第24話謎の魔物と魔法陣

「それで今はどんな状況になっているんだ?」

「今は兵士の皆さんと冒険者の人が足止めをしてる、でも接近戦で戦った人たちが負傷して大変なことになっているんだ」

リコ達から聞くからに僕たちがこの村に来るまではここら辺を徘徊しているだけみたいだったけど、どうしてこのタイミングで魔物が襲ってきているんだ?もしかして誰かが僕たちが来たと同時にここを襲わせるように操ってあるのか?

「アレクあの魔物もしかして操られているのかもしれない」

「どういうこと?」

僕はトレックに今思ったことをすぐに

説明した

「なるほどそういうことか、確かにそれならつじつまがあうな、でもどうして僕たちを狙っているんだろう?」

「でも国王がいるということはもしかしてこの国を乗っ取ろうとしているんじゃないか?」

でも乗っ取ろうとしているのにこんなに回りくどいことをするのかな?

なんて考えているうちに例の魔物たちのところに到着した

「トレックあれだ、あのゴブリン達普通だったらもう10回は死んでいるはずなの、何回も立ち上がってこっちに向かってくる」

確かに体にもたくさん矢が刺さっている、普通の魔物だったら普通は倒れて死んでもおかしくないほどのダメージのはずなのに、でもこの魔物の軍勢は前にも経験しているしあのときはもっと数がいたからな

「とりあえず僕が攻撃してみる、皆さん一度僕の後ろに避難してください魔法で攻撃します!」

そう声をかけるとすぐに僕の後ろに避難してくれた

「では行きます、サイクロンドレイク」

すると、さっきまで晴れていた空がいきなり薄暗くなったいきそこに大きな竜巻が3つほど生成されて魔物たちを巻き込んで動きまわっていると、竜巻の中心に大きな雷が落ちて魔物たちに直撃した

「これで少しは倒れてくれよ」

そして魔法の効果が切れるとそこには倒れているゴブリン達がいた

「まだ油断はするな、雷が直撃してもあいつらは死ぬのか分からない」

アレクがそういうと、本当にゴブリンやほかの魔物たちも何事もなかったかのように起きてこちらに進んできた

「うそだろあの攻撃を受けて誰も死んでない」

これはあの王国を襲った魔物たちとは比べ物にならないかもしれないな

でもどうしてこの魔物たちは死なない?それにどうしてこの村を狙っているんだ?

「アレクここは僕が魔法を使って足止めをしておくから、村の人たちを避難させてくれ、みんなは冒険者ギルドのところに集まっているはずだ」

「了解、すぐに戻ってくる」

「分かった」

アレクはそのまま走って行った

「みなさんこの村だけは何としてでも守り抜きましょう!」

力強く声をかけると

「おぉー!」

本当にここにいる人たちは心強いな

「隊長さん、国王様は?」

「国王様は馬車の中に避難していただいていて、そこに結界を張っているから大丈夫だ」

それなら良かった、でも海龍を討伐したばかりだって言うのにどうしてこんなことになったんだ、、あれ?海龍と遭遇する前のあの地下室のあの触手はなんだったんだ?あの触手が現れてから海龍が現れた感じだったから、もしかしてここにいる魔物たちもあの触手が操っているのかもしれない!それならその触手を破壊出来れば、この魔物達の動きを止められるかもしれない、そう考えているとアレクが戻ってきた

「アレクどうしたんだ?早かったじゃないか」

「それは、ギルマスがお前は向こうに行け!って感じで言ってきたから戻ってきたんだ」

なるほどねあの人なら確かにそう言うかもしれないな

「アレク僕に少し考えたことがある」

「どうした?」

「海龍と戦った時のことは覚えてる?」

「あぁ、あれはすごかったけどそれがどうしたんだ?」

僕は、あの地下室のことと、突然現れた触手がこの魔物たちを操っているのかもしれないということをアレクに伝えた

「なるほど、確かにその説はあるかも知れないな、それならこの近くにその魔法陣があるのかもしれない、それを破壊すれば動きが止まるかも」

さすがアレク頭が切れるな

「多分そうだと思う、僕たちでここら全体を探そう」

「そうだね」

そのことを隊長に報告するとあっさり了承してくれた

「それじゃアレク行こう」

「あぁ」

僕たちは魔法陣が設置されていそうな森を探すことにした。

「でもあり得るのはこの森の方にありそうだけど」

森とは言えここら一体の森を調べることなんて何日かかるか分からない、すぐにでもあの魔物達を止めないと行けない、こんなときに探索系魔法でもあれば助かるのに、待てよこんなときに本に聞けばいいじゃないか、そこで僕は本に魔法のことを聞いてみた。

「この世界に探索系魔法はあるか?」

少し待っていると文字が浮かび上がってきて

[探索系魔法はこの世界にはありません]

「やっぱりないか」

こうなったら森の中を端から端まで探していくしかない、僕は自分に身体強化の魔法を付与して森の中を走り回る、でも全然見つからなかった

「くそ、魔法陣が全然みつからない」

どこか分かりやすいところに魔法陣があればすぐにわかるんだけどそこで僕はある

ことに気がつく

「もしどこかにあの地下室が出現していたら」

思い出すと海龍と戦う前も魔法陣は地下室の中にあった、この近くにドアがあるとしたらあの村にしかない

「あの村のどこかに地下室への扉がつながっているのかもしれない!」

もしそうだったとしたら村の人たちが危ない!

僕が村に帰ろうとすると背中に温かい風が吹く、その風と同時に後ろから攻撃を仕掛けられる「危な!」身体強化の魔法をかけていたおかげで攻撃を避けることができた

すると木の後ろから黒いローブの男が現れた

「くくく、今の攻撃をよけますかさすがは王国を海龍から救った英雄」

「どうしてあんたが知っているんだ!」

僕はあいつにあったことはない、もしかして!

「あんたがあの地下室の持ち主か!」

「やはりあなたは察しがいいですね、やはりここで消えていただきます」

するとローブの男からものすごい量のオーラが出てくる

「なんだこのオーラは!そこらへんの人間じゃないな」

「あなたには知らなくていいことです、これで終わりですファイヤーボール」

男が詠唱を唱えると普通のファイヤーボールではなく赤黒いものだった

「なんだその魔法は」

「あなたは知りませんでしたね、これは闇属性とほかの属性を混ぜて使っているんですよ」

闇属性!その属性は魔族や人間が低確率で使える属性じゃないか

「まさかお前魔族か!」

「ただの魔族と一緒にしないで頂きたいですね、冥土の土産として教えてあげましょう、あなたにはここでお別れなので、私は魔王様の右腕にして四天王のナンバー2 冥王 シリウスである!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る