第3話 道中

ゴブリン共を殲滅し、ある程度の会話を交えながら馬車で王都に向かう

ヴォルフガング

「何か得意なものはありますか?」

フィリア

「政治関係は得意ですよ」

「後は経済ですかね」

ヴォルフガング

「どちらも私にはないものですな」

「私にもその才があればどれほど良かったか」

「私には戦うことしかできませんから」

フィリア

「でもその戦いの才能のおかげで私達は助かりましたから」

「私は素敵な才能だと思いますよ」

ヴォルフガング

「あぁ有り難う」

フィリア

「私は本当に思っていますからね」

ヴォルフガング

「それはありがたいことですが」

「私は戦うことしかできませんから」

「私は戦うためだけの人間なのです」

フィリア

「そんなこと言わないで下さい」

「貴方が考えを改めないなら私が一生をかけて覆させていただきます」

ヴォルフガング

「それは告白か?」

フィリア

「そうですよ」

ヴォルフガング

「ありがとう」

「喜んでお受けする」

ヴォルフガング

「疲れたろう」

「寝ていろ」

フィリア

「ありがとう御座います」

「そうさせていただきます」



その後は何事もなく王都に到着

グラン

「ヴォルフ!」

「到着したぞ」

ヴォルフガング

「あぁすぐにおりる」

そう言ってフィリアを起こす

「フィリア着いたぞ起きろ」

フィリア

「おはようございます」

ヴォルフガング

「王都に着いた」

「行くぞ」

フィリア

「はい」

「分かりました」


王城の門兵

「ヴォルフガング=カイル=ロード=シルフ殿ですね」

「陛下が御呼びです」

近衛騎士

「こちらへどうぞ」

ヴォルフガング

「あぁ了解した」

近衛騎士

「ヴォルフガング殿貴方にはこれから謁見していただきます」

ヴォルフガング

「承知した」

近衛騎士

「ではどうぞ」

そう言われ私は陛下から二十歩ほど前で片膝を付く

ローグ=ランド=ファーロード=スレン国王陛下

「面を上げよ」

「ウォーレン」

ウォーレン宰相

「はっ」

「こちらにいるヴォルフガング=カイル=ロード=シルフ殿はフレイア公爵のご令嬢であるフィリア嬢とシルラ第二王女殿下が乗車されていた馬車を攻撃していたゴブリン及びオーガの総勢一万の大群を単独で全て殲滅した」

「この活躍と王国への貢献を認め、報奨を与える」

「陛下」

ローグ国王陛下

「うむ」

「彼の者の此度の活躍を認めヴォルフガング=カイル=ロード=シルフを子爵と叙する」

ヴォルフガング

「有り難くお受けさせていただきます」

ローグ国王陛下

「うむ」

「お主は子爵として独立したミドルネームと共に家名を名乗れ」

ヴォルフガング

「はっ」

「ヴォルフガング=トリスタン=オイゲン=ハイドリヒで御座います」

ローグ国王陛下

「うむ」

「ハイドリヒ子爵がここに誕生したことを周知する」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る