白い悪魔二

 戻って山口霊神社の本堂。

 隠神刑部が侵入者を退治へ行った。

 「河子、偉い目にあったやろなぁ〜」豆子は座り喋る。

 「河子って言うても、河童一族の長やで〜」玉も二日酔いをしながら眠そうに喋る。

 「あの〜、河童一族とかなんですか?」

 「あぁ〜、河子は河童一族の長、力は弱いけど相手の力を利用して勝つんよ。

 この際、教えてあげるな、大妖怪の隠神刑部は知ってると思うんやけど」櫻は喋る。

 「えっ、隠さんって大妖怪なの⁈」ウメは驚愕したが

 「隠さんって大妖怪なんよ?

 色々な妖怪おるんやけど、基本、本堂は弱者。

 ほんで見て回るんが首長一族の長は私が隊長。

 首無し一族の長は芳一が隊長、天狗一族の長は高林坊が隊長、河童一族の長は河子が隊長。

 中々の強いが天狗一族の長は高林坊は別格!天狗一族は見て回る日は妖怪も人間も居ないらしいよ?」櫻はウメに教える。

 「櫻さんは豆子より後ですよね?」

 「そうや、ちなみに豆子より先なんが玉と太郎と高林坊やな。なんか知らんけど、昔はやんちゃやったやしいよ?」櫻とウメは寝ている玉を見た。

 すると「玉さん?」

 目をつぶりながら「なんだい、ウメさん。二日酔いでしんどいから・・・」

 「玉さん、最近いつ狸笛聞いた?」ウメの質問に目を開けて

 「いつ聞いたっけなぁ〜、あ、河童一族との時だ!少し前、大体五百前?」

 「だいぶ前じゃない⁈お願い玉さん、隠さんも追って?」ウメは玉にお願いした。

 「イヤイヤイヤ⁈ウメさん!隠神刑部様の戦い最中って無謀な⁈」玉は無理だって言う。

 たが「お願い!」ウメは玉にお願いした。

 (んゔぅ〜)玉は酔いが覚めて頭を悩めていたが、ウメの強いお願いを聞き

 (ハァ〜)玉は諦めてトコトコと歩き「お姫様、お供します」玉はウメの座る位置まで降りて「玉さん!」ウメは櫻と一緒に玉の行き

 「気をつけてな?」櫻はウメを言い

 「ハイ!お願いします!」ウメは玉に乗り

 「行くぞ〜!」二人は飛び立つ。

 そして今。

 「ウメさん、もうすぐそこです、隠神刑部様は戦っているのは」

 すると隠神刑部の戦っている風景。

 「さらにこのまま進んで下さい!」

 「はぁ⁈隠神刑部様は勝つと思いますよ?」

 「それではダメです。隠さん〜!ダメ〜!」

 「ひぃ〜!」玉に乗ったウメは走りながら隠神刑部と白海との間に入る。

 もうちょっとでウメと玉は甚大な被害を被ったことだ。

 (何?妖怪と人間?)白海はウメの背中を見てる。

 (この人は危ない!)声の出ない白海に護ろうとしたが

 「隠さん、ダメ!」ウメと玉が止めに入る。イヤ、実際はウメだ。

 「ウメ⁈」隠神刑部は驚いたが玉を見てイラッとする。

 「玉〜?何をしてる?」イラッとしたことは玉も無理矢理止めにきたことか、ウメに座るのが俺なのかがわからない。だがイラッとしたのは同じ。

 しかも玉の(デェヘェヘェ)の顔!マジでキレそう!

 「これはですね〜」

 「隠さん!玉さんはここまで連れていってくれたの!」ウメはプンプンと怒り、玉はウメの手を握って「ありがとうございます」「いいえ、これが仕事ですから」と玉は隠神刑部に喧嘩を売りに来た。

 (あ〜の、野郎⁈)拳を固めたが

 「隠さん!」ウメはプンプン怒り

 「殺してはない」隠神刑部は両手を使って喋っていたが

 「隠さん!」ウメは段々と怖さを増して行く。

 (ハァ〜)「悪かった、悪かった」隠神刑部は残念し

 ウメは手探りて白海に顔を探して「怖かったですよね?もう大丈夫」ウメは白海を抱きしめた。

 (どういうこと?このウメって娘を現れてから隠神刑部を負かすなんで?)白海は混乱した。

 すると(ドゴーン)と岳は岩を退けて起き上がる。

 「白海、大丈夫か?」(丸)

 「あんたは大丈夫か?」岳はウメに聞いたが

 「えっ⁈えぇ大丈夫」ウメは答えたると

 (このウメって娘を現れてから仲裁したの)

 「そうか、負けたか」岳は座り込み、クナイも置いてガックリしたが

 「えっと、多分私が現れてから仲裁になったと白海ちゃん?は言いたかったと思う、そうよね、白海ちゃん?」(ありがとうございます)

 女性同士暗黙の意思を通じた。

 「そうなのか?何故、白海の言葉を通じる?」

 「本当は戦いなど嫌と思ってると思う、違う?」(・・・コクッ)と女性同士暗黙。

 「では、私からね。あなたの名前は?」ウメから岳に訪ねた。

 「岳」

 「そう。なら岳君、隠さん。隠神刑部様に戦いを挑んだの、教えてくれる?」

 「いいだろう。隠神刑部、通り名を白い悪魔。これを打ち取れば里の長も認める」(コクッ)

 「里の長?」ウメは聞いた。

 「里の長だ。『喋れないから忍びに向いてない』『こいつは両手がないからなぁ』と里の長は影で言うから白海と一緒に里を出たのだ!」(コクッ)

 「そうだったの。けど、これぽっちの可愛そうだとは思わない!

 神様は私達・・ハンデをつけないといけない・・・・・・・・・・・・・っと思ったのですわ!」

 「私達も?」

 「そうよ、私達もよ。私は目が見えない、盲目者よ」ウメは兄妹に言うが

 「ハンデをつけないと視力を奪ったけど聞こえるし、喋れるし、それに見たくもないものを見れずに済むわ。だけど争いは絶対〜ダメ!いい、しかし護るだけは鍛えるのは賛成するは!」ウメは二人を抱きしめた。

 それは女神、母のように。

 「そうだ、二人共!山口霊神社にこない?そうしょう!」と断る間な来ない様に話を進めた。

 「隠さん、二人共来たい・・・だって!」ウメは兄妹をくっつけて言う。

 「おれ・・・」岳が喋るとウメは口を塞ぐ。

 「勝手にしろ」隠神刑部はウメの前に寝そべり

 「あら?玉ちゃんの所へ座ったの怒ってるのかなぁ?」ウメはニヤッと聞くと

 無言で答えた。

 「ハイハイ」ウメは白海に手伝いながら隠神刑部へ乗って、すぐに飛び立つ。

 「チビは任せる」隠神刑部は言い残して。

 「なんだよ!」玉は兄妹を見て「ハァ〜、乗りなぁ?」玉は兄妹に乗せると「あ、すまん!男は乗せるとじんましんが出るから!」玉から岳を落とし

 「お、お前〜」岳だけは自力で這い上がる。

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