天狗一族の修行の旅
夜が明けて「隠神刑部」高林坊に訪ねる。
「なんだ?」隠神刑部はお茶を啜る。
「岳を四国八十八ヶ所に同行するから
「四国八十八ヶ所か。いいけど何日だ」
「まぁ五日で組む」高林坊はサラッと答えるが(ブー)と吹く。
「イヤイヤイヤ、お前はそれでいいが他の奴ら死ぬぞ?」隠神刑部はお茶を拭いて聞く。
「別に死にそうになるだけだ、死ぬのではない。それと岳は尋常でない胆力だけはある」高林坊はサラッと答える。
そして今。「岳、お前と数人新人を鍛える!山口霊神社の入り口にて待ってる。別に用意は構わん、心を整理整頓するように」高林坊は岳の頭上で答える。
唐突に言われた岳だが「ハイ!師匠!」と答えた、心を整理整頓する様にを忘れて。
「白海!白海!師匠が新人として入っていいだと!」岳は白海を起こして聞いてくれと言わんばかりに言う。
(?天狗の長から言われたの?じゃあ頑張ってね)白海は力こぶをほんの
(何か他に言うてなかった?)白海がボディーランゲージで聞く。
「何?師匠が何が聞いてなかったと?」
(そう!)
「ん〜。言うてた様な言うてなかった様な。まぁ、気にすることじゃないよ!行ってくる!」岳は布団から出たまんま走って行く。
(もうっ!お兄ちゃん、肝心な事を聞いてない様な気がする!)白海はもうって言うポーズをとるが、(もうっ!)岳の起きたとこを綺麗に直す。
そしてまた寝る。
「来たか?」高林坊と天狗一族が待っていて一糸乱れずに綺麗に並んだ。
「あっ⁈すみません師匠!」岳は何故か一番前に並ぶ。
「お前達は一番後ろじゃ!」天狗一族の先輩から注意されて
「えっ⁈すみません先輩!」岳は急いで後ろに並ぶ。
「では、上着と下駄を脱いで、これを着ろ!」高林坊は上着と下駄を脱いで、それを着て、履いた。
「新人はこれを重いから
「
岳と新人は重すぎて中腰になって「師匠?ちょっと、イヤだいぶ重くないですか?」岳はやっと立つが
「そうか?新人の着てるので五百キロぐらいだ、ワシらのは一トンだ」高林坊も上着を着たのだ、岳達は五百キロ、普通は一トン。
「下駄だが、これを履く」高林坊は片足五百キロ、両足で一トンを履かせる。。
「あぁ〜、新人は両方併せて一トンだが、皆は片足一トン、併せて二トンだ」(ハイ!)図太い声で下駄を履かす。
ヒールの作りで作られた下駄を履いて動こうとするが(フンッ!)一歩、(フンッ!)さらに一歩と新人達は重すぎて苦労する。
「あぁ〜、今年の新人は苦労しますね〜」ナンバー二の
しかし「他の妖怪はいざ知らず、天狗一族は皆んな苦労して苦労してやっと思いで立てる場所。そして新人を苦労して苦労して育ちあげる場所でもある」高林坊は豪に説明して豪は素直にすみませんと言う。
「そして本当に最後の試験がこれとなる」
「ハイ」
「天狗一族でも一握りしかなれない奴を人間になれるのかっと思ってるのは大半かも知れん。だが岳はなれると思うぞ」高林坊と豪は岳を見る。
「よし、準備は出来たな!今回も四国八十八ヶ所を周る!普段は三日間だが、新人も居るから特別五日間も貰える!」高林坊と豪は離れて大きく吠える。
「はぁ⁈」新人の天狗達は日数を聞いて驚愕する。五日間だ。
だがそれをよくわかっていない人間がいた。
岳だ。タダでさえ遅れてきて、友達も0。
それに四国八十八ヶ所。
「あの〜、四国八十八ヶ所って何?」岳は新人天狗の
「はぁ〜?四国八十八ヶ所って言うのは四国一周する内、八十八の仏教寺院を周るんよ⁈これをこんなもんつけて五日間って」団子は行く前から弱気になる。
「じゃあ、出発じゃ!」豪を先頭に天狗達も行く。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます