第12話 資料集め2

前回に引き続き、


①資料集めはサボるな

②市場リサーチはサボるな


の2観点をもとに、つらつら述べていきます。




神保町の書店巡りをした成果発表、その続きです。



・雑誌ユリイカ(バックナンバー/ジャズ特集)

・雑誌ユリイカ(バックナンバー/現代音楽特集)

・雑誌ユリイカ(バックナンバー/ジョン・ケージ特集)


ぜんぶ、「秒オト」絡みの参考資料として使うものです。

現代音楽の資料としてユリイカはものすごく頼もしくって、

今もアートの最先端を取り扱っている雑誌として

界隈では呼び声高いです。




・「ウェル・プリペアド・ピアノ」


で、今回のレポートのオチ。

作曲家ジョン・ケージが開発した「プリペアド・ピアノ」の

ガイドブックじみた神資料を掘り当てたと思って、

その場で買おうとしたらまさかの4万円でした。


4万円でした。


3万プレミア付いてる本を300円で

落とせた直後だったので、ちょっと調子こきました。

古書店ってお店によってはどこに値札あるか分かんないよね。

(ていうか値札見ずに買おうとしてたので、この件に関しては全面的に自分が悪い……)


この場では現金がなく、購入断念したのですが……、

どうしても欲しくてググったところ、神保町のすぐ近くの店が

倉庫保管(劣化が進んでるからかな? 店舗にはない)してる本が

2万で売られてましたので、そちらをポチることに。


2万円でした。


家に帰ってからググり直したところ、

どうも1万円台で売ってる市場もあったようなので

「ん〜ちょい早まったか〜?」とは思いつつ。


少なくとも買って損はしない資料です。

10年前の時点で1万弱になってるくらいのレアさで、

内容は業界人なら申し分ないクオリティ。






……で、なぜ資料集めが大事かっていうと。


ただ新人賞やらコンテストやら、好きに書いて出してる間は

何を書いていても割と許されてしまうのですが、


もし入選するなどして

本当に商業作品としてその小説売るぞ〜ってなった時に、

知らなかったじゃ済まされないミスが作中にあれば

書き直さなきゃいけなくなりますよね。


編集さんに指摘されたり、校閲で引っかかったり。

自分で後から調べて発覚したり。




書き直すってことは、場合によっては

ストーリーも変えなきゃいけないですよね。


それ、二度手間ですし、めっちゃ重労働です。


コンテストなどでいっぺん通った、イコール

すでに一定のクオリティが担保されてたはずの小説で

そういう事態が起きた時の書き直しは

精神的にもつらかろうと思います。


その修正によって、確保されてたはずの

ストーリーの「面白さ」が減る可能性すらあります。




できれば、デビューする前・書籍化する前に

作中に書かれた情報の正誤性や正確性、

リアリティなどをチェックする作業を

「本文書く前に」やる癖はつけたほうがいいです。


未デビューだろうがアマチュアだろうが

兼業だろうがワナビだろうが

趣味やノリで書いていようが、癖つけたほうがいいです。


あの……めっちゃ後悔しますよ……。

(新人賞受賞も単著デビューもしてないようなやつがドチャクソ後悔するくらいにはかなりマジな話です……)




もともと小説が好きで、

好き放題書きたくて書いてる身の上とはいえ、

自分で書いた文章には少しでも責任が持てる物書きになりたいものです。

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