白海の修行2日目

 河子との修行2日目、いつもより早くそっと布団をたたみ、また一旦解けていた髪を綺麗にし、寝巻きを脱いで、服を着て(よし!)靴を履いてまた中腰から右拳、左拳と交互に(シュッ、シュッ)と型をやる。

 隠神刑部は「朝何時からやってるんだ?」白海に聞く。

 (おはようございます、今さっきです)白海は礼をして言う。

 「そうかぁ」(ハァァァア)とまだ眠たい隠神刑部は白海がやってる姿を見て「水は掴めると思うぞ?」とだけいい、また寝に行く。

 (水は掴める?どう言うこと?)白海は首を傾げて、また中腰から右拳、左拳。隠神刑部の水は掴めるっと言うなのが頭の中を回って。

 そして六時頃になって朝食の準備と言って起きるのが早い人がいた。豆子だ。豆子が起きたら布団が綺麗に片付いている。

 「誰だ?」と豆子は障子を開けると白海が汗だくで型の練習をする必死の姿が声をかけれなかった。

 七時になってから櫻とウメ、そして河子も起きてきて「あれ?白海、もう起きている?」櫻はそっと障子を開けると、型の練習をする白海は朝なのに(じわり、じわり)と汗を掻いている。

 「櫻さん、どうですか?」ウメは櫻に聞くと

 「やってるよ」

 すると障子を空けて「よう、おはようさん。型の練習かぃ?」河子は柱にもたれながら庭でする白海に声をかけた。

 (あっ⁈おはようございます)白海はぺこりっと挨拶して

 (どうですか?)と白海は河子に訪ねる。

 「どうですかってことかな?」(コクッ)

 「だったらダメだ」河子はもたれながら言う。白海は明らかにしょぼ〜んとするが

 「まぁ、私だって中々そうは上手く行く訳じゃない。私は何年間やってようやく技を扱えたんだ」河子は白海に励ますと「さぁ、お風呂入れ、朝食だよ?」(コクッ)河子は白海に風呂に入れと進める。

 靴を脱いで(ぺこり)と白海は礼儀正しく河子に頭を下げて、

 「さぁ、朝食だよ?」白海は慌てて風呂へ飛んで行く。

 河子はニコッとして「さぁ、着替えよ?」櫻とウメに言う。

 一方で白海は風呂で入ると急いで洗う。その時、「水は掴めると思うぞ?」と隠神刑部が言った言葉を何故か引っ掛かる。

 (これが本当に掴めるの?)白海は湯舟に浮かべながら思ってた。チャップン、チャップとしながら。

 「白海!もう出る?」この声は豆子さん。

 慌てて風呂を出た。これがあとで大きな閃きをするのは少しあと。

 白海はバタバタとして豆子の朝食準備をしてた。

 (すみません!)ぺこりと頭を下げたが

 「丁度やで〜、白海はご飯大盛りやな?」豆子は優しく聞く。

 (コクッ)と白海は座ると(頂きます!)と両手を合わせて言う。

 「白海ちゃん、修行どう?」ウメは白海に聞く。

 すると(全然ダメです)と白海は苦笑いに肩をすくめる。

 「そう、無理してはダメよ?」とウメは白海に聞くが

 (しんどいけど、楽しいです!)満面の笑みで白海は答える。

 (みなさん教えてくれるし、どんどんとわからない事を吸収してくるのがわかる)白海はボディーランゲージで笑みをする。

 それを皆んなも笑顔になり「さぁ、白海。修行しよか?」河子は聞くと

 (コクッ)と白海は答える。

 「白海、楽しそうね?」櫻はウメに聞く。

 「うん!あっ、負けた」ウメは白海と河子にお代わりに負けてしょんぼりした。

 「昼飯食べるまで修行やで?」河子は白海に聞くと

 (コクッ、コクッ)と大きく頷き修行。

 白海は中腰から右拳を出すが、左拳と交互に打ち出す。十回、百回、千回、万回と打ち出す。だが河子の様に音が後から付いてこない。

 すると「白海さん、私もやらして良いですか?」河童一族の百合ゆりは白海がやってることをどこかで聞いて白海に聞く。この百合、ナンバー二である。河童一族の長とナンバー二はここまで差がある。河子が音速を超えたのを褒めるべきである。

 (コクッ)と頷き、白海と百合は中腰を構えて右拳、左拳と交互と打ち出す。

 「昼飯だよ〜!」豆子達は準備をしだす。

 (それでは!)白海は百合はお礼をするが

 「白海さん!昼飯を食べたらまた修行ですか?」百合は白海に聞くと

 (うん)と普通に答える。

 「わかりました。昼飯食べたらまた修行しましょう!」百合は礼をして帰る。

 「百合はな、河童一族のナンバー二。それを白海がやってることを聞いたのだろうな」河子は白海に言う。

 (えっっっっ!)白海は驚愕するが

 「まぁ百合が目に行くのもわかる気がする、修行の邪魔にならなかったら一緒にやってやれ」河子はニコッと言う。

 昼飯を終えて、白海は中腰を構えて右拳、左拳と交互と打ち出す。

 そしたら「お待たせしてすみません、コイツらも修行を学びたいと」百合は河童一族達数人連れてきた。

 「オス!お願いします!」河童一族達数人は白海に言う。

 ぺこりと緊張のあまり震えていたが、いざ修行となると誰よりも鋭く、しなやかになる。

 中腰になり右拳、そして左拳と交互にまたやっている。また十回、百回、千回、万回と打ち出す。

 「ここまで白海が流れを持ってくるとはな?」隠神刑部は河子に話しかける。

 「これはある意味楽しみだ!」河子は正面を向いてニコッとした。

 「それであんたはコソコソとしてるんだ?」河子は隠神刑部に聞く。

 「バレていたか。ウメの事でな、気になってることがあったな」

 「それで、玉と太郎と佐助が居ないのは」

 「あぁ」二人共深刻な顔をした。

 「夕飯だよ」豆子達は言う。

 (それでは!)白海は百合達はお礼をするが

 「白海さん!夕飯を食べたらまた修行ですか?」百合は白海に聞くと

 (うん、さよなら!)と白海は礼をして帰ろうとするが

 「では、夕飯が食べ次第また来ます!」百合達は帰ると「あんたらうちのご飯食べへんのか?」半分キレていた豆子は食べる以外許して貰えない、そんな空気は流れていた。般若の顔をチラつかせ。

 「では、食べさせて頂きます!」百合達は冷や汗をかいた。

 「ほな、飯やで!」豆子は急に優しくなり中へ入っていった。

 夕飯が終わったらまた白海達は中腰を入れた状態から右拳、そして左拳と交互に出して行き夜遅くまで続いていた。

 「はぃ、終わり。朝、ご飯食べたら再会しようか?」河子は手をパンパンと鳴らして白海達は泥の様にお風呂を入って、すぐ寝る。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る