第28話 剣術修練 前編

婚約の発表と警告をした日から一年

我々は三年次となり、去年の一年次が二年次に、そして、新入生も入ってきた

今日は剣術修練の日である

そのため、魔法修練と同じく一限目から五限目まで剣術の実技となる

ヴォルフガング

「今日は剣術修練の日だが私の相手は、」

「キアン位しか居ないな」

「まぁ最初は丸太か藁を斬るのだろうが」

「その程度ではなぁ」

魔力の精密操作の練習をしているフィリアを除いて誰もいない教室でそう呟く

ヴォルフガング

「なんにせよ」

「この空いた時間に書類を少しでも片付けるとするか」

そう言って書類を出し、ペンを走らせる

10分程すると全員が揃い、今日の剣術修練の説明がされる

説明が終わると皆、一斉に訓練場へと向かう

ヴォルフガング

「私も行くとしようか」

そう言って、教室を出て、訓練場へと向かう


訓練場

ライア=ランカスター

「よし、お前ら」

「あそこにある丸太五本を斬ってもらう」

「自信のある者からやってくれ」

キアン

「剣帝殿、先手お譲りしますよ」

ヴォルフガング

「ふっ」

「よいだろう」

そう言って、脇構えをとる

そして、地を蹴り距離を縮め、五本の丸太を流れるが如くに斬り飛ばす

丸太を見ると、全て綺麗に三等分になっていた

キアン

「流石ですね、剣帝殿」

「全てを綺麗に三等分にするとは」

ヴォルフガング

「腕を見せてもらうぞ」

「キアン」

キアン

「我が辺境伯家の剣術御照覧あれ」

そう言って、居合の構えを取り、その場で剣を振り抜く、そして、返す刀で再度振り抜く

二発の飛ぶ斬撃は五本の丸太を一瞬にして

全て斬り飛ばした

ヴォルフガング

「二発の飛ぶ斬撃」

「素晴らしいな」

キアン

「では、休憩の後、御相手宜しく御願いします」

ヴォルフガング

「こちらこそ宜しく頼む」

そう言ってそれぞれの他の者の実力を見つつ、休憩した

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