開戦/陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の顛末








――エルフリーデ・イルーシャの目覚めから数日後。




 ヴガレムル伯クロガネ・シヴ・シノムラに対して、ドゥガリオ公爵ガトア家からある通知が行われていた。

 結論から言おう。

 それは絶対的な理不尽であり、まともな領主なら到底飲むことができない要求だった。

 その内容を要約すると、次のようなものになる。


 サンクザーレ森林地帯で出土した遺跡の領有権は、十五年前のバナヴィア戦争でこの地の土を踏んでおり、元々この地を治めていたバナヴィア貴族とも縁があるドゥガリオ公爵家にあること。

 これまでサンクザーレ地方がヴガレムル伯領の管理下にあったのは、ドゥガリオ公爵からヴガレムル伯爵に対して土地を貸していたに過ぎないこと。

 期限内に正しい所有者に返却しないのであれば、ドゥガリオ公爵家は武力行使も辞さないこと。


 後世の歴史家も「これほどまでの横暴はベガニシュ近代史では珍しい」と書き残すほど、誰の目から見ても異様な主張であった。

 もちろん何もかもが支離滅裂な捏造である。ヴガレムル伯爵とその貴族領の成り立ちを見ればわかるとおり、この地にはベガニシュ貴族との縁など欠片も存在していない。

 騎士階級が支配者として君臨していた中世までさかのぼれば、ベガニシュ貴族の名家とも遠縁ぐらいにはなる――その程度の薄い縁しかないのだ。

 この理屈が通るのであれば、大抵の土地に対して、ベガニシュ貴族はその領有権を主張できるであろう。


 ベガニシュ貴族の社会に走ったのは、「何故このようなことを公爵は言い始めたのか」という困惑であった。

 こうなってくると如何に貴族派の有力者とはいえ、流石に表立って支持を表明すことはできない。しかしかといってガトア家に楯突いてまでして、余所者のヴガレムル伯爵を支持するものは少数派に留まった。

 基本的に様子見が主流派だった、と言えよう。


 事態は速やかに推移した。

 ドゥガリオ公爵の軍勢は、周辺地域の鉄道網を押さえて西ベガニシュ(旧バナヴィア王国)に大規模な機甲部隊を展開。

 サンクザーレとバナヴィア自治領の国境沿いに展開した大部隊に対して、ヴガレムル伯爵は速やかな撤兵を求めて抗議を行ったが、ドゥガリオ公爵はこれを無視。

 逆に二十四時間以内にサンクザーレ地方からヴガレムル伯領の軍を移動させるよう、最後通告を出した。


 ヴガレムル伯爵はこれを公然と拒否、戦闘も辞さないことを伝えた。

 このときが事実上の開戦であったと、ベガニシュ帝国の貴族社会は認識している。

 少なくとも貴族社会の約束事プロトコルでは、これ以降起きた如何なる武力衝突も、卑劣な不意打ちではないのだ、と。







 夕闇の中を、巨影が疾駆していた。

 西ベガニシュ(旧バナヴィア王国)ヴガレムル伯領サンクザーレ森林地帯の手前、背丈の低い雑草が生えるばかりの荒野が広がる大地を、見上げるような巨大構造物が移動している。

 それは合金と特殊樹脂の塊であり、無数の砲塔を備えた移動トーチカであり、まるで海面を掻き分けるように大地を進む陸上戦艦だった。


 まるで中世の城塞を思わせる威容――尖塔のごとき艦橋を備えたそれは、ドゥガリオ公爵ガトア家の威信を示すがごとき存在だ。

 獣が唸るような不気味な駆動音を立て大地を進むそれは、よく見れば地面と船底が接していない。地上一メートルほどの高さを滑るように進むそれは、強力な抗重力場によって船体を浮かべていた。



――陸上駆逐艦と呼ばれるそれは、先史文明種の遺産をふんだんに活用した兵器だ。



 動力源として複数の電脳棺サイバーコフィンを搭載――交代制で船員が代わりばんこに融合している――し、そこから得られる莫大なエネルギーを費やして稼働するリパルサーエンジン。

 百メートルを超える船体を支え地面から浮かべる抗重力場と、推進システムを司る八基の超伝導モーター駆動型ローター、緊急時の制動用に取り付けられた船体側面の固体燃料ロケットブースター。


 バレットナイトにも使用されている軽量の特殊樹脂を装甲板に使用し、船体フレームを合金で作りあげたそれ。

 船体上部には無数の砲塔が並んでおり、さらにそれを囲むように無数の近接防御機関砲、地対空ミサイル発射機、多連装ロケット発射機を備えている。

 戦場において砲兵に求められる機能を集約したがごとき姿は、まさに動く城塞と呼ぶに相応しい。


 ベガニシュ帝国でもまだ数えるほどしか建造されていないその兵器は、本来、歴史の徒花として消える存在であった。

 陸上駆逐艦の開発時期は二十年ほど前のことである。

 当時、ベガニシュ帝国は遺跡から得た先進的テクノロジーを元に、未来の戦争――おそらく塹壕と機関銃陣地、そして砲兵が銃弾と砲弾を雨のように振らせる悲惨な消耗戦になる――に備えようとしていた。


 帝国の答えは安価で小回りが効く機甲駆体バレットナイトだったが、もう一つの計画として進められていたのが陸上戦艦構想である。

 機甲駆体が歩兵の拡張による機動戦を指向した兵器だとすれば、陸上戦艦は文字通り、戦場をその火力と装甲で押し潰す兵器だ。


 その建造費用と維持費用の大きさ、大きすぎて運用できる陸地が限られる巨体などの理由から、軍事大国であるベガニシュ帝国すら実戦的運用を諦めた代物である。

 建造途中で放棄された陸上駆逐艦をガトア家が買い取り、完成させたのはその有用性に目をつけたからである。


 確かにこの種の巨大兵器は効率が悪い。

 航空機によって爆弾を上空から落とす、いわゆる空爆のような新戦術が実用化された昨今、国家間戦争では使い勝手が悪いと判断されても仕方がない。

 だが逆を言えば、対空ミサイルによる防空網を突破できるほどの数、爆撃機を用意できない小規模紛争――例えば貴族同士の私闘――では無敵の兵器たり得るということだ。


 まさに戦場の支配者たる機動要塞だ。

 此度の大陸間戦争でも出陣し、東海岸で行われていた戦闘においては敵国の陣地を丸ごと消し飛ばす活躍をしている。実戦経験を経た乗組員たちの練度は飛躍的に向上し、その戦果でドゥガリオ公爵ガトア家の威信を高めてきたのは言うまでもない。

 そういうわけであるから陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の士気は高かった。


 時速五十キロメートルの巡航速度で地上を移動する船は、その巨体に反して意外なほど素早い。

 その周囲には、本陣たる〈ペネテシス〉を守るように先行したバレットナイト部隊、総勢百二十機が展開済みだ。バレットナイトに追従する形で、強力な火砲を備えた装輪式自走砲もいる。


 上空には対地攻撃仕様のティルトローター機が旋回しており、周囲の情報を地上部隊に余すことなく伝えていた。

 伏兵はない。

 地雷を敷設した痕跡すらないため、陸上駆逐艦〈ペネテシス〉を中心とした侵攻部隊の進軍は順調だった。


 彼らが目指す先にあるのは、遙か遠方からでも一望できる黒の巨塔――先日、ヴガレムル伯領で発見されたという新たな遺跡だ。

 サンクザーレ森林地帯の巨木に囲まれてなお、地平線の果てからでもその存在を視認できる超巨大構造体だ。目測する限りでも二千メートルはあろうかという馬鹿げた建造物である。


 なるほど、古代文明の凄まじい科学力というのがバカでもわかるというものだ。

 陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の艦長――この作戦の指揮官でもある――は、艦橋から見える巨大な塔に声を張り上げる。



「――さて、〈天の業火〉が見えてきたようだぞ。地上部隊、速度を維持せよ。我々が先陣を切って敵防空網を破壊後、空挺部隊を投入して制圧する」



 ヴガレムル伯領は栄えている領地だが、大貴族の軍と張り合えるほどの常備軍を持ってはいない。所詮、十五年前に併合された領地の新興貴族に過ぎないのだ。

 バレットナイト百二十機、兵員輸送車を含む装輪戦車チャリオット五十両、ティルトローターの対地攻撃機三十六機、そして陸上駆逐艦を柱にした部隊――ここに後続部隊として空挺部隊のバレットナイトと歩兵部隊も続く公爵軍には及ぶべくもない。


 事前情報で把握できているヴガレムル伯領の戦力は、領内の拠点防衛に回されていることもあり、あまり多いとは言えない。

 民間軍事会社の傭兵を使って、防空陣地が構築されているという情報もあるが――この様子では、その陣地を守るための陸戦の備えはまるでできていない。

 ヴガレムル伯爵の勝ち筋と言えば精々、時間稼ぎに徹してベガニシュ帝国陸軍の介入を待つことぐらいだろう。


「哀れなものだな。弱者は負け方すら選ぶことができん」


 そして勝ち方を選ぶ権利が、強者であるドゥガリオ公爵ガトア家の軍勢には存在していた。

 これならば楽に仕事が済みそうだな、と陸上駆逐艦〈ペネテシス〉艦長が思ったときである。対空レーダーを見張っていた観測員が声をあげた。


「レーダーに感あり! 高度三百メートル、高速飛翔体が本艦隊に向けて接近してきます!」


「ロケットモーターと見られる推進炎を確認! これはミサイルと思われます!」


 亜音速で接近してくる影は、黒の巨塔――〈天の業火〉とは別方向から飛来してきていた。方角から判断してサンクザーレ地方ではなくヴガレムル市の方から発射されたと見ていい。

 これほど長射程のミサイルが存在するのか、と驚愕したのも一瞬、〈ペネテシス〉艦長は即座に指示を出した。


「迎撃ミサイル用意、撃ち落とせ。待ち伏せで誘導ミサイルとは……成り上がりものらしい無粋さだ」


「了解。一番ミサイル発射管、艦対空ミサイル〈シュヴァルベ〉発射!」


 そもそもミサイルと言えば、空からの襲撃者を撃退する対空ミサイルか、戦車を吹き飛ばすための対戦車ミサイルと相場が決まっているのだ。

 それ以上をロケットモーターに求めるのは荷が重い。

 空を飛ぶのは、優雅な超伝導モーターによるティルトローター機の役割なのだ。ヴガレムル伯爵クロガネ・シヴ・シノムラとやらは、戦場の定石を知らないと見える。


 長距離巡航ミサイルという概念すら持たない、この時代の貴族軍人らしい思考も束の間――陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の防空装備が機能し始める。

 レーダーと連動した艦対空ミサイルの発射機がくるりと動いて、その蓋が開き、数発の迎撃ミサイルが放たれた。


 遺跡の生産プラントで作られた対空ミサイルは優秀だ、この程度の目標は容易に撃ち落とせる。陸上駆逐艦〈ペネテシス〉はこの防空体制を提供すべく、侵攻部隊に同伴しているのだ。

 光学観測の映像の中で、飛来する飛翔体に対空ミサイルが炸裂するのが見えた。


「ミサイルの命中を確認――破片の落下を確認しまし――いえ、目標、なおも健在です!」


「破片ではないのか?」


「目標、なおも加速! 飛翔体は一部を切り離しています!」


 対空ミサイルの直撃を喰らってなお、誘導性能も巡航能力も失わないミサイルなどあり得るのか――そのような疑問に支配されつつも、〈ペネテシス〉艦長は冷静に次の対応を指示する。

 この陸上駆逐艦は対地対空用の強力な電磁投射砲を、複数搭載している。超高速で弾体を連続発射するこの種の火砲は、命中精度と威力に優れていた。


「近接防御用意――対空掃射を開始せよ!」


「了解。一番砲塔から四番砲塔、二十ミリ機関砲、発射!」


 バレットナイトの火器管制システムを流用した陸上駆逐艦の近接防御火器が動き始める。自動化されたモーター駆動の砲塔が動き、砲身が亜音速巡航している飛翔体の予想進路に向けられた。

 〈ペネテシス〉の演算装置は優秀で、これだけの高速で迫り来る飛翔体の未来位置も計算機械が教えてくれる。


 照準が完了した自動砲塔が、次々と砲弾を吐き出す。瞬く間に数百発の二十ミリ砲弾が掃射――その弾速・有効射程共に炸薬式機関砲の比ではない――され、飛来物に突き刺さっていく。

 だが、爆発は起きない。


 それどころか高速飛翔体から眩い光の障壁バリアが展開され、エーテルパルスの光に弾かれて砲弾が無力化されていく。

 先ほどは艦対空ミサイルの爆発で観測できなかった輝き――それは電脳棺コフィンを積んだ兵器でなければ、出力的に使用不可能なエネルギー防御兵装。


「光波シールドジェネレーター……あれはバレットナイトです!」


「バカな……高度三百メートルだぞ!? 陸戦兵器が空を飛ぶなど――」


 接近する高速飛翔の姿が、〈ペネテシス〉の観測システムによって高解像度で艦橋モニターに表示される。

 それは巨大な推進システムの塊だった。塗装すら施されていないのか、色もまちまちで形状も様々な固体燃料ロケットブースタが、巨大な円柱状の大型ミサイルを取り囲んでいる。


 片っ端から火が点いて推進炎を吐き出しては、火が消える頃になると自動的にパージされていくそれら――まるで植物がその種子をまき散らすように、次々と剥離していく構造体。




――その中心部に、深紅の悪鬼がいた。




 血に濡れたような真っ赤な色、どこか異国の騎士を思わせる造形の機体装甲、まるで角のように伸びた額のブレードアンテナ。

 この世のものとは思えぬ悪鬼が、その両肩に装着された盾――二基の光波シールドジェネレータで障壁を発生させ、陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の対空砲火を防いでいる。


 〈ペネテシス〉ブリッジクルーを絶句させたその怪物は、長距離空中巡航ユニットと呼ばれる推進器の塊に下半身を埋めていた。

 長距離空中巡航ユニットはこの大陸において数少ない、主機にジェット推進システムを採用した飛行装置である。



――ミトラス・グループにおいても試作段階のモータージェットエンジンを巡航推進システムとして採用。



――輪を描くように大型の固体燃料ロケットブースタをいくつも束ね、燃料を使い切ったブースタから分離していくことで必要な推力を得る。



 あらゆる資材を使い捨てにして空中飛行可能な推進力を得る、航空力学的に無駄が多すぎる飛行物体だ。その主機に使用されている試作大型モータージェットエンジン――遺跡で得られる超伝導モーターを外部動力に使用しているが、それ以外はこの時代の技術者が設計した代物――だけでも、開発に莫大なコストがかかっている。

 本来であればデータ採取に使いたいであろう代物を、贅沢に使い捨てにするのだから、ヴガレムル伯領の財力なくして成立しない試みと言っていい。


 主機である電動モータージェットエンジンが不安定な分を、化学ロケットエンジンと組み合わせて無理矢理、飛ばしているようなそれ――いつ試作段階のジェットエンジンが壊れてもおかしくない試みは、しかし上手くいってしまっていた。

 膨大な量の固体燃料ロケットと大型ジェットエンジンを使い捨てにして、ようやくバレットナイト一機を亜音速巡航させるだけの代物。


 その非効率極まりない異常な発想に、陸上駆逐艦〈ペネテシス〉はどう対処すべきか迷った。

 その迷いこそが致命傷になった。

 大気を引き裂き、苛烈な空気抵抗に逆らい、落下させようとその手を伸ばす重力の呪縛を推力で引き千切って――深紅の悪鬼が空を飛ぶ。


 とうとう限界を迎えた試作大型ジェットエンジンが、異音を立てながら自壊し始めた。強度設計に問題があったのか、目指していた要求仕様よりも遙かに早い耐久寿命だった。

 同時に、バレットナイトの下半身を固定していたストッパーが炸裂ボルトで排除され、長距離空中巡航ユニットが脱落していく。


 慣性の法則に従ってそれまで得ていた速度を保持して、深紅の悪鬼が宙を舞う。

 夕闇を切り裂く対空砲火を弾いて、亜音速でバレットナイトが落ちてくる――真っ直ぐに陸上駆逐艦目がけて。そいつが空中で姿勢制御のための様子を見て、〈ペネテシス〉艦長は敵の狙いに気づいた。

 この船に落ちてくるつもりだ。


「光波シールドジェネレータ展開――」


「光波シールドジェネレータ、敵機のエーテルパルスで相殺されています!」


 陸上駆逐艦〈ペネテシス〉は、バレットナイトと同じく光波シールドジェネレータを備えている。流石に全長百メートルを超える船体すべてを守ることはできないが、一方向からの長距離砲撃程度ならば難なく防ぐことができる。

 強固な防空システムと相まって、この機動要塞が砲撃や空爆の脅威にさらされてなお生き残ってきた理由――陸上駆逐艦に対する長距離攻撃は防がれ、近づこうものならば火砲の雨にさらされて打ち砕かれるのみ。


 だが、何事にも例外は存在する。

 亜音速で空中から突撃してくる光波シールドジェネレータ搭載のバレットナイトなど、〈ペネテシス〉は想定していない。


 艦対空ミサイルもレールガンも役立たずだった。

 凄まじい速度。肉眼でその存在を目視することなど叶わなかった。一瞬で陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の防空圏内を突っ切ったバレットナイトは、両腕で巨大な箱形の何かを保持していた。


「撃ち落――」


 艦長の命令が喉から発せられることはなかった。

 艦載光波シールドジェネレータの内側、対空砲火が届かぬ至近距離――バレットナイトの保持した多連装ロケット発射機から、直径二百四十ミリのロケット弾頭四発が発射される。


 ロケットモーターに火が点き、猛烈な加速を得て巨大な爆薬の塊が突進してくる。

 亜音速巡航する飛翔体から発射されたロケット弾頭は、ロケットモーターに点火するまでもなく慣性に従って凄まじい速度を得ている。


 それは避けようがない死だった。

 陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の艦長が悲鳴を上げようとした次の瞬間、その五体は粉々に砕け散った。

 直撃、直撃、直撃。


 凄まじい高熱と爆風が吹き荒れ、艦橋内部のモニターや計器類も、乗組員も区別せず、あらゆる存在を粉々に打ち砕いていった。

 大口径ロケット弾頭三発によって、艦橋は突き出した塔のような構造物の半ばからへし折れ、燃えながら船体上部に残骸を振りまいていく。

 陸上駆逐艦〈ペネテシス〉の艦橋は爆ぜ、そのブリッジクルー諸共、サンクザーレ侵攻軍の指揮系統は消失した。











――この鮮烈極まりない奇襲攻撃が、ヴガレムル伯爵軍とドゥガリオ公爵軍の戦闘の始まりだった。









  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る