鈍感な幼馴染に告白したらスルーされたのに、まさかのへんなところで告白と勘違いされましたけどっ⁉︎

猫の集会

告白

 オレには幼馴染がいる。

 

 

 オレはずっと片思いをしてきた。

 

 

 ですが‼︎

 

 ですがですよ‼︎

 

 決めた‼︎

 

 告白します‼︎

 

 

 いつも一緒にいた幼馴染だけど、もうすぐ高校が別々になります。

 

 だから、告白してきちんと思いを伝えます‼︎

 

 

 というわけで、ここは…おしゃれに水族館デートなんかに誘ってみちゃったりしたんですよ。

 

 待ち合わせは、幼馴染の愛華あいかの部屋。

 

 

 …

 

 なぜ部屋の中で待ち合わせなのかわからないが愛華が迎えに来いっていうから仕方ない。

 

 そもそも一緒に水族館に行ってくれるのだから、まぁお迎えくらいなんのそのです。

 

 

 コンコン

「愛華入るよー?」

 

「だ、ダメっ‼︎」

 

 …

 

 待ち合わせ場所にすら入れないオレ…。

 

 

「なに言ってんだよ…入るぞ?」

 

「ダメだって‼︎今、着せ替えしてるの‼︎」

 

「え?この期に及んであそんでんのかよ?」

 

「違う‼︎お着替えの間違え‼︎」

 

 

 …

 

 バカだ…

 

 やっぱり愛華は、バカだった。

 

 

「あーそう。じゃあ、オレ外で…」

 

 と言いかけたところで愛華がかわいい服装で登場した。

 

 

「じゃーん‼︎かわいいでしょー」

 と、得意げな顔をする愛華。

 

 か、かわいいー‼︎

 

 でも、かわいいなんて言おうもんなら調子に乗るから言わない…つもりだったけど、一応言っておいた。

 

 

「あー、かわいー」

 と、棒読みで。

 

 あんまり真面目に本音いうと、顔赤くなるから平常心を保った。

 

 目もすわらせて。

 

 

「んもー、ちゃんとわたしをみてキラキラおめめで言ってよー」

 

 …

 

「あのー、それより置いてくよ?もう行ける?」

 と話を逸らしてやった。

 

 

 そしたら、愛華のやつがいきなりオレの腕を掴んで愛華の部屋へと連れ込んだ。

 

 

 ⁉︎

 

 あ、あいかさんっ⁉︎

 

 

「な、なに⁉︎」

 

 どういうこと⁉︎

 

 

「え、だって待ち合わせ場所ここだから一応入っとかないと気持ち悪いじゃん?」

 と、真顔でいう愛華。

 

「…いや、そんな几帳面な愛華の方が気持ち悪いわ」

 と言ってやった。

 

「あはは、そうかな?じゃ行くよ‼︎創也そうやいつまでわたしの部屋の匂い嗅いでるのよ?変態なんだから」

 と、いやらしい目でオレを見だす愛華。

 

 くそ…人を変態呼ばわりしやがって。

 

「あー、この部屋愛華くさいから早くいこ」

 と言い返してやった。

 

「失礼なやつー」

 と、言いながらもオレたちはなんだかんだで仲良く水族館に向かうのでありました。

 

 

 

 

 

 

 

 色々な魚たちをみて、オレはどこで告白しようか迷っていた。

 

 

 まぁ、一番幻想的なクラゲコーナーがいいかなと、ドキドキしながらクラゲコーナーがくるまでに心の準備をした。

 

 

 どの魚をみても綺麗と感動する愛華が、オレにとったら一番綺麗にみえる。

 

 

 しばらくすると、ついにクラゲコーナーに突入です‼︎

 

 

 やっぱりクラゲもみて感動している愛華。

 

 

 その隣でオレはついに告白を決行した‼︎

 

 

「好きだよ。」

 と。

 

 そしたら愛華も、

「えっ、マジ⁉︎わたしも好き‼︎」

 とオレの袖を掴んで目を輝かせていた。

 

 

 マジかよ?

 愛華とオレ…両思いだった⁉︎

 

「愛華って、いつから好きだった?」

 

 いつからの両思いだ⁉︎

 

 すると愛華は、

 

「うーん…いつだろう?わからないけどいつのまにかって感じかなぁ?」

 とクラゲをみながらこたえた。

 

「わからんの?いつからか?」

「うん、でも…初めてみたとき感動して」

 と言い出した。

 

 ⁉︎

 

 あの…オレたちってうまれたときからの付き合いですけど⁇

 

 

 赤ちゃんのころにオレを初めてみて感動するわけないよね?

 

 

 お互い赤ちゃん同士で一目惚れとか…ありませんよね⁇

 

 …

 

 知らんけど…たぶん。

 

 

「あのさ愛華、何言ってんの?」

「ん?わたし今なにも喋ってないよ。まさか‼︎クラゲの声聞こえるんだ⁉︎えっ、なんて言ってんの?あし絡みそうとか?それともやべっ、あしつったんだけど!的な⁉︎」

 と、はしゃぎだす愛華。

 

 

 …

 

 もういいや…

 

 

「あ、オレの勘違い」

 

 と、言い残し次のペンギンコーナーへと向かった。

 

 

 テンションダダ下がりです。

 

 一瞬両思い⁉︎って思って心のメーターマックスになったけど、愛華の一言によってメーターは、破壊されました。

 

 

 …

 

「ペンギンだ〜、かわいいね〜」

 とはしゃぐ愛華。

 

「あー、そうっすねー」

 と、冷めたオレ。

 

 すると愛華は、

「まだクラゲみたい?さっき好きって言ってたもんね。もう一回クラゲコーナーいく?」

 と、なにやら勘違いしている様子だった。

 

「ううん、オレペンギンのほうがもっと好きだから、いい」

 というと愛華がいきなり顔を真っ赤にした。

 

 そして、

「えっ、ペンギン好きなの?」

 と言い出した。

 

 だからオレは、

「死ぬほど好き‼︎クラゲの何百倍好きですけど‼︎」

 と、ヤケクソで言ってみた。

 

 すると愛華は、真っ赤な顔をして、

「こ、これは…愛の告白…ですか?」

 と、恥ずかしそうにオレに聞いてきた。

 

 

 ⁉︎

 

 え?どういうこと⁉︎

 

 愛華ってペンギンだった…⁉︎

 

 

 …

 

 

 さっきのストレートな好きが伝わらなくて、なぜペンギンが好きってやつで告白になるんよ⁉︎

 

「えと、なんで告白って思った?」

 

「だって、昔…創也わたしのことペンギンみたいだなってよく言ってたじゃん」

 と。

 

 あー、そういうことか。

 

 思い出したわ。

 

 昔、そういえば言ってたわ…。

 

 

 …

 

 どうすっかな…

 

 このまま、告白だよって言ってもいいんだが…

 

 でも…死ぬほど好きとか…圧が半端ねーよな…。

 

 

 熱血ヤローみたいでなんかな…

 

 と、思ったけどやっぱり好きにはかわりないから、ここは素直に

「うん、告白。オレは愛華が好きです。」

 と伝えた。

 

 そしたら隣の子どもが、

「あ、あのペンギンさんミミカとアイカだって!かわいいお名前〜」

 と、指差した。

 

 …

 

 あー…、これはまたややこしい…。

 

 って思ったけど、きちんと愛華に伝わって…いたようで、愛華は顔を真っ赤にして

「ペンギンと同じ名前うれしい!」

 と言った。

 

 

 

 ⁉︎

 

 あれれ⁇

 

 オレの告白は?

 

 嬉しいって聞こえたけど、オレの告白じゃなくて、名前が一緒で嬉しいか…

 

 

 やっぱり伝わってなかった⁇

 

 流された⁉︎

 

 と、滝のように激しく心が流されそうになったんだが、愛華が笑いながら

「うそ、告白嬉しかったよ!わたしも好き」

 と、ペンギンコーナーでアツアツなオレたちなのでありました。

 

 

 ペンギンたちは、暑いのが苦手だろうとアツアツなオレたちは、その場を退散して少し暗くてあんまりひとけのないところで愛の再確認をいたしました。

 

 

「愛華、大好きー‼︎」

 といい、オレは愛華を抱きしめた。

 

 

 そしたら愛華も、

「わたしもずっと好きだったよ。やっと言ってくれて嬉しかった」

 と、オレに抱きついた。

 

 

 ペンギンたちよ、どうもありがとう‼︎

 

 水族館最高‼︎

 

 

 

 この最高な場所でオレたちは、ファーストキスをするのでありました♡

 

 

 

 おしまい♡

 

 

 

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