天狗一族の修行の旅3

 第二十番札所鶴林寺で起きた新人天狗達と岳は筋肉痛。

 だが「行くぞ〜!」豪達、先輩は遠慮なく降りて行く。降りてまた上がる、その差約四百五十メートル。先輩ですら口数は少なくなる。そうして第二十一番札所太龍寺たいりゅうじは参拝する。すると降りて、登って、降りて、また登って気がつけば第二十二番札所平等寺びょうどうじまで入り口まで行き「本堂があるが、それぞれの男、女と厄年の数の段数になっておる。一段一段に一円玉のお賽銭を置く。まぁ幸い男だけだから前厄二十四歳、本厄二十五歳、後厄二十六歳。前厄四十一歳、本厄四十二歳、後厄四十三歳。前厄六十歳、本厄六十一歳、後厄六十二歳だ!その歳は置いて行けよ!」と豪はハァ〜ハァ〜無駄な話で新人天狗達と岳は(だったら早く進めよ!)その体力を削って行く。

 第二十三番札所薬王寺やくおうじ、第二十四番札所最御崎寺ほつみさきじ、第二十五番札所津照寺つでら、第二十六番札所金剛頂寺こんごうちょうじと一言へすら喋らない、いや喋る勇気がない。上着にしろを下駄にしろを重しにしろう、暑くて重かった。無言がいいのかわからないがあの険しい道を乗り越えても太陽の傾いて十時頃だろう。

 第二十七番札所神峯寺こうのみねじにおいては悪路の悪路。しかし麓からの急峻なが来ようとも、また高ぶる気持ちが歩みを突き進む。

 次の第二十八番札所大日寺だいにちじ、その次の第二十九番札所土佐国分寺とさこくぶんじ、第三十番札所善楽寺ぜんらくじとちょうど昼飯でこの速さ。

 「よしよし、いい速さで周ってる!ちょっと昼飯だ」豪は休憩を取る。

 (ハァ〜)と新人天狗達と岳は上着と下駄を脱いで、地面にお尻をつく。そしておにぎりを(むしゃり、むしゃり)と呆然としてた。

 だが休憩を挟んだのが悪かったのだ。

 新人天狗達と岳は呆然としてたが「休憩終わりだ!行くぞ〜!」豪達は休憩を終えると歩き出す。

 「ハイ〜」新人天狗達と岳は急いで上着を下駄を履いたが、上着と下駄とが重いこと!忘れていたので、上着と下駄を履いて歩く。だがここであることに気づく。第三十一番札所竹林寺ちくりんじに到着するには百メートルと言う登りが待っているないか!しかし渋々到着し、参拝。次、待っているのが高低差は八十メートルとそこまで差はないが今度は距離。第三十二番札所禅師峰寺ぜんじぶじは約六キロ。途方のない距離感がある。

 無言で参拝する新人天狗達と岳。

 「オィ、頷くだけでいい。もう休みたいか・・・・・・・?」高林坊は新人天狗達と岳に聞いてくる。

 皆んな歩く。と言うことは歩く方が楽だと思うだからだ。そして第三十三番札所雪蹊寺せっけいじを参拝。だが超重い下駄で新人天狗達は靴をズレていって血肉がいっぱいになる。

 それでも徐々に痛みで遅れてくる。「オィ、大丈夫か?」高林坊は新人天狗達に聞いてくるが「ハイッ」と歯を噛み締めながら言う。

 すると「新人!遅いぞ!辞めるかぁ〜⁈」豪が吠えると「大丈夫です!」新人天狗達と岳は大声で返す。

 「先輩らにギャフンと言わせてやろうぜ!」岳は新人天狗達に励ました。

 すると「おうよ!」新人天狗達も答え、第三十四番札所種間寺たねまじに辿り着く。この時、日が暗くなり始めた。

 だが距離と高低差は酷かった。距離約九キロ、高低差は約百三十メートルを矢先、第三十五番札所清瀧寺きよたきじまで着く。そして参拝。だが痛みのおかげで思う様に進めない。

 「どうした?もう辞めるか?」豪はまた吠える。

 「いえ、行けます!」新人天狗達と岳は歯を噛み締め「絶対皆んなで見返してやろう!」岳が再度鼓舞する。

 「オー」新人天狗達もこれを鼓舞しあう。

 第三十六番札所青龍寺しょうりゅうじに着くと本堂まで急な石段を百七十段登って参拝。

 次は第三十七番札所岩本寺いわもとじ、そして高低差はさほどないが距離は約八十キロを超える第三十八番札所金剛福寺こんごうふくじで日付を変わった段階で「ようし、ここれ一泊する!よく頑張った、開催!」豪は解散したが

 「いって〜よ」団子は上着と下駄を脱ぐと下駄の周りにべっちょりと血肉がついていた。

 岳も上着と下駄を脱ぐがまだ靴づれはついておらず安心したのか気を失う様な寝た。

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