第5話 役に立てる物語

自他のことを散々アングラだと連呼した以上、

じゃあどうすれば自分たちは「脱・アングラ」できるのかという

たいせつな問題と向き合わなければいけません。




M-1グランプリ2023王者・令和ロマンが「しくじり先生」で、

出演する番組を「選ぶ」基準について語っていました。


自分たちがその番組の「役に立てるか・立てないか」。


物書きもいつだって、新作を手がけるたびに作品の

ジャンルを、コンテストを、読者ターゲットを選んでいます。


しかし、その判断基準に自分が書けるか・書けないか

(書きたいか・書きたくないか)だけでなく、

自分がそれを書くことによって誰かの役に立つのか、誰かにとって

価値ある作品となりうるのかを

真剣に考えて選んだことはどれくらいあるでしょうか。


コンテストや書籍化の観点で言えば、

文芸・ライトノベル・なろう系の市場で自分の書いた小説が

ウケるかどうか、本当にちゃんと考えたことはあるでしょうか。




第3回の「日常にぴたりと寄り添える物語」という

話にも繋がってきますが、

もしカクヨムで新しく連載を始める際は

ただ自分が挑戦するだけでなく、読者にも自分の作品に

「挑戦」してもらえるような創意工夫を凝らそうと思ってます。


最初に読みたいと思わせなきゃ、

最後まで始められない=読んでもらえない物語になっちゃうってこと。




念のため断っておきますと、

作品で誰かの「役に立つ」という目的意識が絶対に

創作者(プロアマ問わず)に必要だとは、自分は思いません。


読者の役に立とう、役に立ちたいという意志が強く働けば働くほど、

その思惑(穿った見方をすれば下心)が作品を通して

読者へダイレクトに伝わりかねないからです。


あるいは、ひとしきり好き勝手書いた後に

読者ウケするようチューニングをかけるという手もあります。


自分は今まさにそれをしている段階で、

カクヨムで好き勝手連載していた過去作を片っ端からチューニングかけて

全編書き直すというリライト戦争が脳内各所で勃発しています。


頭が爆発しそうなので、整理整頓のために

議事録を付けたくなったという新シリーズ連載の背景があります。




つまり、この議事録は、

まずは私自身の役に立ってほしい文章ってことになりますよね。


……皆さんのお役には立てていますか? これ。

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