これだ…よし、解除するぞ」

ルカスがスイッチを押すと、遺跡全体が低い音を立てて振動し、罠が次々と解除されていく。


時間が元に戻り、大輔はほっと息をついた。「これで安心だな」


「うん、でも油断は禁物よ、まだ何が待ち受けているかわからないんだから」

アリアが微笑んで言った。その顔にはほんの少しの緊張が残っているものの、可愛らしい表情が大輔の心を落ち着かせた。


3人はさらに奥へと進んだ。遺跡の最深部には、古代の遺物が眠っていると考えられていたが、そこにたどり着くにはまだ多くの試練が待ち受けている。


「ここからが本当の勝負だな」

ルカスが意気込みを見せた。


「そうね、気を引き締めて行きましょう」

アリアが剣を握り直し、決意を新たに進んでいく。


こうして、大輔たちはさらに深い冒険へと踏み出していく。遺跡の奥に眠る秘密と、そこに隠された危険が、彼らを待ち受けていた。


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