第27話 舞踏会
前日には遠征が終わり、就寝してから
数刻が経ち、夜が明けた
ヴォルフガング
「さて、今日は九時から舞踏会だったな」
「それまでに鍛練と仕事を済ませておかねばな」
「先に書類だな」
そう言いながら書類を出し、ペンを走らせる
約八時間程で山積みになった百数十枚の書類を片付け、担当部署へ送る
ヴォルフガング
「さて、書類は片付いた」
「次は鍛練だな」
そう言いながら庭先に少し前に短刀を用いて作った木刀を持って出る
そして、いつもの鍛練をこなす
まずは、100㎞走り、腕立て伏せを1000回、
腹筋を1000回、背筋を1000回、
素振りを10000回、1000㎞走り、
腕立て伏せを10000回、腹筋を10000回、
背筋を10000回、素振りを10000回、
5000㎞走り、最後に藁斬りを10000回行った
これを九時間で終わらせた
鍛練が終わった頃には、20時となっていたため、フィリアとライを呼び、馬車に乗る
私とフィリアが乗り、ライが馬を引く形だ
ヴォルフガング
「フィリア、もう八時だ」
「そろそろ向かおうか」
フィリア
「ええ、そうしましょう」
ヴォルフガング
「ライ、馬を引け」
ライ
「はい、承知致しました」
ヴォルフガング
「フィリア嬢、お手を」
そう言って、手を差し出す
そうしてフィリアの手を取り、馬車に乗る
その後は雑談を交わしながら王城へ向かう
王城城門前
ライ
「主様、城門前に到着致しました」
ヴォルフガング
「あぁ、分かった」
「すぐに降りる」
「よし」
「降りるぞフィリア」
フィリア
「ええ」
そう言って、馬車から降りる
ヴォルフガング
「ライ、最後尾に付け」
ライ
「承知致しました」
近衛兵
「ヴォルフガング=トリスタン=オイゲン=ハイドリヒ伯爵閣下で御座いますね」
ヴォルフガング
「あぁ、私がハイドリヒ伯爵だ」
近衛兵
「では、会場に案内致します」
会場
ローグ国王陛下
「皆の衆、今宵は宴よ」
「存分に楽しむがよい」
「しかしその前にヴォルフガング=トリスタン=オイゲン=ハイドリヒ伯爵より、話がある」
ヴォルフガング
「皆様、今回は皆様に御報告と警告が御座います」
「先に御報告を」
「私はフレイア公爵の御令嬢、フィリア嬢との婚約を発表する」
「これについて異議は認めない」
「次に警告」
「私は我が妻フィリアに対する攻撃、罵倒を一切赦さない」
「故に、我が妻フィリアへの攻撃、罵倒は勿論、我等に対する敵対的行動を取った者を我等に敵対するものと見なす、私は我等に敵対する者を悉く殲滅する」
「それが誰であろうと」
「他国であろうが、この国の貴族であろうが」
「我等に敵対した者は何であろうと殲滅する」
「何処へ逃げようが、探しだして、
斬り刻み、燃やし尽くし、射ち殺し、崩し破壊する」
「故にこれは警告、我等に敵対するでない」
「敵対しない限りは此方からは仕掛けない」
「私の話は以上だ」
ローグ国王陛下
「では皆の衆、楽しむがよい」
国王陛下のその言葉を聞き、
先刻の警告について考えるものが三名
一人は
ルーズベルト=サー=ジェネラル=ワシントン
ワシントン辺境伯家の現当主である
次期当主たるキアン=ワシントンの父だ
ワシントン辺境伯は先刻の警告についてこのように言葉を発する
ルーズベルト=サー=ジェネラル=ワシントン
「彼は本気で敵対する者全てを殲滅する気のようだ」
「彼の眼がそれを物語っている」
「彼とは友好的な関係を築くべきだね」
ワシントン辺境伯は先刻の警告を聞き、ハイドリヒ伯爵家とは友好的な関係を築くべきであると判断した
二人目と三人目は
シルラ辺境伯とフレイア公爵
シルラ辺境伯はヴォルフガングの父であり
フレイア公爵はヴォルフガングの義父となる
グラン
「ロンメル」
「先のヴォルフの警告、どう思う」
ロンメル
「どう思うもなにも」
「あれは本気の眼だ」
「本当に敵対する者全てを殲滅する気だね」
グラン
「全く、齢十二とは思えんな」
「まぁ、これで敵対する者は殆ど居なくなるだろう」
ロンメル
「そうだね、特にフィリアに手を出そうとする輩は居なくなるだろうね」
グラン
「それは僥倖だ」
シルラ辺境伯とフレイア公爵は敵対する者は殆ど居なくなるだろうと判断した
その後はそのまま宴は進み、十時に終わり解散
その後、帰宅し就寝となった
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