麻雀伝説 後編
東一局 1巡目 西家
やはり相手はイカサマをしているようで
南家の
(もう隠す気すらねぇ。マジで俺の事を潰しに来てるな)
少し焦る壊にツモ番が回ってくる。
引いた牌は 5
欲しい牌だった為、手牌と入れ替えようとした時、壊は何かに気付く。
そしてそのまま、5
(ここでロンできる!できるのだが…)
しかし、ここで見逃せば1巡の間は
自身のツモ牌でしかアガれなくなるのだ。
ここで壊が
「長考も場合によっちゃあ反則だぜ?」
東一局 2巡目 西家
引いた牌は 5
(よっっし!計画通りぃ!俺の仕込みで
自身の勝利を捨て、
(行け
そして
その為、このイカサマがバレたとしても責任を負うのは
「ツモ!」
それを聞いた、壊は打開策を考える。
(ここから
それは
方法は簡単だ。
自身の持つ牌を適当に5枚抜き取り、表面を削ることで、本来場に4枚しかない白が5枚存在する事になる。
これは絶対にありえない。つまりイカサマ。
この牌を
そして壊にその時が訪れる。
そして白々しくこう言うのだ。
「まてよ?その手牌はなんだ?」
盗人猛々しいとはこのことである。
「白が、5枚ある…。」
「こりゃあチョンボだな」
壊はかなり強引な手口で
(点を払った後に仕掛けて来やがった!予想外だクソッ!)
東一局(2回目) 終了
1位
2位
3位
再び、イカサマの判明で終わった為
勝負は3度目の東一局へとなだれ込む。
東一局 1巡目 西家
勝負が始まり、自身にツモ番が回ってこようとした時、
「
ここで2人は気付く。
このゲームでの勝者それは、
イカサマを使い、点を稼いだ者ではなく
相手に擦り付けたイカサマを指摘する者だと。
「ッ…!」
しかし気付くのが遅過ぎた。
既に壊は
あとは指摘するだけで2000点が手に入ってしまう状況だ。
(前見してくれたイカサマ、そっくりそのままお返しするぜ)
「おい、お前それ
「返事がねぇって事は認めるんだな?」
壊の容赦ない一言によって
東一局(3回目) 即、終了
1位
2位
3位
言うまでもなく、イカサマの判明により
勝負は四回目の東一局へと突入する
東一局 1巡目 西家
壊は気付いていた。
このまま行けば自分は勝てない。と
イカサマを擦り付けた際、
壊が得られる
一方、親の
そして
現状、
つまり、このままゲームが進むとこうなる
1位
1位
3位
このまま終局まで
だが、逆に言えば一度でも
(勝負は1巡目で決まる!)
壊は仕掛ける気だ。
東家
「ツモォ!天和48000点!」
一度でも点を取れれば勝ち。
それは、相手も同じ
(
天和 最初に配られた牌で
出現率は約0.002%という代物。
相手が出したなら、それは十中八九イカサマによるものだろう。
(バレバレなの物を、よくもまぁ連続で出せる)
壊は呆れながら
「…?何か落ちたな、ちょっと見てくる」
壊がそう言い卓の下を覗こうとした時、
「ちょっと待て!」
それを聞いた壊の動きは静止し、
(こいつ、卓の下でイカサマするつもりか?!どうやって?…いや、今までも意味のわからない方法でイカサマをしてきた男だ。あり得る、、)
(だが、ここから目を離せば、あいつはイカサマ仕放題。クソッ!分からねぇ!どっちを取るべきだ!?)
その悩みを、
(そうだ!卓にはまだ
「待ってろ、俺が見る」
壊を椅子に座り直させ、
そこで
2局前に壊が行った
(9
一方、卓の上では
そんな
盗った内の1枚を左手へ移し、
壊はその隙を見逃さない。
僅かな時間を利用し、
これにより、役がなくなり
(これで、俺の勝ちだ!!)
壊は興奮気味に指摘する。
「おいおい
被せるように
「お前もなぁ!!」
そう言った
「これは言い逃れできねぇ!」
しかし、壊は動揺の素振りすら見せない。
「は?」
そして
壊は自身の牌が落ちたとは一言も言っていないのだ。つまり壊はまだ言い逃れができる!
その上、アリバイを作る為に
この状況を覆す言葉がすぐに出るはずもなく、2人に
これに今更気付いた
「クソがぁぁあ!!!!」
東一局(四回目) 終了
1位
2位
3位
これで壊と
壊のイカサマを指摘する方法の無い2人に、
勝ち筋はもう無い。
ここから先はなし崩しに試合を消費するだけだった。
そして、最終的に勝負は計8回の東一局を経て、壊の勝利で終了する。
東一局(8回目) 終了
1位
2位
3位
「おがぁぁああ!!なんでだよぉお!!!」
この雀荘のレートは1点につき1万円。
彼は今回の敗北で自身の臓器を全て売ったとしても払いきれない借金を背負う事になったのだ。
壊はそれを無視して賭場を去った。
この日以来、
この戦いで、壊の儲けは約5億9000万円
アタッシュケースの中には、
「足りねぇ」
これだけの大金を稼ごうと、壊の乾きは収まらない。まだ、ギャンブルに飢えているのだ
そうして、
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