第23話大量の魔物

宿に戻ると女将さんとリコそしてアレクの姿があった

「みんな起きていたんだね」

アレクは僕のことに気がつくと

「あぁそれでトレックはどこに行っていたんだ?」

「僕は今日でこの村から出て行くから先にギルドに顔を出してきたんだよ」

「なるほど」

などと長々話していると女将さんが話の中に入ってきた

「あんたらまだ朝飯まだだろ余った物しかないけどそれでいいなら食べられるよ」

「それじゃお願いします」

「はいよちっと待っててな」

女将さんは僕たちに朝ごはんを作ってくれた

「なにもかもありがとうございます」

「何言ってんだいそれぐらいここの客だったらあたりまえさ、それで少しあんたに頼みたいことがあるんだけど」

さっきまでにこにこしていた女将さんの目が真剣な目になっていた

「少し話すことがあるからリコは席をはずしてくれ」

「うん分かった」

リコが出ていくと女将さんが僕に頼みごとを言ってきた

「お前さんに頼みなんだが来年からリコも王都の学校に通うことになっているんだ」

「そうなんですか!それでどうしたんです?」

「そこで提案なんだが来年入学式にこの村にリコを迎えに来てはくれないか?」

なんだそんなことかもっとおおごとな事なのかと思った

「そんなことでいいのでしたら僕に任せてください」

「ほんとかい、良かったそれでこの話はリコには内緒にしておいてくれ」

「どうしてです?」

先に言っておいたほうがいい気もするけど

「それは入学式で不安なときにあんたが迎えに来たらびっくりするだろうからねそれまでは、サプライズということで頼むよ」

なるほどそこまで考えてあったのか

「なるほどサプライズということでしたら僕に任せてください」

すると女将さんは深々と頭を下げた、僕たちが「頭なんて下げないくていいですから!」と何度言っても聞いてくれはしなかった。そこから数時間雑談しているとアリスとイリスが起きてきた

「トレック様、アレク様おはよう」

「おはよう」

「2人ともおはよう」

「おはよう」

そこからいろいろな人たちが起きて村はいつもの感じに戻ってきている、そこから数時間店の手伝いなんかもして待っていると兵士の隊長さんが

「おーいそろそろ出発だ」

「はい分かりました、すぐに行きます」

「それじゃ僕は先に言っているからリコと少し話してからこっちに来な」

「あぁ分かった」

そういうとアレクは兵士たちのもとへ行ってしまった

「トレックさん、今日はここでお別れですけどまたいつかこの村に来ますよね?」

リコは不安そうに僕のほうを見る

「あたりまえじゃないか、また近いうちにこの村に来るよそろそろ夏休みだからな」

そうこの世界にも夏休みというやつがあるみたいで期間的にはこっちの世界のほうが長いみたい、多分だけど

「良かったー」

リコはすごく安心したような感じに深々とため息をつく

「それとこれからはちょくちょく手紙を送るようにするよ」

「本当ですか!」

「あぁそうだ、だから今までみたいにいつこの村に来るとか心配することはないよ」

なんて話しているとアレクが焦ったように宿に入ってきた

「トレック大変だ!西側に大量の魔物の集団が現れた!」

「なんだって!それは大変だ!」

するとリコが申し訳なさそうに僕に言ってきた

「トレックさんすみません実は少し前からここら辺に魔物の集団がうろうろしていることが増えているんですよ」

「それはどうして僕たちに言ってくれなかったの?」

「それはサギヨ王国から帰ってきたばかりのトレックさんたちに迷惑をかけられないと思って」

この子はどこまでお人よしなんだ、でもそんなところがリコのいいところでもあるんだけどね、僕は少し考えた後アレクに魔物の種類は何かと聞いてみた

「アレク、魔物の種類はなんだ?」

「ゴブリン30匹サイバーウルフ70匹合計

100匹だ」

待てよ魔物は魔物でもあの海龍を討伐した僕たちからしたらゴブリンなんて大したことはないんじゃないか?

「ゴブリンなら最弱モンスターなんだからここの村人でも倒せないこともないんじゃないか?どうしてそこまで焦っているんだ?」

「それが最弱モンスターと最初は思ったそれで魔法で一掃しようかと思っていたけどあのゴブリン倒れてもまた立ちあがったんだ!」

ほうほう、でもそんなゴブリン本で読んだことないなでも倒れても復活した点からしてゾンビみたいなものかな

「分かった、すぐにそっちに向かうリコ少し行ってくる女将さん村のみんなを冒険者ギルドに集合させておいてくださいもし僕たちがやられても戦えるように武器もお願いします!」

「あぁ任せな!」

女将さんはとても頼もしかった

「よし行くぞ!」

「あぁ!」

そのまま僕たちは宿を後にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る