第2話 あれは……私の彼氏!!??

「レポート見せて」


本当は嫌だけど……と言いながら私にお願いをしてくるのは彼氏である蓮。

いやいや、と言ってるけど……。

まさかっ、私に頼ってくれるなんてっ……!!!


「は?話しかけないでよ」


冷たく返しちゃう……。

なんで私はこんなに冷たくなっちゃうんだろう!?


「ちょっと、歩くの遅い!蓮ってこんなに体力無かったっけ。マジでだっさいわ」

「は?お前が化け物なだけだろ。俺は至って「」ですけど?」


ああぁぁぁーーーーー!

なんで私、こんなに冷たいのっ!?

でも、かっこいい彼氏の横に仲良く並ぶなんてっ……恥ずかしすぎるぅぅ!ハードルが高いのよぉっ!


でも、蓮は私に興味なんてないんだろうな。


なのに、なんで私たちは別れてないんだろう?

少なくとも、冷たくする私には、ちゃんと理由があるのだけど。それは……。


本当は、大好きなのぉーーーーー!ええ、それはもう、あの人が死んでしまうなら私も死ねる!道連れにしてもらおうかしら!とにかく、大好きなのおぉぉぉーーー!!


と思っているからです。


ほんとは、私は蓮にまた振り向いてもらいたい。

最っ高の彼氏なの。

そこで、私はある作戦を思いついた…………!


名付けて、「嫉妬させよう作戦」!!


「あのぉ……今日、ご飯に行きませんか?」

「うん、行こう!」


他の男の子を誘って嫉妬させてやる!


「今日、夜いないから」

「あぁ……私も」


え!え!?

どこに行くの!?誰と行くのぉ!?

知りたいけど、問い詰めすぎたらめんどくさい女って思われちゃうよね……。


「楽しみだね」

「は、はい…」


「楽しみ」の意味が違うけどね。

私は嫉妬させるのが楽しみなんだけど……やっぱり変かな??


「いらっしゃいませー!」


……………………………………ん??

あれは、蓮?


いやいや、まさかね。

あれ、でも今日夜いないって言ってたよね??


「どうかしたの?」

「あ、いえ。なんでもないです」


見れば見るほど蓮なんですけど……!!??

しかも、隣にいるのは……女!?


嘘…とうとう新しい女ができちゃったの!?

嫌だァーーー!


ぐす、ぐす。

私は思わず心の中で泣いてしまう。


そのあとの料理は味がしなかったし、ずっと心で泣いてた。


なんでよぉ……私は魅力ないのかなぁ??

私の方が、嫉妬しちゃった……。


家に帰って私はずぅっと、ずぅっと……お風呂でも洗面所でもソファでもベッドでも泣いていた。






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